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『ど根性ガエル単行本未収録作品集』は、アニメ化とともに大ヒットした学園&下町人情コメディの単行本未収録作品を発表しました

『ど根性ガエル単行本未収録作品集』は、アニメ化とともに大ヒットした学園&下町人情コメディの単行本未収録作品を発表しました

『ど根性ガエル単行本未収録作品集』は、アニメ化とともに大ヒットした学園&下町人情コメディの単行本未収録作品を発表しました。2001年に発表した6編、『トイレット博士』などとのコラボ作品5編。1970年代~80年代初頭に発表した読み切り5編など全3巻です。

『ど根性ガエル単行本未収録作品集』は、吉沢やすみさんが、eBookJapan Plusから上梓した漫画です。

全3巻16話あります。

2001年に発表した6編
『トイレット博士』などとのコラボ作品5編
1970年代~80年代初頭に発表した読み切り5編

など全3巻です。

21世紀に入ってからも描かれていたんですね。

私の世代ですと、実に懐かしい。

21世紀に入ってからもドラマ化(2015年)はされていますが、やはり『ど根性ガエル』は昭和の作品でしょう。

『週刊少年ジャンプ』(集英社)に、1970年7月27日号~1976年6月14日号まで連載されました。

1972年と1981年の2度テレビアニメ化が行われています。

私は、1972年版を毎週見ていました。

主人公は、貝塚ひろしとピョン吉。

ひろしの同級生でガールフレンドが、吉沢京子。

言うまでもありませんが、女優の吉沢京子さんがモデルですね。

宿敵が五利良イモ太郎(ゴリライモ)。子分が野村裕次郎(モグラ)

ひろしを慕う1年後輩が五郎。ガールフレンドの小学生・渡辺みさ子

近所の宝寿しの寿司職人は佐川梅三郎(梅さん)。

ひろしの中学校の先生は、南よし雄(南先生)と山中ヨシコ(ヨシコ先生)。

教師生活25年の町田先生。

ゴリラ魚店(ゴリライモの実家)で働き、南先生と結婚する山口初恵(初ちゃん)。

これは、山口百恵さんを意識した命名かな。

そして、ひろしの母ちゃん。


母ちゃんだけが名前が不明です。

懐かしのメンバーがみんな出てきます。

ほとんどの人は、フルネームあるんですよ。

2022年11月20日現在、AmazonUnlimitedの読み放題リストに含まれています。

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昭和を感じる登場人物のキャラクターとストーリー

ストーリーをおさらいすると、貝塚ひろしが宿敵のゴリライモと決闘することになり、ひろしが前のめりに転ぶ際、地面をはっていたカエルを圧殺……。

と、思いきや、シャツに貼り付いた平面ガエルになっていました。

しかも、カエルは喋るし、ご飯も食べるし、自力でひろしまで引っ張って飛んでいけるスーパーパワーが身についていたのです。

私の世代では大変な人気がありました。

これは私の感じたことに過ぎませんが、とくに、片親、鍵っ子、一人っ子などに人気がありました。

自分もそういう「兄弟」がほしいなあ、という気持ちになれたとともに、作品自体が温かいのでしょう。

ひろしは母ひとり子一人の片親育ちです。

ひろしのサングラスは、親の実家がある北国の田舎に帰った大林くに子ちゃんからもらったもの。

くに子ちゃんを忘れないように、ずっとかけているのです。

近所の寿司屋の梅さんは養護施設育ち。

南先生とヨシ子先生は、てっきり結婚するのかと思ったら、南先生は八百屋の奉公をしていた中卒の女性と結婚。

マドンナのヨシ子先生は、養護施設育ちの寿司職人である梅さんとの結婚を示唆する最終回に。

教師生活25年の町田先生は、夫人がかつての学生時代のマドンナ的存在の女性だった。

まず、設定が昭和なんです。

片親=生活苦というのは、今もそうかも知れませんが、今は実体はともかくとして、シングルマザーなんてカタカナで表現しています。

本作の母親は、年齢より老けていた描き方で、少なくとも「シングルマザー」という言葉がイメージ的には合いません。

八百屋の奉公をしていた中卒の女性と結婚するというストーリーは、当時のホームドラマのヒットするパターンである『星の王子様に嫁ぐ主人公の幸福』が描かれているわけれです。

当時の女性は、まだまだどんな星の王子さまと結婚するかが夢でしたし、男性も「身分違い」の女性をあえて選ぶことで男を上げる、そんなストーリーが受けていたのです。

たとえば、『ありがとう』第2部は、医院の跡取り候補である医師(石坂浩二)と、片や母子家庭の住み込み看護師(水前寺清子)という、「身分の違い」がわかりやすく描かれていました。

『ありがとう』は十年一日のようなホームドラマから時の移ろいを表現し、星の王子様に嫁ぐ主人公の幸福でお化け番組になった
『ありがとう』(1970年4月2日~1975年4月24日、テレパック/TBS)といえば、昭和のテレビドラマ史に金字塔を打ち立てた名作ドラマである、Facebookでは、その『ありがとう』について振り返られていたので、それをご紹介したい。

こうしたドラマは、女性の側はもちろん、男性の側から見ても、家や名誉のための政略結婚ではなく、愛情で相手を選んだという心地よさを感じるのです。

女性に希望をもたせ、男性の“度量”を見せることで、お茶の間の庶民に夢と希望と感動を与えれば、それは人気番組になるわけです。

その対照的なパターンが、ヨシ子先生と梅さんです

実家も中の上階級で、いい見合いの話もあったでしょうに、そういう人たちには見向きもせず、毎日授業を覗き見に来る「誠実さ」に惹かれ、寿司職人を選ぶのです。

これまた、希望の湧いてくるストーリーです。

ラス前は、梅さんがハワイのお店に行くことになり、ヨシ子先生は飛行場までやって来て「梅三郎さーん。あ…あたし待ってます」と、事実上の求愛宣言。

梅さんは振り返るのを我慢しましたが、飛行機に乗ってから我慢できなくなり、「ヨシ子先生、いってきや~ス。金髪の女なんか、目もくれやせん。ヨシ子先生ーっ」と、それを受けます。

まあ、今でしたら、2年も待たずにプロポーズ即決で連れて行ってしまうか、梅さんが一時帰国するなり、ヨシ子先生がハワイに行くなりして会うようにして、いずれにしても「ずっと会えない」ということはないような気がします。

このへんも「昭和」テイストなんですよね。

昭和世代の私は、ちょうど連載の途中で、ひろしと同じ片親になりまして、この作品にはやはり思い入れはあります。

最終回のラストのコマに書かれていた、「さよなら ピョン吉、さよなら ひろし!ど根性ガエルはいつまでもキミたちの心に残るでしょう」という一文が忘れられません。

満島ひかりさんはすばらしい女優だと思いますが、やっぱりこの作品は、昭和の作品だと思います。

「梅さん、愛の出前」の巻より

本作第1巻は、6話中4話が、梅さんの話です。

では、本作第1巻第1話から見ていきましょう。

「おや、梅さん。これからデートかい。にくいねえ」

「あンだとォ。よせやい。仕事でえ、仕事」

街の人に冷やかされながら、はしごを持って走る梅さん。

行く先は、出前ではありません。

中学校の校舎に立てかけて、ヨシ子先生の授業をのぞくのです。

この日は、窓越しに声をかけるだけでなく、教室に入ってきて、ひろしの頭を空手チョップ。

「梅さん、あんたって人は」と、怒るヨシ子先生。

梅さんは、ひろしのカンニングをみつけたのです。

「ピョン吉、ほら、べーしてみな。べー」

「べー?」と訝るヨシ子先生。

「うら、かんねんしろい」と、ピョン吉のほっぺを引っ張る梅さん。

ピョン吉の舌には、カンニングペーパーが。

しかし、カエルの舌に乗るようなそんな細かい字、よく読めますよね。

ひろしは追試となります。

今だったら、それでは済まないと思いますけどね。

居残りテストが終わったひろしは、京子ちゃんに「頭使いすぎて肩こっちゃった。肩もんでくんないかな。愛のマッサージ」とおねだり。

すると、梅さんがふーっと出てきて、ひろしをマッサージします。

それが、意外と効いたりして。

「整体の技術もかじったんでぃ。本物よ!」

いや、整体師はマッサージしたら違法ですけど。

まあいいか。

帰宅したひろしは、夕食。

母ちゃんは、夕食後もミシンの仕事へ。

途中、首を鳴らしたり、肩をたたいたりしています。

そこでひろしは、梅さんにしてもらったように、母ちゃんにマッサージします。

ところが、しばらくすると、母ちゃんはまた同じ仕草を。

「あまりきいてなかったのかなあ」と、ぴょん吉もがっかりします。

次の日の朝。

学校へ行こうとするひろしを、いったん止める母ちゃん。

「今日は何の日かわかってんだろうね。大事な日なんだから、学校終わったら、すく帰ってくるんだよ」

「大事な日だろ。わかってるっつーの」

と言って家を出たひろしですが、実はわかってませんでした。

色々考えた挙げ句、思いついたのは、「母ちゃんの誕生日」。

今日も授業を覗きに来た梅さんに、ひろしは相談します。

「おそいわねー、ひろしのやつ」

ひろしの帰りを待つ母ちゃんのところに、連れてきたのは梅さん。

「あ~れ~、何すんの」

母ちゃんの叫び声が外まで聞こえます。

梅さんは、母ちゃんの身体をマッサージているのです。

ひろしからの、誕生日のプレゼント。

孤児で育った梅さんは、親孝行したいひろしに快く協力したのです。

「そこそこ、梅さん。あっは~ん」

外で聞いていた町田先生と南先生はコーフンしています。

「教師生活25年。なにも聞こえなかったんじゃ~」

「空耳ですぞ~、町田先生!」

梅さんが帰った後、父ちゃんの仏壇に話しかける母ちゃん。

「効いてよ、とうちゃん。ひろしのバカったら、あんたの命日と私の誕生日、間違えたんだよ。ほんとにバカな子だよ。ホントは今日あの子とお墓参り行こうと思ったんだけど中止さね。ゆるしてくれるね、とうちゃん。誕生日のプレゼントがマッサージだって。ほんとにバカな子だよ。大バカ。笑っちゃうよね」

と、言いながらホロっと涙を流す母ちゃん。

ひろしは、梅さんに「整体師」の弟子入りを志願し、南先生は「この色男」と罵り、町田先生が止めているコマがエンディングです。

なんとも、昭和らしいストーリーですよね。

それにしても、梅さんは、よく首にならないですよね。

いつ寿司を握っているのでしょうか。

ま、いいか。

ということで、みなさんも本書で、懐かしさに浸ってみませんか。

以上、『ど根性ガエル単行本未収録作品集』は、アニメ化とともに大ヒットした学園&下町人情コメディの単行本未収録作品を発表しました、でした。


ど根性ガエル 単行本未収録作品集 1巻 – 吉沢やすみ

ど根性ガエル 単行本未収録作品集 2巻 – 吉沢やすみ

ど根性ガエル 単行本未収録作品集 3巻 – 吉沢やすみ

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