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『遺体発覚!!平塚呪われたアパートに棲む女』は、2006年に神奈川県平塚市のアパートから5人の遺体が発見された事件の実話漫画

『遺体発覚!!平塚呪われたアパートに棲む女』は、2006年に神奈川県平塚市のアパートから5人の遺体が発見された事件の実話漫画

『遺体発覚!!平塚呪われたアパートに棲む女』平塚5遺体事件

『遺体発覚!!平塚呪われたアパートに棲む女』は、2006年に神奈川県平塚市のアパートから5人の遺体が発見された事件の実話漫画です。前代未聞の猟奇事件としてセンセーショナルに報じられましたが、本書で改めて詳細を知ることができました。

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平塚5遺体事件とは

『遺体発覚!!平塚呪われたアパートに棲む女』(画:桐野さおり/原作:有田万里、ユサブル)は、2006年に起こった、いわゆる平塚5遺体事件の漫画化です。

神奈川県平塚市のアパートで、新生児を含む計5人の遺体が見つかった事件です。

報道された当時は真相は知りませんでしたが、前代未聞の猟奇事件でした。

逮捕されたのは、若い頃から評判の美人であった、岡本千鶴子という54歳の中年女性。

30代男性、10代女性、乳幼児3人の計5遺体です。

5遺体のうち、4人はその女性が手をかけたと見られましたが、公訴時効で裁判は1人についてだけ行われました。

その事件を漫画でまとめたのが本書です。

Amazonkindle、マンガ図書館Zなどからオンラインで閲覧できます。


ただし、「本作品は成人向け作品ではありませんが、一部暴力的または性的な描写が 含まれています。閲覧はご自身の判断と責任においておこなってください。」という注意書きがあります。

平塚5遺体事件のあらすじ

青森の北津軽で生まれた女性は、中学を卒業してすぐに結婚斡旋業者の仲介で北海道の奥尻島に嫁ぎました。

しかし、人付き合いが苦手であることや、田舎で定職にもつきにくいことから、2人の子どもを置いて島を出てしまいます。

その後はキャバレーのホステスに、たつきの道を得ますが、蕎麦屋を営む真面目なそば職人が客になり、彼女の美貌に人生はじめてといていいほど熱を上げた職人は、妻と離婚して女性を迎え入れます。(婚姻はせず内縁のままと漫画では描かれています)

ストーリーは、その2人の間に生まれた娘の視点で描かれています。

そば職人には2人の男の子がいて、女性にも連れ子の娘がいます。

奥尻島に置いてきた2人の子どもとは別の、「自然災害に巻き込まれた末の災害死」(Wikiより)とされた2番めの夫の子でした。

しかし、女性の連れ子も、そば職人の息子2人も家を出ます。

勤勉ではなく、虚言癖もあった女性は、口先ばかりでまともに働かず、市内でも有数の繁盛店だった蕎麦屋はあっという間に客足が遠のいて人手に渡り、そば職人は深酒がたたって亡くなります。

しかし、働かない女性と未成年の娘ですから、すぐに家賃滞納で住むところがなくなり、そば職人の次男の住むアパートに転がり込みます。

娘はmixiで、母親との確執をほのめかしていましたが、次男がアパートを飛び出して2人で暮らす計画をたてたところ、ネットを見た女性が激怒して娘をアパートで殺してしまいす。

次男は気落ちして、娘のもとに向かうと遺書を残して、やはりアパートで首吊自殺。

大家から「家賃滞納しているのに連絡が取れない」と連絡を受けた次男の実母が、部屋に入って娘と次男の遺体を発見。

その際、女性がそば屋に同居したときから、捨てずに持っていたダンボール2箱からは、子供の遺体が3体出てきました。

この合計5体が発見されたことで、冒頭のタイトルになるわけです。

我が子や次男との不義の子をダンボールに

そのうち1体は、女性とそば職人の間の最初の子(男児)のものでした。

最初の子については、女性から捜索願が出され、女性はテレビで子を誘拐された親として出演したり、近所の人には北朝鮮に拉致されたと言ったりしていました。

遺体を持っているということは、それは虚偽だったわけです。

残りの2体のうち、少なくとも1体は、本書によると、女性と次男との間にできた子としています。

つまり、そば職人だけでなくその次男までが、女性の美貌の虜、というよりおそらく次男の年齢的にはセクハラというべき被害者だったことになります。

3体は女性が手をかけた疑いが濃厚でしたが、20年以上前のため公訴時効に。

次男は自殺のため、結局刑事的に裁かれたのは娘の殺人だけで、懲役12年の判決が出ました。

美貌と自己愛が事件のキーワードか

そば職人と次男は、女性にかしずき、娘は「どんな親でも親は親」なので、ギリギリまでつきあわされた挙げ句、最後に殺されてしまったわけです。

女性が娘を殺した後、次男が自殺するまでは少し時間があるのですが、その間、次男は警察にも届けず、女性の言いなりになってドライアイスなどを買っていたようです。

この経緯で私が感じたことは、

  1. 自己愛な人間は必ず周囲を不幸にする
  2. 男は「いい女」には逆らえなくなることがある

とにかく女性は、町でも評判の美貌だったそうです。

コミュニケーションがうまくとれない、勤勉でもない、さらに虚言癖まである“美貌だけ”の人が、3度も結婚できて(うち1回は内縁)、夫だけでなく連れ子まで言いなりにしてしまったのですからすごい話です。

「いい女」とは、必ずしも美貌だけではないのですが、とにかく周囲がちやほやするので、そこから自信がつくのか、そもそもそういうオーラがあるのかわかりませんが、気圧されてしまうことがありますね。

そういうことってありませんか。

では、その「評判の美貌」である女性自身が幸せだったかといえば、家族に手をかける人生が幸せなはずはありません。

もしかしたら、美貌が突出しすぎると、それ以外に結ばれる理由、つまり価値観の一致がないので、“美貌が邪魔をして”信頼関係を深めることができないのかもしれません。

人の生きざまを読み解くのは、容易なことではありませんが、「美貌」と「自己愛」がキーワードであることだけは間違いない事件だと思いました。

以上、『遺体発覚!!平塚呪われたアパートに棲む女』は、2006年に神奈川県平塚市のアパートから5人の遺体が発見された事件の実話漫画、でした。


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