ホーンユキさんが、昭和の名作ドラマ『傷だらけの天使』について語ったのは『昭和の不思議101』 (オーシャンブックス) です。未解決事件、都市伝説、猟奇犯罪、戦後GHQの陰謀論、有名人死の真相などを特集する『2019年夏の男祭号』のテーマは『暴力と女』です。
冒頭カラーインタビューで語られる『傷だらけの天使』
『昭和の不思議101』は、未解決事件、都市伝説、猟奇犯罪、戦後GHQの陰謀論、有名人死の真相などを特集するムックです。
これまでにも、このブログでは2度ご紹介しました。
『2019年夏の男祭号』のテーマは、『暴力と女』。
侠に生きるリオ・オリイ インタビュー
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かっこ悪いのがかっこ良いと教えてくれたのが「傷だらけの天使」だった
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ヤクザとテレビ
深夜放送のマドンナたち
といった記事タイトルが並びます。
その中で、トップのグラビア記事は、『あの女神は今』というインタビュー記事。
『2019年夏の男祭号』で、その当時話題になった萩原健一さんの訃報を受け、かつて共演した『傷だらけの天使』について語っているのです。
ホーンユキさんと『傷だらけの天使』
"Good morning"
ホーン・ユキ pic.twitter.com/NCQWZzKbYn
— Hello George (feel free to chat in English) (@ryochikun22) February 3, 2020
ホーン・ユキさんは、1970年代に活躍したタレントです。
1970年に4人組のアイドルグループ『ザ・シュークリーム』のメンバーとしてポピュラリティを獲得。
【8曲目( #チェリーの部屋 )】
〈メドレー②〉#ザ・シュークリーム 『甘い罠』?#歌謡選抜 #チェリ部屋 pic.twitter.com/oCDkqCsw5G
— しがない三四郎 (@shinya_bokudake) January 30, 2022
解散後は、女優として実績を重ねました。
入川正則さんと結婚後は、いったん芸能界から退きましたが、2004年に離婚。
2014年から芸能活動を再開しています。
その間、警備会社で働いていたことがマスコミで取り上げられ、話題になりました。
現在は、障碍者支援ボランティアの活動も行っているそうです。
傷だらけの天使
『傷だらけの天使』(1974年10月5日~1975年3月29日、東宝・渡辺企画/NTV)は、今も根強いファンのいるテレビ映画です。
どのようなストーリーだったでしょうか。
振り返ってみます。
舞台は、綾部情報社。
探偵事務所です。
「探偵」と一口に言っても、いろいろ得意分野はありますが、綾部情報社は、他の探偵事務所が敬遠するような危険な案件の調査と後始末を隠密に行います。
登場するスタッフは、所長(岸田今日子)と男性社員(岸田森)、受付嬢(ホーン・ユキ)の3人。
それ以外は、福利厚生も雇用関係もない、仕事があると呼び出される調査員が数名。
何かあっても労災など使わせてもらえず、最悪“殉職”したらそれっきり。
そんな請負調査員が、木暮修(=オサム、萩原健一)と乾亨(=アキラ、水谷豊)です。
命をおびやかされるような危険な仕事をさせられ、報酬はほのめかされていた額の何分の1かで、しかも岸田森にピンハネされるという、およそ人間らしい扱いを受けていません。
それでも、全26話中、25話まではなんとか命拾いするのですが、最終回では、アキラ(水谷豊)がバイトで真冬に噴水に入るパフォーマンスで、風邪をこじらせて死んでしまいます。
『傷だらけの天使』(市川森一著、大和書房)で、メインライターだった市川森一は、こう語っています。
~鳩が、糞をたれて、飛び立つ~
「傷だらけの天使」は、この一行から始まった。
鳩=平和のシンボル。即ち、平和の糞。70年代の繁栄が垂れ流した糞。「傷だらけの天使」とは他でもない、実に、鳩の糞だったのだ。
どういう意味なのでしょう。
高度経済成長というが、それに乗れない、もしくは社会が乗せてくれない、置いてけぼりもいましたよ、というメッセージだったのでしょうか。
35ミリフィルムで撮影したものを16ミリフィルムに焼き付けた、幻灯機で映すような画質でしたが、それもアウトローを演出していたと思います。
とにかく型破りだったのがオープニングです。
ニコ動では、コメントが、もう画面が見えなくなるほど怒涛のように入ってますね。
それらが、いちいち“ごもっとも”なので笑ってしまいます。
>これかっこいいよな~
>これ真似したい
>このコンビーフ丸かじりにどれだけ憧れたか
>息子は高倉健の健に菅原文太の太を取って健太ってんだ
>良い時代やなあ
>牛乳を常温で・・・
>牛乳口で開けるのがワイルドやったな
>最近のドラマってこういうのないよな
>この雑で乱暴で適当な男の食い方!みたいな食べ方だから好きなんだよ
>ただ飯食ってるだけなのにどうしてこんなにカッコいいのだろうか
>うまそうに喰ってるのがいいよな
その時話題になるだけなら、今のドラマでもSNSでトレンドになるものはあります。
ただ、放送から40年以上経っても、これだけアツいコメントは入るでしょうか。
セクシーでもあり知的でもある浅川京子を演じる
【傷だらけの天使】を観てた
VHSに録画したのは持ってたが行方不明で随分久しぶりの鑑賞
ゲストの八名信夫や真屋順子の若いこと
ところで、ご贔屓はホーン・ユキ
エロ可愛いよね
というところで、綾部貴子のお気に入り曲、マヅルカを貼って寝ます…💤https://t.co/nWNQnj3Wyx pic.twitter.com/weTmjJkw2B
— マクナイト中佐 (@zebra6_537onn) May 24, 2020
さて、ホーン・ユキさんが『傷だらけの天使』に出演したのは23歳の時。
綾部情報社の経理担当兼電話受付である浅川京子役を演じました。
「この作品は、女優へ軸足を置き始めた私の最初の本格ドラマ出演でした。レギュラーは萩原さんはじめ、岸田今日子さん、岸田森さん、そして、当時はまだ若手の水谷豊さんら個性派揃い。そこへ毎回、緑魔子さん、桃井かおりさんら、さらに一筋縄でいかない演技派がゲストですから、私が立ち向かうなんて無理無理。最初から、なるべく色を出さないようにしていました」
制作は、東宝と渡辺プロの子会社である渡辺企画。
そこで、渡辺プロ所属のホーン・ユキさんは、オーディション無しでキャスティングされたそうです。
やはり、バスト90の若い女性が出演していたら、ドラマとしてはそれだけで華があります。
当時、放送されていたのは土曜の夜10時。
このくらいの「色気」はあってもいいでしょう。
なぜ、小暮修や乾亨が、キケンな上に報酬のピンハネまでされても、綾部探偵事務所の仕事を続けたのか。
セクシーでもあり知的でもある浅川京子がいるから、という説得力になりました。
インタビューでは、出演者だけでなく、脚本や監督も大物揃いだったことも回顧され、撮影中のエピソードも打ち明けています。
ファンなら、ぜひ目を通しておきたいインタビューです。
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以上、ホーンユキさんが、昭和の名作ドラマ『傷だらけの天使』について語ったのは『昭和の不思議101』 (オーシャンブックス) です、でした。
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