カラダの中からキレイになる「Dr.ナグモ式」健康法(南雲吉則著、PHP研究所)は、元気に若返る生活習慣をイラストで解説しています。現在の67歳の著者が、56歳で脳年齢38歳、骨年齢28歳、血管年齢26歳を実現したナグモ式健康法です。
『カラダの中からキレイになる「Dr.ナグモ式」健康法』は、南雲吉則さんがPHP研究所から上梓しました。
すどうまさゆきさんがイラストを担当しているイラスト解説本です。
内容は、「家族みんなが元気に若返る魔法の生活習慣」を標榜しており、つまり世代や性別を絞らない健康法ということです。
南雲吉則さんは、乳房専門のナグモクリニックを開業。
テレビのコメンテーターとしてもおなじみですが、多くの人に知られているのは「少食によるアンチエイジング」です。
本書では、そのノウハウや考え方が余すところなく解説されています。
本書は2022年7月17日現在、AmazonUnlimitedの読み放題リストに含まれています。
「1日に1度、おなかをグーッとならす」健康法
昨今の健康法は、このブログでも何度かご紹介しましたが、ファスティング、つまり「断食」健康法がブームです。
今や年間3000本以上の研究論文が発表されるオートファジーがトレンドになっているからです。
オートファジーとは、細胞が自らを分解して再利用する、簡単にいえば古い細胞を新しく生まれ変わらせる作用です。
長い時間空腹で栄養をとらなければ、その作用が発生する。
細胞内の悪いタンパク質や、感染症を引き起こす病原微生物などが排除され、体の細胞がみるみる修復されるという話です。
しかし、実はこの断食健康法は、一方で懸念や批判もあります。
体を作っている育ち盛りの子どもや、逆に1度にたくさんの栄養を摂取できない高齢者、病人、閉経前の痩せた女性、お腹に赤ちゃんがいる妊婦など、栄養を断つことにリスクのある人もいるからです。
つまり、万人に推せるとは限らない健康法ということです。
南雲吉則さんは、空腹になることで、若返り遺伝子と呼ばれる「サーチュイン遺伝子」が活性化するとして、1日1食を提唱。
56歳で脳年齢38歳、骨年齢28歳、血管年齢26歳を実現したといいます。
ただし、本書『カラダの中からキレイになる「Dr.ナグモ式」健康法』では、1日1食を無理に押し付けるのではなく、1日3食自体は否定していません。
南雲吉則さんは、一汁一菜の日本的食事を推奨していますが、たとえばこんな書き方です。
朝起きて、食欲がない、胃がもたれる、時間がないという人は、思い切って朝食を抜き ましょう。おなかがグーッとなっていたら、朝食をとっても構いませんが、空腹でもない のに習慣で食べるのはやめましょう。
昼食をとると午後の仕事中に眠くなる、睡魔と闘うのがつらい、眠気を覚ますために、 タバコを吸ったり濃いコーヒーを飲んでいるという人は、思い切って昼食を抜きましょう。 もちろんおなかがグーッとなっていたら、昼食をとってもいいですが、眠くならないよう に、全粒粉のクッキーか玄米おにぎり1個程度にしましょう。
おなかがグーッとなったら、若返りホルモンと若返り遺伝子がはたらいている証拠。あ わてて食べないで、しばらく空腹を楽しみましょう。
ファスティングというよりは、「少食健康法」を推奨しているわけです。
これは、「家族全員」という本書の狙いにそったものだと思います。
ただ、やはり基本は、「1日1度は、おなかをグーッとならすようにしましょう」という考え方です。
そのひとつが「サーチュイン遺伝子」。別名「若返り遺伝子」と呼ばれ、カラダの中の傷付いた箇所を修復してくれる延命遺伝子です。飢餓状態を感じると、効果を発揮します。
さらに「アディポネクチン」は「奇跡のホルモン」と呼ばれ、血管の中を掃除して、血管の若返りをはかります。このアディポネクチンは、やせるとますます活性化するのが特長です。
「アディポネクチン」は、肥満によって内臓脂肪を増やしてしまうと、「いくらはたらいても、きりがない」と頑張るのをやめてしまいます。反対に、やせると一層活性化します。
いつ、お腹がグーッとなるかは、その人の食べる量、運動量(つまりカロリー消費量)によってまちまちだと思います。
その意味では、一律に「何時間断食せよ」というよりも、本書はその人のコンディションにあった合理的な健康法といえるかもしれません。
カラダの中からきれいになる
本書では、食べることだけでなく、様々な「身体をキレイにする」秘訣が書かれています。
目次から見ていきます。
第1章は眠りについて。
夜更かしをせず、悩みを捨て、ストレスを発散すべしということが書かれています。
第2章は、前述のように「おなかをグーッとならす健康法」について書かれています。
一汁一菜については書きましたが、食材については
- その土地のもの、旬のもの
- 皮ごとまるごと
- 固まらない油
などを提唱し、その理由について解説されています。
また、老化しやすい食習慣についても書かれています。
第3章では、こまめな運動で、カラダの中からきれいになることを提唱しています。
運動の取り入れ方、心がけ、さらに、表情にもエクササイズを取り入れることとしています。
第4章は生活習慣。
薄着を心がけたり、なで洗いして肌を守ったり、といったことを紹介しています。
第5章は、若さを保つ嗜好品について。
もちろん、お酒や煙草は推奨していません。
それだけでなく、カフェインも「極力ガマン」としています。
そして、南雲吉則さんといえば、ごぼう茶です。
本書には、ごぼう茶の作り方も書かれています。
ゴボウのイヌリンが、便を軟らかくしてむくみをとるといいます。
そして、メタボ解消、冷え性の改善、美肌効果、免疫力アップなどをもたらすとしています。
第6章では、身体をキレイにする具体的なメニューのレシピが紹介されています。
正直なところ、健康法というのは、絶対というのはないと思います。
だからこそ、一理あるいろいろな健康法が登場しています。
結局は、自分にあったものが一番ということです。
その意味で、他の健康法を実践されている方も本書に目を通してはいかがでしょうか。
以上、カラダの中からキレイになる「Dr.ナグモ式」健康法(南雲吉則著、PHP研究所)は、元気に若返る生活習慣をイラストで解説、でした。
カラダの中からキレイになる「Dr.ナグモ式」健康法 – 南雲 吉則
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