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植物人間が歩いた!話した!ごはんも食べた!遷延性意識障害からの生還2(みおなおみ著、市井文化社)は社会復帰リハビリの記録

植物人間が歩いた!話した!ごはんも食べた!遷延性意識障害からの生還2(みおなおみ著、市井文化社)は社会復帰リハビリの記録

植物人間が歩いた!話した!ごはんも食べた!遷延性意識障害からの生還2(みおなおみ著、市井文化社)は社会復帰リハビリの記録です。植物人間の診断を受けながら、社会復帰に向け動き出した長男の学校生活とリハビリの経緯をまとめています。

『植物人間が歩いた!話した!ごはんも食べた!遷延性意識障害からの生還2』は、『2』とあるように、植物人間が歩いた!話した!ごはんも食べた!遷延性意識障害からの生還(みおなおみ著、市井文化社)の続編です。

妻が、長男についてまとめています。

植物人間が歩いた!話した!ごはんも食べた!遷延性意識障害からの生還(みおなおみ著、市井文化社)は、社会復帰リハビリの記録
植物人間が歩いた!話した!ごはんも食べた!遷延性意識障害からの生還(みおなおみ著、市井文化社)は、社会復帰リハビリの記録です。いったん植物症(植物人間)の診断を受けながら、意識を取り戻して社会復帰に向け動き出した経緯をまとめています。

『~遷延性意識障害から転学まで~』というサブタイトルの通り、火災による受傷で、いったんは遷延性意識障害(植物症、植物人間)の診断を受けた長男が、必死のリハビリで僅かな可能性から活路を見出し、ゆっくりゆっくり社会復帰に向けて動き出した記録です。

2011年5月26日、私どもは火災を経験し、妻と2人の子が意識不明の重体で救急搬送されました。

火災事故わずか数行の記事で「放火の犯人」を決めつけるネット民の悪癖は当事者に大変迷惑な影響を及ぼすことを考えて欲しい
火災事件が増える季節です。14日夜に発生した長野県佐久市臼田の歯科医宅火災は、4名のお子さんが焼死した痛ましい結果となりましたが、Web掲示板ではいつものようにわずか数行の記事で「放火の犯人」を詮索する興奮ぶり。倫理観と民度を心配しています。

妻は回復、次男も後遺症は残すも、ナントカ回復の方向に向いました。

火災(2011年)で心肺停止から生還した妻が最後の脳検査(MRI)クリア。奇跡的に一命をとりとめましたが無事生還できました
火災(2011年)で心肺停止から生還した妻が最後の脳検査(MRI)クリア。奇跡的に一命をとりとめましたが無事生還できました。2年間も検査を続けるのは稀有なことだそうですが、それだけ妻の当時の状態が重篤で、かつ社会復帰した例は少ないそうです。

ところが、長男のみ、遷延性意識障害(植物人間)と診断されてしまいました。

遷延性意識障害とは、3か月以上に渡って自分で移動することができず、食事や排泄、発語などに関しても問題がもたらされる状態を指します。

遷延性意識障害の原因は、大脳の広範囲にわたる損傷・壊死といった外傷による場合と、脳梗塞や心筋梗塞といった身体内部の異常による場合とに大別できます。

後者の場合、脳に酸素が行かず、脳細胞が死にます。

いったん死んだ脳細胞は蘇りません。

遷延性意識障害は、以下の状態が揃った場合に診断されます。

1. 自力での移動が不可能。
2. 自力での摂食が不可能。
3. 糞・尿の失禁がある。
4. 眼でかろうじて物を追うことがあっても認識はできない。
5. 簡単な命令に応ずることはあるが、それ以上の意志の疎通は不可能。
6. 声を出しても意味のある発語は不可能。

長男の場合、子どもだったことから、回復する力がまだ残っていたのと、ここから、猛烈なリハビリを行い、高次脳機能障害まで「回復」しました。

本書は、「回復」後の生活について書いています。

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高次脳機能障害からのリハビリ

「なんだ、回復したんならいいじゃないか」

と思われますか。

「回復」といっても、元に戻ったということではなく、遷延性意識障害よりはマシな状態になったということです。

高次脳機能障害は、けがや病気によって脳に損傷を負うことで脳機能に障害が出て、日常生活や社会生活に支障が生じる状態をいいます。

高次脳機能障害とは、脳損傷によって脳の高次機能が障害される状態を指します。

この中には、巣症状としての失語・失行・失認のほか、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などが含まれます。

その障害の度合は、軽度と重度ではかなり現れ方に差があるのです。

車椅子の人もいれば、社会復帰している人もいます。

でまあ、結論から書くと、長男は、いったんは重度から中度まで回復しました。

高次脳機能障害の程度によって、症状や障害の程度が異なります。1 以下は、一般的な分類になります。

– 軽度:社会生活に支障が出ることは少なく、自己管理ができる場合が多い。
– 中等度:社会生活に支障が出ることがある。自己管理が困難な場合がある。
– 重度:社会生活に支障が出ることが多く、自己管理が困難な場合が多い。3

ところが、2年以内に必発といわれていた発作が23ヶ月目から始まり、「知的」の方は重度に逆戻りしてしまいます。

そのへんの苦闘が記録されています。

脳障害由来のてんかん発作について

脳障害によって引き起こされるてんかん発作は、頭蓋骨の陥没骨折や、脳腫瘍、脳出血、脳梗塞、脳炎などの深刻な障害を受けるとてんかん発作が起こりやすくなることが知られています。

さらに、長男のような一酸化炭素中毒による脳細胞欠損もそうです。

脳障害由来のてんかん発作について解説いたします。

てんかんは、脳の神経細胞の異常な活動によって引き起こされる慢性的な神経障害であり、発作が特徴的な症状です。脳障害によって引き起こされるてんかん発作は、その原因が脳の構造や機能に関連しています。

脳障害にはさまざまな要因があります。先天性の脳奇形、脳損傷、脳腫瘍、脳血管障害、感染症、代謝異常などが、てんかん発作の原因となることがあります。

脳障害によって脳の神経細胞の活動が異常になると、てんかん発作が起こる可能性が高まります。障害の場所や程度によって発作の種類や頻度が異なる場合があります。

脳障害由来のてんかん発作の症状:

部分発作: 発作が一部の脳領域で始まります。局所的な感覚異常、筋肉のけいれん、感情の変化、幻覚などが起こることがあります。

大発作(全般発作): 発作が大脳全体で始まります。意識喪失、全身のけいれん(全身痙攣)、舌噛み傷、尿失禁などが見られることがあります。

部分発作から全般発作への広がり: 部分発作が次第に全般発作に広がることがあります。

診断と治療:

脳障害由来のてんかん発作の診断は、脳波検査(脳の電気活動を測定する検査)や神経学的評価などを行います。脳障害の原因や発作の特徴によって治療方針が変わります。

かなり厄介なことです。

詳しくは本書でお読みください。

以上、植物人間が歩いた!話した!ごはんも食べた!遷延性意識障害からの生還2(みおなおみ著、市井文化社)は社会復帰リハビリの記録、でした。


植物人間が歩いた!話した!ごはんも食べた! 遷延性意識障害からの生還-リハビリと学習の記録2: ~遷延性意識障害から転学まで~ (French Edition) – みお なおみ

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