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石立鉄男さんの新事実を、杉田かおるさんと松木ひろしさんが語っているのは『週刊現代別冊 週刊現代プレミアム 2020Vol.1』です

石立鉄男さんの新事実を、杉田かおるさんと松木ひろしさんが語っているのは『週刊現代別冊 週刊現代プレミアム 2020Vol.1』です

石立鉄男さんの新事実を、杉田かおるさんと松木ひろしさんが語っているのは『週刊現代別冊 週刊現代プレミアム 2020Vol.1』です。石立鉄男シリーズのメインライターと、同シリーズでブレイクした元天才子役による石立鉄男論は、ファン必見の記事です。

タイトルは、『’70年代ドラマの主役「二枚目半」の輝きを語ろう』。

リードには、『数々の人気テレビドラマに出演。その素顔は誰よりも繊細で、素直で、情にもろい男だった。』と書かれています。

ファンなら、もう目を皿のようにして熟読するであろうエピソードが次々登場します。

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昭和の芸能界を駆け抜けた18人の中の一人が石立鉄男

『週刊現代別冊 週刊現代プレミアム 2020Vol.1 ビジュアル版 昭和の怪物 闇と光の芸能界編』は、昭和の芸能界を代表する人物を、貴重な写真と秘話で綴るテーマで、物故した18人についてまとめたムックです。

各記事の構成については、その盛衰をライターがまとめたものと、繋がりの深い人達による対談や座談会形式でその人を語っているものとがあります。

ムックというのは、MOOKと書きます。

MagazineとBookをかけ合わせた出版業界の造語です。

具体的には、雑誌の体裁を取りながら、書籍のコードをつけて販売するものです。

タイトルに『週刊現代別冊』とあるように、週刊誌記事ののような構成をとった書籍ということです。

18人をご紹介しておきます。

今回は、その中の「石立鉄男」についてご紹介します。

冒頭の記事構成で言うと後者です。

石立鉄男ドラマシリーズでブレイクした元天才子役の杉田かおるさんと、シリーズのメインライターである松木ひろしさんの対談形式で、石立鉄男さんについて語っています。

おふたりの石立鉄男論はファン必見の記事でしょう。

石立鉄男シリーズとはなんだ

いわゆる石立鉄男シリーズというのは、“明るく楽しくカラっと泣ける”をモチーフに、脚本は松木ひろし、音楽は大野雄二、そして主演は二枚目半役の石立鉄男によって作り上げられた青春人情ホームコメディーとしてシリーズ化されたドラマ群のことです。です。

そのほとんどがユニオン映画という、日本テレビ系の制作会社によって手がけられ、現在は映画チャンネルNECOで石立鉄男アワーとして繰り返し放送されています。

番組名 放送期間 舞台
おひかえあそばせ (1971年4月7日~1971年9月22日、全13話) 川崎
気になる嫁さん (1971年10月6日~1972年9月20日、全40話) 成城学園
パパと呼ばないで (1972年10月4日~1973年9月19日、全40話) 佃島
雑居時代 (1973年10月3日~1974年3月27日、全26話) 成城学園
水もれ甲介 (1974年10月13日~1975年3月30日、全25話) 豊島・鬼子母神
おふくろさん (1975年4月6日~1975年9月28日、全21話) 世田谷・赤堤
気まぐれ天使 (1976年10月6日~1977年10月19日、全43話) 早稲田
気まぐれ本格派 (1977年10月26日~1978年9月20日、全38話) 神楽坂

右端に書いたのは、ドラマの舞台となったロケ地です。

16ミリフィルムを使った『テレビ映画』で、舞台となった地域の暮らしもわかるご当地ドラマの趣もありました。

ラブコメとしての要素もありましたが、ヒロインとツンデレながら結ばれる、という昭和ドラマらしい展開は意外と少なく、『パパと呼ばないで』の松尾嘉代さんと、『雑居時代』の大原麗子さんぐらいでした。

石立鉄男ホームコメディドラマシリーズは1971年~1978年に放送されたホームコメディ。ヒロインMVPは松尾嘉代?大原麗子?
石立鉄男ホームコメディドラマシリーズは、1971年~1978年にかけて、ユニオン映画が制作、日本テレビ系で放送されたドラマです。すべて独身男性を演じた石立鉄男の相手役としての女優が各作品に登場しますが、とくに印象深いのが松尾嘉代と大原麗子です。

『おふくろさん』では、吉沢京子さんと結ばれますが、こちらはドラマの前半ですでに結婚していました。

「青春人情ホームコメディー」と書きましたが、まあこれは、私の造語です。

私はリアル放送時から、ロケ地を見に行くマニアでしたが、石立鉄男さんが番宣に出ない方針を貫いていたため、シリーズ各作品は当時あまり世間では注目されていませんでした。

たとえば、『パパと呼ばないで』の初出の平均視聴率は11%。

水曜日午後8時の放送です。

今なら打ち切りものです。

しかし、低予算の雨傘番組(野球中継が中止されたり野球がない期間につなぐ番組)であるために、大した期待もされないことが幸いしました。

今回の話者である杉田かおるさんの当時のギャラは、たった1万円。

ロケでは杉田かおるさんの自宅も使うという、何ともつましい制作現場でした。(杉田かおる著『すれっからし』小学館より)

そんな低予算の中でも、役者やスタッフたちは希望に燃えて質のいい番組を作ってきたために、放送終了後の再放送で火が付き、何度再放送しても飽きられず、それどころか番組を再評価される名作に仕上がったわけです。

本放送終了後は、夕方に繰り返し再放送されることで、幅広い年齢層に知られることとなり、さらに竹中直人のモノマネなどで1990年代以降、評価されるようになってきました。

視聴率11%の番組が、11年たってモノマネのネタになる。こんなことは今のドラマでは不可能だと思います。

今は逆に、昭和ドラマの象徴的な扱いでメジャーになりすぎ、私のもとを離れてしまった感じです。

では、この石立鉄男シリースについて、杉田かおるさんと松木ひろしさんは何を語っているのでしょうか。

情が深く一度信頼関係を築いたら最後まで面倒を見る人

主な“証言”を抜粋しましょう。

松木ひろし「二枚目で三枚目の芝居のできる俳優、例えばトニー・カーチスみたいなのはいないかな」なんて話してたら、プロデューサーが連れてきたのが最初かな。テツは当時、俳優座養成所を出て文学座にいて、それが岡崎友紀と共演した’70(昭和45)年『おくさまは18歳』でブレイクしていた。会ってみたら、おもしろい男でね。それで始めたのが『おひかえあそばせ』(’71年)です。

松木ひろし「良く言えば、組織に縛られない熱血漢。悪く言えば、突っ走りのオッチョコチョイ。人情もろくて、自分のことじゃないのに一生懸命やってしまう。そういう性格を最初に決めて、シリーズで通した。」

杉田かおる「『雑居時代』のときなんか、『パパと呼ばないで』とは別の役柄なんだから同じ演技したら承知しないぞ」ってプレッシャーをかけられました。」「俳優さんて、人によっては台本に鉛筆やマーカーでびっちり書き込むじゃないですか。私はまだ小学生だったので、それがすごく勉強しているように見えて、真似してみたんです。自分の台詞のところだけ色分けして。そうしたら石立さんに「そんなことゃったら、自分の所にしか神経が行き届かないでしょ。台本っていうのは、流れがあって一冊全部が演技だと思わないとダメ。自分の台詞だけ区切った時点で、演技が死ぬよ」って忠告されたんです。」

松木ひろし「打ち解けないしね。人といるっていうのができないんだよね、あいつは。みんなに『性格破綻者』って言われてしまいましたから。時間には遅れるし、撮影の途中でふっとどこかにいなくなっちゃうし。
 そんな調子だから、相手役の女優とも折り合いが良くなくって、『おくさんは18歳』の岡崎友紀とも『雑居時代』の大原麗子ともほとんど話さなかった。でも、かおるだけは違ったのかな。」

と言いつつも、実は情の深い人で、一度信頼関係を築いたら、最後まで面倒を見る人であったとも松木ひろしさんは語っています。

私は、初出の時からこのシリーズの大ファンでしたが、松木ひろしさんの証言である「打ち解けないしね。人といるっていうのができないんだよね」というところにシンパシーを感じるとともに、それが子供の頃から惹かれる理由だったのかな、になんて考えました。

それにしても、シリーズでは評判の良いラブコメである『雑居時代』の大原麗子さんと「ほとんど話さなかった」とは……。

『気まぐれ天使』でも不仲をとりざたす声はたしかにありましたね。

といっても、ギランバレー症候群で実現こそしませんでしたが、『冬の陽』(ふゆのひ)という心臓移植をテーマとしたドラマ(1975年10月2日~1976年1月1日、YTV)も夫婦役で共演することになっていましたから、決して共演NGというわけではなかったと思います。

ちなみに、大原麗子さんの代役は、金沢碧さんでした。

その他、トレードマークのパーマ誕生について、杉田かおるさんのバラエティ出演のいきさつについてなど、お二人は多くのエピソードを語っています。

いかがですか。

石立鉄男ファンの方々。読んでみたいと思いませんか。

本書は、AmazonUnlimitedの読み放題リストに入っています。

以上、石立鉄男さんの新事実を、杉田かおるさんと松木ひろしさんが語っているのは『週刊現代別冊 週刊現代プレミアム 2020Vol.1』です、でした。


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