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黒沢明(黒澤明)などの功績をまとめた『夢と希望を与える 日本の偉人ものがたり22話』(PHP研究所)は22名の生きざまが全128頁

黒沢明(黒澤明)などの功績をまとめた『夢と希望を与える 日本の偉人ものがたり22話』(PHP研究所)は22名の生きざまが全128頁

黒沢明(黒澤明)などの功績をまとめた『夢と希望を与える 日本の偉人ものがたり22話』(PHP研究所)は、歴史に名を残す人々22名の生きざまと功績を、全128頁にまとめています。今回は漫画ではありませんが、大きな字でわかりやすくまとめられています。(本文中敬称略)

『夢と希望を与える 日本の偉人ものがたり22話』(PHP研究所)は、歴史に名を残す日本の偉人たちの功績や人柄を、4ページずつの短い文章で紹介しています。

各エピソードにはイラストが多く使われており、漢字にはすべてふりがなが付けられているため、子どもでも読みやすい構成になっています。

野口英世、津田梅子、沢村栄治、人見絹枝、福沢諭吉、伊能忠敬、植村直己、黒澤明、本田宗一郎、坂本竜馬、湯川秀樹、平賀源内、市川房枝、岡本太郎、与謝野晶子、杉原千畝、佐藤栄作、沢田美喜、宮沢賢治、良寛、荻原タケ、手塚治虫などが紹介されています。

今回は、この中から、国際的にも有名な影響力のある映画監督の一人、黒沢明(黒澤明、1910年〈明治43年〉3月23日~1998年〈平成10年〉9月6日)をご紹介します。

Copilotに代表作を尋ねました。

黒澤明監督の代表作は多岐にわたりますが、以下の作品が特に有名です:

1. 「七人の侍」(1954年):戦国時代の村を守るために集まった七人の侍の姿を描いた日本映画史上の超大作1。
2. 「用心棒」(1961年):痛快な娯楽時代劇で、三船敏郎が主演しています1。
3. 「生きる」(1952年):人間の真の生き甲斐を問いかける感動作で、志村喬が主演しています1。
4. 「赤ひげ」(1965年):山本周五郎原作の小説を映画化した作品で、三船敏郎が出演しています1。
5. 「天国と地獄」(1963年):身代金奪取のトリック・シーンが圧巻の作品で、山崎努と香川京子が共演しています1。

これらの作品は黒澤明のダイナミックな映像表現と劇的な物語構成を特徴としており、世界中の観客に勇気と喜びをもたらしました。

芸能界には、ムード歌謡のロス・プリモスのリーダーで同姓同名の「黒沢明」がいたこともあってか、

メディアの表記は多くが「黒澤明」になっていますが、本作は「黒沢明」なので、以下は「黒沢明」にします。

ということで、本作からエピソードをかいつまんで見ていきます。

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いい映画をとるためには何もかも完璧に


黒沢明は、八人兄弟の末っ子に生まれました。

体が丈夫ではなかったので、父親はよく映画に連れていきました。

小学校では、泣き虫のいじめられっ子でしたが、クラスのみんなの前で、図工の時間に描いた絵が褒められてからは自信がつき、しだいにいじめられることもなくなったのでした。

思うに、黒澤明は背が高かった(182cm)のですが、この頃から大きくなり始め、大きな人は威圧感があっていじめられなくなったかもしれません。

青年時代は画家を志望していましたが、26歳の時(1936年)に、P.C.L.映画製作所(1937年に東宝に合併)の「助監督募集」の新聞広告に応募して入社。山本嘉次郎監督の助監督や脚本家を務めたのち、1943年に『姿三四郎』で監督デビューしました。

当時、名監督と言われた小津安二郎からも「120点の映画だ!」とほめられました。

才能を認められた黒澤明は、以来毎年のように映画を撮り、次々ヒットします。

ただし、いい映画をとるためには、何もかも完璧にしなければ気がすまず、周りの人とはしょっちゅう対立しました。

たとえば、時代劇の撮影では、登場人物になりきってもらうために、撮影がないときでも衣装を着て過ごすよう命令しました。

お金や時間の都合も、あまり考えない人でした。

一方で、それほどの情熱はやはり多くの人から評価され、協力を惜しまない人に支えられ、映画の人気はやがて外国にも広がりました。

『羅生門』(1951年)が、ベネチア国際映画祭で金獅子賞(グランプリ)を受賞し、「世界のクロサワ」と呼ばれるまでになりました。

彼の撮った30作の映画は、ダイナミックな映像表現、劇的な物語構成、ヒューマニズムを基調とした主題が広く知られています。

ただし、本人は、「一番気に入っている作品は?」と聞かれると、「次に撮る作品です」と答えており、常にいい映画を撮ることだけを考え、決して過去を振り返らなかったそうです。これもまたすばらしいことです。

どですかでん(黒澤明監督)


どですかでん(黒澤明監督、1970年、東宝)は、ごみの集積所の一画に形成されたスラムを舞台とした、そこに生きる人びとの生活を描いた群像劇です。

『どですかでん』というタイトル名は、知的障害がある主人公・六ちゃん(頭師佳孝)が日課とするエア都電運転で、電車の走る音を表現した擬音です。

人生は貧富や倫理で幸せかどうかが決まるわけではない、ということを考えさせる作品です。(画像は『どですかでん』より)

『どですかでん』は、黒澤明監督が初めてカラーで撮った作品です。邦画ファンなら少なくとも名前ぐらいは聞いたことがあるかもしれません。

ただ、この作品は、一部ではクロサワ時代を終わらせた作品とも言われています。

要するに、不入りで評判も悪かったということでしょう。

たしかに、ネットでざっと見ただけですが、8対2ぐらいで否定派が多いような気がします。

その理由は主に、

>黒澤明はオーソドックスに大作を撮っていればいい。
>登場人物が変人ばかりで、生活ぶりも気味が悪く結末も救いがない
>カラーを意識しすぎて色使いが気に入らない。

黒澤明は、結果的に自殺未遂まで起こしてしまいます。

私は、『どですかでん』は面白いと思います。

いや、こんな面白いものがわからないなんて、気は確かか、と思ってます(笑)

いや、放送作家の宮藤官九郎もそう言ってますけどね。

作品は、「変人」が描かれているように見えますが、実は“良識ある一般市民”と紙一重ですし、変人は悪人ということではありません。何より、必ずしも救いがないわけではありません。

救いがないように見えるものもあったけれども、それも含めて私たちの社会は回っているということを淡々と描いたわけで、むしろそうした酷評を承知で、そのプレッシャーに負けずにあの世界を描き切った黒澤明という人に私は敬意を表します。

知的障害者の六ちゃんは、朝から晩まで、寒い日も風の日も、ひたすらスラムの端から端まで「どですかでん」と言いながらエア都電運転で往復しています。

絵本や『しまじろう』でお勉強する普通のこどものように「ガタンゴトン」と表現しないところに、黒澤明の知的障害の人に対する畏敬ともいえる思いを感じます。

後に『飛び出せ!青春』の柴田を演じた頭師佳孝の、数分に渡る運転士パントマイムが素晴らしい! 何より上掲の画像のように表情が明るいのです。

川を隔てた向う側の「普通の小学生」たちは、「電車バカ」と罵って頭師佳孝に石を投げますが、スラムの人たちは決して彼を馬鹿にしません。といって気も使いません。ごく日常的な行為と受け止めています。

それもまたすばらしい。

みなさんは、黒澤明監督作品で、何が一番印象深いですか。


夢と希望を与える 日本の偉人ものがたり22話 – PHP研究所

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