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華岡青洲などをとりあげた『世界の偉人おもしろ雑学―――「歴史」と「人」がもっと好きになる365話』 (知的生きかた文庫)をご紹介

華岡青洲などをとりあげた『世界の偉人おもしろ雑学―――「歴史」と「人」がもっと好きになる365話』 (知的生きかた文庫)をご紹介

華岡青洲などをとりあげた『世界の偉人おもしろ雑学―――「歴史」と「人」がもっと好きになる365話』 (知的生きかた文庫)をご紹介します。 華岡青洲は、生薬の通仙散によって初めて全身麻酔で乳がん手術を行った江戸時代の外科医です。(文中敬称略)

『世界の偉人おもしろ雑学―――「歴史」と「人」がもっと好きになる365話』(博学面白倶楽部著)は、ここのところ、よくご紹介している偉人の「ウラ話」を取り上げた書籍の一つです。

皮肉屋の揚げ足取りや、アンチではなく、タイトル通り、その「人」のことをもっと好きになるエピソードを集めています。

Amazon販売ページに書かれている内容です。

・ユリウス・カエサル――――月桂冠は「ハゲ隠し」だった?
・プラトン―――――――――大哲学者がはまった「オカルト神話」
・兼好法師―――――――――つれづれなるままに、金融業を営なみ……?
・ナポレオン・ボナパルト――フランス英雄の歯が220万円で落札
・伊藤博文―――――――――「女好き」「占い頼り」の異色の政治家
・夏目漱石―――――――――自身も「名前がない猫」を飼っていた

本書では、歴史上の「偉人」と呼ぶにふさわしい人物を、365人ピックアップし、その偉業と驚きのエピソードを紹介した。
大物政治家の意外な姿から、天才芸術家のやばすぎる性格、大発見をした科学者の変わった日常まで、知的好奇心を刺激する雑学ネタが満載だ。

……とのことです。

今回はその中で、江戸時代の外科医である華岡青洲(はなおか せいしゅう、宝暦10年10月23日(1760年11月30日) – 天保6年10月2日(1835年11月21日))をご紹介します。

記録に残るものとして、世界で初めて全身麻酔を用いた乳癌手術を成功させました。

欧米で初めて全身麻酔が行われたのは、青洲の手術の成功から約40年後となります。

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家族の人体実験で薬を完成

華岡青洲は、1767年に江戸で生まれました。

幼少期から医学に興味を持ち、医師を志しました。

当時の日本では珍しい西洋医学を学ぶため、23歳で京都に出た青洲は、中国の華佗という医師が麻酔薬を使った手術で多くの人を救ったことが、自らの方向性を決めるきっかけとなりました。

また、永富独嘯庵の『漫遊雑記』という紀行文に、医学に関することが書かれていて、「欧州では乳癌を手術で治療するが、日本ではまだ行われておらず、後続の医師に期待する」と書かれていることを知ります。

がん手術の根治には外科手術が必要ですが、患者が受ける耐えがたい痛みを解決しなければ不可能であり、麻酔法の完成こそ、人々を救う道との気持ちを持って故郷の紀州平山(和歌山県紀の川市)に帰りました。

そして、麻酔薬の研究に取り組み、チョウセンアサガオに数種類の薬草を加え、麻酔薬「通仙散」を完成させました。

動物実験は成功しましたが、人体実験の機会がなくヒトへの適量がわからず困っていたところ、協力を申し出た母と妻に麻酔薬を飲ませ、副作用で妻が失明したともいわれています(wiki)が、1804年に世界で初めて全身麻酔下で乳がんの手術に成功しました。


成功を聞きつけた患者や医学生が全国から訪れ、青洲は診療所と学校を兼ねた「春林軒」を作って、医師を育てました。

青洲は、たくさんの治療道具や手術道具を開発し、手術例は100種類を超えたと言われています。

現在も使われている漢方薬


通仙散は、現在も市販されている漢方薬の一つで、主に利尿作用や排尿を促進するために使われています。

現代の医療では、特に膀胱炎や尿路感染症などの治療に利用されるそうです。

私が先月、溶連菌感染で尿道に炎症を起こした時は、利尿作用のある猪苓湯を服用していました。

それはともかく、今は通仙散は、全身麻酔薬には使われていないようですね。

経口だと効果が安定しないので、現在は麻酔薬は通常、注射や吸入などの方法で投与されるようです。

そのほか、紫雲膏や十味敗毒湯なども創薬したといわれています。

紫雲膏は、伝統的な漢方薬の一つです。主に痛みや炎症を和らげるために使用されます。特に筋肉痛や関節痛に効果があるとされています。また、血行促進やリラックス効果も期待できます。(copilotより)

十味敗毒湯は、伝統的な漢方薬で、主に風邪や感冒、咳などの呼吸器系の症状、解熱鎮痛、抗炎症、免疫力向上、咳止めなどに使われます。(copilotより)

十味敗毒湯は、私も普段からよく使う常備薬の一つです。

葛根湯と似たような効果を自覚します。

葛根湯は、風邪の初期に服用しますが、十味敗毒湯は、もうちょっと進行した場合でも適応するようです。

疲労が蓄積して、倦怠感があるときなどもいいですね。

汗がダーッと出たらしめたもので、その後は快方に向かいます……が、これはあくまで私の体験であり、漢方薬は「証」を診て処方をするものなので、試す方は漢方医や薬剤師の指導のもとに自己責任でお願いします。

それにしても、これほど西洋医学一辺倒の現代で、これだけ漢方薬が医療現場や市場に残っているというのは、いかに青洲の仕事が確かだったかということでしょうね。

いずれにしても、華岡青洲の功績は、日本の医学の近代化に大きく寄与し、日本の医学史において重要な位置を占めています。

普段から使われている漢方薬はありますか。


世界の偉人おもしろ雑学―――「歴史」と「人」がもっと好きになる365話 (知的生きかた文庫) – 博学面白倶楽部

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