目は顔さすりでよくなる(内田輝和/著、山口康三/監修、主婦の友社)は、血流をよくすることで目の病気や症状改善を標榜する書籍です。タイトルの「顔さすり」とは、まさに筋肉をほぐして血流を改善させる、いつ誰でもどこでもできる簡単な健康法です。
『目は顔さすりでよくなる』は、『主婦の友ヒットシリーズ』というシリーズ名がついています。
鍼灸師の内田輝和さんの著書を、眼科医の山口康三さんが監修し、主婦の友社から刊行しています。
なお、本書はKindle版をもとにご紹介します。
指南されている「顔さすり」は、誰でもいつでもどこでもできることが特徴です。
本書は2022年10月6日現在、AmazonUnlimitedの読み放題リストに含まれています。
目の不調が顔をさすることで改善される理由
本書『目は顔さすりでよくなる』というタイトルを見て、「まさかあ」と思った方もおられるかもしれません。
まあ実際、ソノ手の本はいくらでもありますから。
要するに、「よくなる」をもって、視力0.1の人が2.0になる。
緑内障や白内障が「治る」と解釈しているのでしょう。
そういう話は書かれていませんが、目の健康のために大切なあることを改善するための書籍です。
本書の内容は決して理にかなっていないものではないと思います。
「はじめに」から見ていきます。
著者である、鍼メディカルうちだ院長の内田輝和さんは、冒頭からこう述べています。
腰痛やひざ痛、肩こり、そして今回のテーマである目の病気まで、私の患者さんの症状は多岐にわたりますが、それらの原因となっているのは、つきつめると血流の停滞にあるのです。
ここで、本書の肝を述べています。
つまり、「顔さすり」というのは、顔を擦ることで低下している血流をよくして目のコンディションをよくする、ということだったのです。
ということは、近視も、老眼も、白内障も、緑内障も、血流の悪さが原因にある、ということをすでに述べているわけです。
いきなり結論が書かれています。
なんてわかりやすいのでしょう。
たとえば、姿勢の悪さなどによって、筋肉が硬くなると腰痛や肩こりが起こりますが、それはすなわち血流の停滞を意味します。
血流が停滞するとどうなるか。
血液とともに運ばれる酸素や栄養素が、患部の細胞まで十分届かなくなります。
それが、痛みやこりにつながります。
内田輝和さんは、鍼がなぜ体に良いかを血流との関係で説明しています。
その大事な皮膚が、鍼を打つことで傷つけられます。
ごく小さな傷ですが、 傷ついた細胞は自らを修復するために、酸素や栄養が必要になります。 鍼を打つことで皮膚の中にある修復物質が刺激されると同時に血流がよくなるのです。
もう1つ、私が行う治療に手技療法があります。手技療法とは指圧やマッサージの総称ですが、この治療法の目的も血流をよくすることにあります。皮膚をマッサージすると、皮膚が赤くなってきますが、これはマッサージした部分の血流がよくなった証なのです。
いずれも、血流をよくする、ということです。
私はてっきり、鍼は痛さそのもので細胞が活性化するのかと思っていました。
本書の、文字通り眼目である目も同様である、といいます。
本書によると、血液が流れる血管は全身に張り巡らされていて、とくに目の奥にある網膜には、おびただしい毛細血管が張り巡らされており、目の血流量は脳の20倍以上もあると書かれています。
それが、加齢や生活習慣などによって動脈硬化が進み、血流が悪くなると、目のコンデションが悪くなる、というわけです。
……と、書くと、疑問に思われる方もおられるかもしれません。
「水晶体にも血流はあるのか。あったら目は赤いんじゃないのか」
本書によると、目のレンズに当たる水晶体や眼球の内部(硝子体)は、透明で血管は通っていません。
ただし、それでは組織に酸素や栄養が送れないので、房水という体液が血液の代わりをしています。
目の血流が悪いと、この房水の流れも悪くなるそうです。
目は、寝ている以外は使いまくっていますから、長年の酷使で筋肉が硬直して血流が低下するといいます。
そして、ピントを合わせる機能も低下してしまうのです。
その血流をよくするために顔を擦るわけですが、目の症状によって、どの筋肉を解すべきか場所が変わってきます。
本書では、「これまで私の治療院で、老眼、近視、緑内障をはじめとする目の不調を治癒させることができた顔さすりの方法を、すべて公開します」と宣言しています。
本書は、眼科医である回生眼科院長の山口康三さんが監修しています。
山口康三さんも、血流改善の重要さと、目の病気が筋肉の酷使から起こることを述べています。
目の病気は、目だけを治療すればよいと考えるのが現代医学です。
これに対し、昔から目と全身の関係を重視してきたのが東洋医学です。
目は、全身に張り巡らされる多くの経絡(生命エネルギーである気の通り道)と関係が深いため、体調の変化は目に反映されやすいと考えられています。
私は、東洋医学を含めた「目の綜合医学」という観点に立って、生活習慣を改善する方法を患者さんに指導しています。(中略)
また、老眼、近視、ドライアイなどは、目の酷使によって引き起こされています。
特に、デジタル機器の画面を見つめる時間が多い現代人は、ほとんどの人が日常的に目を酷使しているといっても過言ではありません。
ですから、少し生活習慣を変えるだけで、さまざまな代謝異常が正常な状態に戻り、また、目の健康に一番大切な血液循環が整うようになります。
生活習慣病の代表として、全身の血液がドロドロになることによって引き起こされる動脈硬化がありますが、目の病気も同じです。
実際に、緑内障や白内障、黄斑変性などを発症した人の目の血管を調べると、血液循環が悪く、血液がド
ロドロしている場合がほとんど。血流をよくすることは、目の病気や症状を改善させるための必要条件です。
血流改善の方法として、内田輝和先生の推奨する顔さすりを、私もおすすめします。
少し長い引用になりましたが、要するに理論や根拠は、この「はじめに」のお二人の文章に網羅されているということです。
目についての改善本は、これまで様々なものをご紹介したことがありますが、個人で実践できて、なおかつもっともハードルが低いのは今回の「顔さすり」であると思いました。
目に悩みのある方は、論より証拠でぜひ本書に書かれている「顔さすり」を体得されてはいかがでしょうか。
もちろん、私もチャレンジしています。
目の不調・病気は目だけの治療では解決しない
どう簡単かということをすべてここに公開してしまうと「ネタバレ」になってしまうので書けませんが、目次から概要を見ていきます。
目の病気はなぜ起こるのか
第1章 目の不調を訴える日本人が急増している
日本人の目が危ない
目の病気は生活習慣病
老眼 老化が原因といわれるが、ならない人もいる
近視 現代人は近視にならざるを得ない?
緑内障 視神経が傷ついて視野が欠ける
白内障 水晶体の濁りは酸化が原因
黄斑変性 物がゆがんで見えたり、視力が低下
眼精疲労・ドライアイ 現代人に急増する目の不快症状
その他の目のトラブル 糖尿病網膜症、眼底出血
第1章では、目の不調や具体的な病気について言及しています。
私が興味深かったのは「緑内障」です。
どんな眼科医でも原因については明言できていないのですが、本書では「緑内障になりやすい人の特徴」として、夜ふかし、睡眠不足、運動不足、過労、ストレス、甘いものが好きなどを枚挙しています。
甘いものが好き。テレビやパソコンを見て、ただでさえ運動不足になりながら、そこで甘いものというのは緑内障のダメ押しなんですね。
老眼が「ならない人もいる」というのは意外でした。
老眼は40代でなる人もいれば、70代でもならない人もいる。
その鍵は毛様体筋にあるといいます。
毛様体筋は、使わないと硬くなるといいます。
つまり、毛様体を使うことで、ある程度改善できるというわけです。
目に不調があると後頭部にボコボコしたしこりが出る
第2章
血流改善が大事、皮膚刺激の効用
東洋医学で老眼、近視、目の病気が治る:
血流改善の万能さすり点を見つけた
ツボより簡単な皮膚刺激
皮膚をさすると免疫力もアップ
顔には陽の気が巡っている
気が巡れば血流もよくなる
脳点の刺激はなぜ目に効くのか
顔さすりで目の不調がよくなる
目のまわりの筋肉も加齢で低下
3ステップで目のトラブル解消
いよいよ本丸です。
「顔さすり」について、第3章は具体的に目の病気ごとにさする場所を指南していますが、第2章ではその根拠となる理論を開陳しています。
著者は、血流改善の「万能さすり点」をまず披露しています。
「万能」というぐらいですから、老眼でも近眼でも緑内障でも共通するものです。
著者は、それを「脳点」と命名しています。
場所は後頭部のあるところですが、著者によると、目の不調がある人に共通しているのは、後頭部にボコボコしたしこりがあるそうです。
そこで、脳点さすりをするとで血流をよくするのだそうです。
脳点さすりプラス頭の皮膚さすりで、治療点の刺激と同時に真皮の血流改善を促すとしています。
3つのステップで血流を改善する
第3章
3ステップで簡単! 顔さすりのやり方
顔さすりの下準備
第1ステップ 血流をほぐす脳点さすり
第2ステップ 症状別顔さすり 老眼
第2ステップ 症状別顔さすり 近視
第2ステップ 症状別顔さすり 緑内障
第2ステップ 症状別顔さすり 白内障
第2ステップ 症状別顔さすり 黄斑変性
第2ステップ 症状別顔さすり ドライアイ
第3ステップ 仕上げの眼筋トレーニング
気になる疑問を一挙解決! 顔さすりQ&A
第3章では、それぞれの目の不調に合わせた顔さすりです。
最初に、第2章に書かれている脳点さすりを行い、次に症状に対応した顔の部分をさすります。
そして、仕上げに目のトレーニングを行います。
いずれも。高度なテクニックもいらないし高額な機械も使いません。
移動中の電車の中や、人を待っているちょっとした合間でもできます。
最初は、3ステップもあると大変そうに感じるかもしれませんが、慣れると自然にできるようになるのではないでしょうか。
不可逆的な目の病気にはベストを尽くそう
目が他の部位と決定的に違うのは、多くが原状回復が困難なことです。
たとえば、緑内障は視神経が傷害されていくので、悪くならないようにするしかないのです。
目の健康法については、より多くの健康法を実践し、自分が合うものを長く続けることが大切です。
このブログでは
それぞれ、理論や実践の確立したものですが、今回は東洋医学の視点を採り入れたトレーニングが新機軸です。
みなさんも、いかがですか。
以上、目は顔さすりでよくなる(内田輝和/著、山口康三/監修、主婦の友社)は、血流をよくすることで目の病気や症状改善を標榜する、でした。
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