でんでんコンバーターで電子書籍化(浦田かず著)は、原稿を電子書籍の標準フォーマットEPUB 3で出力するWebサービスの解説です。でんでんマークダウンという簡易な言語で記述するだけで、あなたも自分の書いた書籍をAmazonで出版できるのです。
『でんでんコンバーターで電子書籍化』は、浦田かずさんが上梓したKindle書籍です。
タイトル通り、でんでんコンバーターというWebアプリを使い、原稿を電子書籍対応のフォーマットに変換して出版するツールの使い方解説です。
でんでんコンバーターは、原稿を記したテキストファイルに、でんでんマークダウンという簡易な言語を記述したものを変換します。
これが、あなたも作家・ジャーナリスト・研究家になれるKindle出版だ
このブログでは、電子書籍のKindle出版に関する書籍をご紹介したことがあります。
作家やジャーナリスト、その他有名な諸分野のオーソリティーだけができると思われていた自著出版。
それが、一般人でも自分の意志と手続きで出版可能になったのが、AmazonのKindle出版です。
何しろ、自分の原稿を所定のスタイル(EPUB、Wordデータなど)にまとめれば、あとはAmazonが、従来の取次(出版社と書店をつなぐ問屋)の役割も兼ねて、自らのサイトで売ってくれるのです。
従来、本を出版するには、著者が費用を負担する自費出版と、出版社が費用を全額負担して著者に書籍を出版してもらう企画出版とがありました。
お金さえあれば自費出版はできますが、それが全国の書店に置かれ、マスコミに取り上げられ人気書籍になる確率は極めて低い。
そもそも、自費出版は、取次(出版社と書店をつなぐ問屋)まで乗ることは普通はありません。
取次が扱わなければ、書店に並ぶことはありません。
書店に並ばなければ、不特定多数の人に買って読んでもらうことはできません。
まあ自費出版というのは、社会に対して、というより、自分のために出版するものでしょう。
後者の企画出版は、商業的・資料的価値を持つものでなければならないので、やはり専門家が上梓する分野です。
一般人が、たとえば自分の雑記ブログを企画出版で書籍にしてくれといっても、相手にもされないでしょう。
ところが、Kindleは、一般人であっても後者の企画出版にあたるものを出版できるのです。
Amazonは、取次兼書店としてあなたと契約を結び、あなたが作った本の体裁のデータをAmazonのサイトで販売し、売れたらその報酬があなたに支払われる仕組みです。
つまり、出版社というルートがそもそも存在しない、もしくはあなたが出版社を兼ねているのです。
ですから、一般人のあなたでも、企画出版として本が出せるのです。
書店としてのAmazonが、今や街の中小の書店を淘汰した世界的に寡占状態にある、巨大書店であることはいうまでもありません。
しかも、Amazonはネットのシステムを上手に利用して、そのアクセス者が関心を持ってくれそうな書籍は検索結果ページや商品詳細ページに表示し、商品の効率的な露出を行ってくれます。
そこで書籍を売れるのですから、すばらしいビジネスちゃんですね。
ビジネスと言えば、報酬も重要です。
通常、プロの作家でも、出版社から支払われる印税は、1冊あたりその価格の10%です。
「たった」10%なのは、本の売上から、書店の取り分、取次の取り分、出版社の取り分をとった残りだからです。
Kindle出版の場合、繰り返しますが、Amazonは取次兼書店ですから、出版社の取り分がない分、著者がもらえる印税は紙の書籍の印税よりも多くなります(35%、ないしは70%)。
紙の書籍は、場所をとります。
図書館に置かれても、いずれ新しい書籍との入れ替えで処分されてしまうかも知れません。
しかし、デジタル化された電子書籍は、おそらくデジタルという通信表現手段が絶滅しない限り残るでしょう。
要するに、著者としていい事ずくめであり、それがあなたに出版の意志さえあれば実現可能なのが、KindleというAmazonの電子出版なのです。
版下制作経験がないあなたのために、でんでんコンバーター
では、自分もやってみようか、と思ったはいいですが、そもそも原稿の作り方でとまってしまうのではないでしょうか。
原稿の内容ではありません。体裁です。
書籍は、表紙の次にタイトルのページがあって、目次があって、本文は見出しがいくつかあります。
上掲のKindle出版に関するノウハウ書籍でも紹介されていますが、Microsoft Wordで原稿を作れば、それがそのまま本になることを教えてくれているものもあります。
でも、Microsoft Wordだって、一般の人はめったに使わないでしょう。
ワープロソフトは、文字の色や大きさを変えたり、画像や図表を載せたりなど、あれやこれやと装飾することができます。
しかし、その分だけ動きも重く、文字を書くだけでは多機能であることがむしろ大げさです。
文字入力は、もっと軽い、エディタというアプリケーションソフトを使うのではないでしょうか。
私はメインマシンがWindowsですが、秀丸エディタ、TeraPad、EmEditorなどは人気がありますね。
では、文書を書く時はテキストエディタを使い、それをKindleとして出版できる体裁にならないものか。
そこで便利なものが、Webアプリにあります。
本書が解説している、でんでんコンバーターです。
でんでんコンバーターというのは、作ったテキストファイル等をアップロードすると、電子書籍の標準フォーマットであるEPUB3という形式に変換して出力してくれるWebサービスです。
つまり、通常の出版にたとえるなら、編集者とレイアウトデザイナーと版下フィルム出しまでやってくれているわけですが、なんと無償で利用可能なのです。
制作されたEPUBは、AmazonKindleだけでなく、楽天Kobo、iBooks Storeなどの電子書籍ストアでも発売できる形式です。
でんでんコンバーターの使い方を解説
でんでんコンバーターは、原稿のテキストや画像ファイルをアップロードすると、AmazonKindleなどで出版できる形式EPUB 3に変換することができるWebサービスです。
画面は作業ごとに3カラムになっていて、向かって左から順に作業するわかりやすいレイアウトになっています。
電書ちゃんのでんでんコンバーター https://t.co/TszEnfDIb2
これはとても凄いもの文明の利器とはまさにこのこと— 鶯宿 (@N9fL9) May 14, 2022
テキストデータには、変換するために、でんでんマークダウンという記法を利用しています。
本書の前半では、でんでんマークダウンの記述方法を説明しています。
といっても、むずかしいルールを覚える必要はありません。
でんでんエディターという画面に移り、自分のテキストをコピー&ペーストして、画面上部にタグを入れるボタンがあるので、指示を出したい箇所を選んでボタンをクリックするだけです。
その都度、プレビューできるので、出来を確認しながら勧めることができます。
後半では、でんでんコンバーターでのアップロード方法やプレビューして確認する方法などを記しています。
リファレンスマニュアルのような使い方ができるのではないかと思います。
とにかく、でんでんコンバーターは簡単なので、編集作業が楽しくなります。
いかがですか。
Kindle出版をしてみたいという意欲、湧いてきませんか。
以上、でんでんコンバーターで電子書籍化(浦田かず著)は、原稿を電子書籍の標準フォーマットEPUB 3で出力するWebサービスの解説です、でした。