四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件なども事件の謎を論考するのは『平成日本を震撼させた重大事件未解決ミステリー』(PHP研究所)Kindle版です。過去の事件の問題点に学び、令和という時代を安全に生きぬくための一冊です。
四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件なども事件の謎を論考するのは『平成日本を震撼させた重大事件未解決ミステリー』(PHP研究所)です。
『平成日本を震撼させた重大事件未解決ミステリー』は、グループSKITがPHP研究所から上梓しました。
この記事は、Kindle版をもとにご紹介します。
その中で、今回ご紹介するのは、四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件です。
本日は2月17日
【四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件】
2004年2月17日、三重県四日市市の「ジャスコ四日市(当時)」にあるATMコーナーにて、2~3歳ぐらいの幼児を抱いた若い女に泥棒扱いされた無実の68歳の男性が、店員や買い物客ら3人に取り押さえられ、居合わせた警察官の拘束後に死亡した。店員や pic.twitter.com/xUBelYNWXJ— あんかけナポリ (@napori_ankake) February 16, 2022
2004年(平成16年)2月17日、三重県四日市市にあるイオン四日市尾平店(当時)のATMコーナーで、2~3歳ぐらいの幼児を抱いた若い女に泥棒扱いされた無実の68歳の男性が、店員や買い物客ら3人に取り押さえられ、居合わせた警察官の拘束後に死亡した事件です。
若い女による冤罪と、警察の横暴。しかも窃盗犯は女のほうだったそうです。
ひどい話です。
何を盗んだかもわからないのに窃盗罪
本書を中心に、事件の経緯を追っていきます。
最悪の胸糞「四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件」“怖い顔の女犯人”はなぜ逮捕されない?ートカナ
https://t.co/mHzkFUyHil— 人類の敵、目玉カルト粉砕 (@someone5963) July 3, 2023
三重県にあるイオン四日市尾平店は、地方都市にはよくある、ありふれた大型スーパーです。
まあ、イオンというのは、私の地元というか、最寄り駅前にもあります。
ジャスコ四日市尾平店内のATMコーナーに並んでいた当時68歳の男性が、近くにいた別の女性客から「泥棒!」と呼ばれ、ほかの買い物客たちに取り押さえられました。
後に、公開されたカメラ映像によると、女が数分前からATM内を覗くなど挙動不審な態度を取っており、そこに取り押さえられた男性がATMに入室して操作を始めました。
その時点で、男性の両手は買い物袋で塞がっている様子が映し出されていました。
そこに、挙動不審の女が男性に体当りし、何かをつかむような動作をしてもみ合いになり、女が「泥棒」と叫んでいます。
3人がATM内に入室して男性を取り押さえるものの、 男性が窃盗行為をする様子はまったくありませんでした。
むしろ、もみ合いになることを仕掛けたのは女の方でした。
男性は、見ず知らずの女に、何の理由もなく罪人呼ばわりされてしまったのです。
男性はそのまま、三重県警四日市南署の警官2名に引き渡されたものの、警官の過剰な制圧によって心肺停止状態になり、病院に搬送されたものの、翌18日、高血圧性心不全で死亡してしまいしまた。
逮捕時、警官のひとりは、68歳の男性の胴体に馬乗りになって、約20分も押さえつけていたといいます。
男性は腹部や顔面などに打撲傷を負い、頭蓋骨内にも内出血。外傷だけでなく、相当の恐怖とストレスを感じていたとみられています。
複数の警官や、他の客に囲まれていたら、逃げ出すことなどありえないですから、これは男性が死ななくても十分やり過ぎ。
しかも、「泥棒」呼ばわりした女に事情を聞かなければ、そもそも男性が何を泥棒したかもわからないのに、女の方はあっさり逃しています。これも警察のミスです。
ところが、この時点で、窃盗という事件自体はなぜか成立。
被疑者死亡で書類送検というのですから、「おいおい」と思わざるを得ません。
だって、何を盗んだのかも、盗もうとしたのかもわからないんですよ!
そんなもの、「泥棒」とか「痴漢」とか叫べば、いくらでも叫んだ相手を陥れられるわけです。
もちろん、後のビデオで、逮捕は不当なものだったことが明らかになります。
平成22年(1年) 12月、津地裁民事部は、男性を逮捕した警官の対応は限度を超えた違法なものとして、男性の遺族に880万円の賠償請求を命じました。
ただし、この時点ですら、警察官の制圧と男性の死亡の因果関係は認められませんでした。
死亡した男性の無実は、平成23年5月に津地方検察庁で認められました。
事件が起こったのが、2004年(平成16年)2月17日です。
もう、男性の7回忌もすんじゃてるじゃないですか。
そして、平成26年9月、事件後10年経って、ようやく名古屋高裁は、男性の死亡は逮捕時のストレスによるものと認めた判決をくだしたのです。
女に責任はないのか、
もちろんあります。
虚偽申告罪です。
ただし、冒頭に書いたように、警察も客も、女は逃しています。
女の行方は、今もわかりません。
裁判で、死亡した男性の無実と損害賠償金は支払われましたが、事件の当事者は女も警察も誰も責任取りません。
#四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件 の女性は未だ捕まっていない。女性の言う事は弱者だから絶対であるという観念論の産んだ悲劇だ。【総集編】不可解すぎる日本の未解決事件20選【ゆっくり解説】 https://t.co/08sbxiCggo @YouTubeより
— 石川良直 (@I_yoshinao) July 5, 2023
YouTube動画では、【総集編】不可解すぎる日本の未解決事件20選【ゆっくり解説】が、この事件に言及しています。
「謎」をともなう事件を51事件リストアップ
『平成日本を震撼させた 重大事件 未解決ミステリー』は、未解決事件、起訴されてはいるものの、再審請求などが行われ謎が残るもの、動機に疑問が残るものなど、核心部分で「謎」をともなう事件を51事件リストアップしています。
その目次からご紹介します。
第1章 平成24~21年 再生の時代
01 尼崎連続変死事件(平成24年)
02 PC遠隔操作事件(平成24年)
03 慶應義塾大学学生投資詐欺 (平成24年)
04 大分県日出町連続事件(平成23年)
05 大阪地検特捜部主任検事証拠改ざん事件(平成22年)
06 尖閣諸島中国漁船衝突映像流出事件(平成22年)
07 大阪西成女医不審死事件(平成24年)
第2章 平成20~16年 転落の時代
08 秋葉原無差別殺傷事件(平成20年)
09 岡山鍾乳洞地底湖行方不明事件(平成20年)
10 舞鶴女子高生殺害事件(平成20年)
11 琵琶湖バラバラ殺人事件(平成20年)
12 首都圏連続不審死事件(平成19年)
13 英国人女性講師殺害事件(平成19年)
14 京都精華大学生通り魔殺人事件(平成19年)
15 加古川小2女児殺害事件(平成19年)
16 構造計算書偽造事件(平成17年)
17 ジェイコム株大量誤発注事件(平成17年)
18 栃木小1女児殺害事件(平成17年)
19 四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件(平成16年)
20 上海総領事館員自殺事件(平成16年)
第3章 平成15~11年 停滞の時代
21 泉南郡熊取町小4女児誘拐事件(平成15年)
22 北九州監禁殺人事件(平成14年)
23 附属池田小事件(平成13年)
24 室蘭女子高生失踪事件 (平成13年)
25 世田谷一家殺害事件(平成12年)
26 西鉄バスジャック事件(平成12年)
27 新潟少女監禁事件(平成12年)
28 京都小学生殺害事件(てるくはのる事件)(平成11年)
29 桶川女子大生ストーカー事件(平成11年)
30 光市母子殺害事件(平成11年)
31 栃木リンチ殺人事件(平成11年)
第4章 平成10~6年 不安の時代
32 和歌山毒物カレー事件(平成10年)
33 ドクター・キリコ事件(平成10年)
34 群馬一家3人殺人事件(平成10年)
35 神戸連続児童殺傷事件(平成9年)
36 東電OL殺人事件(平成9年)
37 太田市女児行方不明事件(平成8年)
38 柴又女子大生放火殺人事件(平成8年)
39 薬害エイズ問題(平成8年)
40 地下鉄サリン事件(平成7年)
41 八王子スーパー強盗殺人事件(平成7年)
42 井の頭公園バラバラ殺人事件(平成6年)
43 福徳銀行5億円強奪事件(平成6年)
第5章 平成5~元年 転換の時代
44 八戸市女子中学生刺殺事件(平成5年)
45 埼玉愛犬家連続殺人事件(平成5年)
46 三重小2女児失踪事件(平成3年)
47『悪魔の詩』訳者殺人事件(平成3年)
48 イトマン事件(平成3年)
49 女子高生コンクリート詰め殺人事件(平成元年)
50 リクルート事件(平成元年)
51 東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件(平成元年)
他の事件も、また機会を見てご紹介したいと思います。
以上、四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件なども事件の謎を論考するのは『平成日本を震撼させた重大事件未解決ミステリー』(PHP研究所)でした。