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増税地獄 増負担時代を生き抜く経済学(森永卓郎著、角川新書)は課税と社会保険料の現状を解説。家計大苦難時代生き残り伝授

増税地獄 増負担時代を生き抜く経済学(森永卓郎著、角川新書)は課税と社会保険料の現状を解説。家計大苦難時代生き残り伝授

増税地獄 増負担時代を生き抜く経済学 (森永卓郎著、角川新書)は、課税と社会保険料の現状を解説。家計大苦難時代の生き残りを伝授しています。闘病が話題になっている経済アナリストの森永卓郎さんによって上梓されました。

本書は、日本の税金と社会保険料の現状について、深く掘り下げています。

2021年度のデータに基づき、租税負担が28.7%、社会保障費負担が19.3%で、合計負担率が48%に達していると指摘。

さらに、政府が消費税増税を狙っていることも問題視しています。。

その一方で、社会保障は削り取られています。

高齢者の医療費自己負担は倍になり、預貯金があると介護施設の補助も受けられなくなりました。

ですから本書は、政府が増税路線を進める中で、国民が納税マシンと化し、シぬまで働き続ける社会になることを懸念しています。

いや、まだ働ける職場があるならマシです。

本書は、近々「経済は恐慌に陥る可能性が高い」と懸念。

2008年のリーマンショックの時は、派遣労働者の多くが契約を切られました。

恐慌のときに、もっとも影響を受けるのは、賃金労働者、すなわち資本の奴隷たちだ、とも指摘しています。

夫婦でローンを組んでタワマンなどを買っているような人は、どちらかが失業しただけで追い詰められます。

株式投資で生計を立てている超富裕層は、株価の大暴落で資産を失うことになると警告しています。

本書は、税金や社会保険制度の徹底的な検証を通じて、増税地獄の実態を明らかにし、暮らしの発想の転換。

家計が大苦難の時代を生き抜くため、2つのサバイバル術を提案しています。

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非課税世帯として「免除」と「給付」を享受せよ

庶民は、こういう時代だからこそ、蓄えがないと大変だ、といって預貯金に回し、それを減らさないよう、いつまでも働こうとします。

しかし、本書は、「1つだけ確かなこと」として、政府の緊縮財政路線は、預貯金のある人を切り捨てているといいます。

ですから、貯蓄に回すのではなく、公的年金の範囲内で、つまり低コストで基礎的な生活を賄うことが生きる道だとしています。

具体的に、提案するサバイバル術は大きく2つあります。

まず「非課税世帯」になること。

冒頭に書いた、直接税と社会保険の負担のうち、直接税負担から逃れることです。

それには、確定申告で非課税世帯になることです。

国が、コロナ以来、ちびちびとお金の給付を行っているのは、もっぱら非課税世帯です。

非課税世帯は、0~2歳の保育料が無償だったり、給食費が無償化されたり、生活困窮世帯として奨励金が給付されたりしています。

大学など高等教育の授業料や入学金の減免、給付型奨学金の受給が可能です。

医療費も、自己負担額は軽減されています。

「非課税」といっても、「無収入」とは違います。

収入があっても、確定申告で、「所得」(収入ー経費)から「控除」を引き、「所得」が残らなければ国税および住民税の課税がされません。

年金生活者も、確定申告を行うことで、税金が戻ったり、非課税になったりする人はいるはずです。

サラリーマンの源泉徴収は、たいていはあらかじめ控除はされていますが、もしされていなければ、ご自身で確定申告をされたほうが良いと思います。

見落としがちな控除には、病院にかかった医療控除や、寄付した場合の寄付控除などがあります。

「経費」としては、たとえば、ブログを書くときにアフィリエイト収入があると、それは雑所得、もしくは事業所得として申告すれば、パソコン代や、記事を書くのに使った素材などは経費となり、それは申告する収入から減ずることができます。

ただし、非課税世帯は、おそらくローンは組んでもらえません。

カードも作れない場合があります。

つまり、経済的信用を捨てる、ということになります。

「低コストで基礎的な生活」をするためのデメリットといえるでしょう。

地方ぐらしで食料は自作する!?

もうひとつは、地方に移住して自給自足の暮らしをすること 、だそうです。

森永卓郎さんは、現在埼玉の、畑があるところにお住まいだそうです。

そして、大学の教授であったり、テレビやラジオに出演したりしますが、もしそれらが全部クビになっても、年金でやっていけるそうです。

食料は、自分の畑で調達するからだそうです。

ただし、これは、Amazonのレビューでも「田舎住まいを美化しすぎている」と、懐疑的な意見がありました。

たしかにね、森永さんは、テレビやラジオの仕事で東京に出てきて刺激を受け、おいしいものを食べているから、東京と地方の「二重生活」もできるのでしょう。

畑が不作・凶作になっても、それは余技で、ちゃんと大学の月給やメディア出演料などがあって食べていけるから、そう提案できるのだという意見もあるわけです。

そもそも、東京暮らしで、土に触れたことのない人が、いきなり生活できるだけの収穫が見込める畑仕事ができるのでしょうか。

既往症を抱えて、大きな病院のアクセスが切実な人もいるでしょう。

たとえば、私は車の運転を引退したので、電車やバスが通っていなければ生活できません。

どこも「住めば都」にはなるかもしれませんし、人それぞれ好みや適性もありますが、地方移住説については、賛否なんともいえませんね。

まあ、年金生活の年になったら、無理に職探しして働いて、そこからまた税金をとられるよりは、非課税世帯として給付を受けた方が賢明である、ということはそのとおりだと思いました。

あいた時間は、仕事以外の自己実現を模索してみるのもいいのではないでしょうか。

労働者として以外にも、社会貢献できることはあるはずです。

勤勉で不安症の日本人では、なかなかそう思い切るのは難しいかもしれませんけどね。

年金世代の生活設計はたてられていますか。

以上、増税地獄 増負担時代を生き抜く経済学(森永卓郎著、角川新書)は課税と社会保険料の現状を解説。家計大苦難時代生き残り伝授、でした。


増税地獄 増負担時代を生き抜く経済学 (角川新書) – 森永 卓郎

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