『近視進行抑制の8つの方法』(石川まり子/小走由美子著)は、近視の予防、近視の進行を遅らせる最新の方法を解説しています。

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『近視進行抑制の8つの方法』(石川まり子/小走由美子著)は、近視の予防、近視の進行を遅らせる最新の方法を解説しています。

『近視進行抑制の8つの方法』(石川まり子/小走由美子著)は、近視の予防、近視の進行を遅らせる最新の方法を解説しています。眼球の奥行(眼軸長)が長くなると近視になりますが、視力矯正が求められるだけでなく、失明もあり得るので対策が必要です。

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近視のそもそも論から抑える方法まで

『近視進行抑制の8つの方法』は、田園調布眼科の院長・医師である石川まり子さんと、ワキタ眼科の視能訓練士である小走由美子さんの著書です。

ドクターカリスからKindle版が発行されています。

石川まり子医師といえば、後にご紹介しますが、近視対策の通電治療が有名です。

私も長男が、一時期お世話になりました。

つまり、近視対策として最前線の医療をされている方ということです。

ちなみに、ワキタ眼科は石川まり子医師のご実家です。

本書では、タイトル通り、近視の予防、近視の進行を遅らせられる最新の方法を解説しています。

テレビが普及してからは、近視は現代病として多くの人に襲いかかっていましたが、昨今のスマホの普及は、それを加速しているようです。

その意味でも、とくにお子さんのおられる方は必読の書籍と言えるでしょう。

公立小学校では76.5%、私立中学校では94.9%が近眼

第1章では、そもそも近視とはどういう状態を言うのかという「近視の理解のための基礎知識」について解説されています。

眼球の奥行である眼軸長が長くなると、近視になります。

異常にに伸びる時期は、18歳ぐらいまでだとか。

つまり、近視は未成年のうちは着実に進みます。

その近視の進行については、第2章で解説されています。

続く第3章では、統計で近視の有病率を紹介。

公立小学校では76.5%、私立中学校では94.9%にのぼるそうです。

95%近くまでとは、ほぼ全員と言ってもいいですね。

第4章では、近視によって起こり得る他の目の病気が解説されています。

ある意味、ここが一番怖いですね。

近視自体は、メガネやコンタクトレンズや手術などで矯正視力を出せますが、眼軸が伸びることで失明につながる眼病になってしまう場合もあるのです。

どんな病気か。

本書では、4つの病気が紹介されています。

そのうちのひとつは緑内障です。

20人に1人はそうであるといわれていますが、気が付かないうちに視野欠損してしまう場合が少なくありません。

というのも、人は両目で見ますから、視野欠損があッても双方の目で補い合うので気づきにくいのです。

そして、第5章では、「眼軸の過度の伸び(近視)を抑える方法」が紹介されています。

詳細はは本書をご覧いただくとして、目次の項目を箇条書きでご紹介しますと、

  • 調節緊張をためない
  • 調節緊張をとる
  • 網膜に常にピントを合わせる
  • 特殊なコンタクトレンズを使用する
  • 暗くして眠る
  • バイオレットライトを浴びる
  • クロセチンを摂る
  • 低濃度アトロピンを点眼する

などが枚挙されています。

いずれも、何かを1回行えば済むわけではなく、継続して行うものなので、腹を決めてのぞまなければなりませんね。

本書について、Amazonの販売ページには、こう書かれています。

近くを長く見続けない日常生活の仕方、バイオレットライトを浴びる方法、通電治療による調節緊張の改善方法、アトロピン点眼薬、サプリメント、遠近両用のメガネ、遠近両用のコンタクトレンズ、ナイトレンズの使い方など、考えうる全ての方法を分かりやすく説明します。

今、何をしたら良いか?この1冊で解決します!

この中の「通電治療による調節緊張の改善方法」というのは、石川まり子医師の実践分野として特に有名です。

通電治療について深堀りしましょう。

通電治療とはなんだ

書籍の中で、枚挙されている対策の一つにあるのが、通電治療です。

冒頭に書いたように、10年前、私の長男が火災に罹災するまでお世話になっていたことがあり、多少は書くことができます。

簡単に述べると、目の周りに微弱な電気を流し、毛様体筋の緊張をゆるめることで視力を回復させる治療です。

田園調布眼科公式サイトより

田園調布眼科公式サイトより

目は、水晶体(黒目のレンズの部分)の厚みを変えて遠近を見ます。

どうやって厚みを変えるかと言うと、近くのものを見る時は、両脇で水晶体を支えている毛様体筋を緊張させて水晶体を厚く、逆に遠くのものを見るときは毛様体筋がゆるむことで水晶体を薄くして、目の奥の網膜に像を送ります。

ところが、近くのものばかり見続けていると、毛様体筋が緊張し続けます。

それによって、毛様体筋は硬くなってしまい、水晶体を調整できなくなるそうです。

通電治療は、微弱な電気によって、その異常な調節緊張を治す処置なのです。

通電治療は、1980年代に、慶応大学医学部眼科教授の坪田一男医師が発案・開発したといわれています。

しかし、エビデンスが確立せずに、大学病院で診療に用いることは困難でした。

つまり、保険適用が難しかったということです。

しかし、石川まり子医師がご実家の脇田眼科、そしてご自身が院長をつとめる田園調布眼科採用して、とくに仮性近視のお子さんに実績を上げてから注目されるようになりました。

具体的には、目尻や目の上など目の周囲に微弱な電気を流します。

保険適用はない自由診療なので、1回2500~3000円かかりますし、効果を求めるなら当然通い続けなければなりませんから、お金もかかるし持続力も必要です。

しかし、目は大切な部位です。

お金にはかえられません。

え?それよりもレーシック手術一発で矯正したほうが速いって?

そういえば、近視矯正というと、ひところはもう、レーシックが切り札のようにもてはやされていたことがありましたね。

しかし、集団感染等、トラブルやリスクが取り沙汰されるようになってから、以前ほどは派手な宣伝は目にしなくなったような気がします。

もともと、レーシック手術は、眼科治療というより整形手術のようなものです。

なにしろ、怪我もしていない目を削るのです。

これまでに経験しないリスクがあり得、しかもいったん削ったところはもとに戻りません。

つまり、取り返しがつきません。

すでに、弱点については、

  • マイナス8D(レンズの屈折度)以上の超強度の近視は再手術のリスクがある
  • 角膜が薄い人はできない
  • 老眼の始まる40代以上の人は適さない

などの弱点が指摘されてきました。

侵襲性を考えると、通電治療が安心できる治療のように私は思います。

いずれにしても、現代はスマホやパソコンと無縁というわけにはいきませんから、目を大切にし、近視でない人は予防、近視になってしまったらその対策は重要な健康法だと思います。

本書は、AmazonKindleUnlimitedにおいて、読み放題リストに入っています。

以上、『近視進行抑制の8つの方法』(石川まり子/小走由美子著)は、近視の予防、近視の進行を遅らせる最新の方法を解説しています。でした。

近視進行抑制法の8つの方法: 近視進行を抑えられる時代がやって来た (ドクターカリス ブックス) - 石川まり子, 小走由美子
近視進行抑制法の8つの方法: 近視進行を抑えられる時代がやって来た (ドクターカリス ブックス) – 石川まり子, 小走由美子

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