『5分で視力は回復する!ー全国で眼科医が実践』は、目の周りに微弱な電気を流し、毛様体筋の緊張をゆるめる新しい近視治療法の紹介です。レーシックのような不可逆的な手術もせず、治療費も決して高額でなく、成長期のお子さんが受けられる通電治療です。
本書の内容
『5分で視力は回復する!ー全国で眼科医が実践』(石川まり子著、現代書林)を読みました。
タイトルはかなりあおり気味ですが、最近はネットで検索してもよくヒットする、近視の通電治療を広めた石川まり子医師が著者です。
近視治療というと、ひところはレーシックが大流行。
レーシックにあらずば、近視治療にあらず、といってもいいほどでした。
ところが、レーシックはエキシマレーザー角膜屈折矯正手術の通称であり、 目の表面の角膜にエキシマレーザーを照射。角膜の曲率を変えることにより視力を矯正する手術です。
レーザー照射は不可逆的な行為なので、もとに戻りません。
そもそも、
- マイナス8D(レンズの屈折度)以上の超強度の近視は再手術のリスクがある
- 角膜が薄い人はできない
- 老眼の始まる40代以上の人は適さない
といった弱点があるだけでなく、術後も、光が眩しく見える、集団感染等、トラブルやリスクが取り沙汰されるようになり、以前ほどは派手な宣伝は目にしなくなったような気がします。
たとえば、私などは18歳の時からコンタクトレンズを装着してきたため、角膜が薄くなっている可能性があります。
将来の白内障手術のリスクも考え、最近は極力メガネで間に合わせるようにしていますが、老眼年代にも入ったため、いずれにしてもレーシックはむずかしいかもしれません。
では、近視治療は絶対に不可能なのか。
そこで登場したのが、目の周りに微弱な電気を流し、毛様体筋の緊張をゆるめる新しい近視治療法、通電治療です。
目の周りに微弱な電気を流し、毛様体筋の緊張をゆるめるものです。
通電治療といわれます。
自宅でできる民間療法ではなく、眼科医が行う医療行為です。
それだけに信頼が置ける治療と言えます。
本書の要旨
施術者として有名なのが、東京大田区の田園調布眼科、石川まり子医師です。
本書から要旨を書きます。
目は、水晶体の厚みを変え遠近を見ます。
その場合、近くのものを見る時は毛様体筋を緊張させて水晶体を厚く、逆に遠くのものを見るときはゆるめて水晶体を薄くして、目の奥の網膜に像を送ります。
ところが、近くのものばかり見続けていると、毛様体筋が緊張し続けることで水晶体を調整できなくなるそうです。
その異常な調節緊張を治すために行うのが『通電治療』です。
「通電」。要するに、目に電気を流すことによって、近視を治療しようというものです。
通電治療の内容
通電治療は1980年代、慶応大学医学部眼科教授の坪田一男医師が発案・開発したといわれています。
エビデンスの問題から、大学病院で診療に用いることは困難でした。
しかし、石川まり子医師が採用して、とくに仮性近視のお子さんに実績を上げてから注目されるようになりました。
具体的には、目尻や目の上など目の周囲に微弱な電気を流します。
石川まり子医師の田園調布眼科公式サイトでは、患者の視力がどう変化していったかを、視力検査の数値を明らかにした症例を公開しています。
費用は、通電治療自体は自由診療で、1回2500~3000円かかります。
私の長男は、火災以来、リハビリに忙しくて中断しているのですが、実は石川まり子医師の治療を以前受けていました。
小学校1年でなんと0.3まで落ちてしまったため通電治療を受け、2~3度の通電で0.6まで視力を取り戻していました。
たぶん、子どもだと回復力があるんでしょうね。
私のような、近視歴ン十年よりは、仮性近視程度の小・中学生が適しているようです。
石川まり子医師は、実家も眼科(東京大田区池上の脇田眼科)で、そこでも通電治療を行っているので、私はどちらにも通っていました。
本書が有用な人
本書をぜひ読んでいただきたいのは、
- お子さんの視力が落ちてメガネが必要になった方
- 近視治療をしたいが、レーシックのような近視手術には不安がある方
- 視力回復するという触れ込みの3Dの本では良くならなかった
といった方々です。
通電治療によって視力がアップした事例が紹介されています。
息子の視力??が悪くなり…
通電治療しました!
びっくり??回復しました!
あまり知られてない治療かもしれないけど、視力に悩んでいる人は試してみるといいと思います! pic.twitter.com/sh14YTobzX— Arika Matsuo (@ArikaMatsuo) August 3, 2019
現在は、検索すると、通電治療を標榜している眼科クリニックは各地にありますね。
それだけ、ポピュラリティを獲得し、かつ実績も積み重ねてきたということが言えるでしょう。
ネットの時代は大変便利になりました。
もよりの通電治療を標榜している眼科クリニックで相談できます。
現代人は、むしろ近視の人の方が多いのではないかと思いますが、最近はとくに「スマホ老眼」も問題になっています。
「目のかかりつけ医」が必要な時代かもしれません。
みなさんは目のケア、されてますか。
以上、『5分で視力は回復する!ー全国で眼科医が実践』は、目の周りに微弱な電気を流し、毛様体筋の緊張をゆるめる新しい近視治療法の紹介、でした。
5分で視力は回復する! ―全国で眼科医が実践 – 石川 まり子
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