Notionで実現する新クリエイティブ仕事術(村上臣著、インプレス)は、クラウドツールNotionの機能説明や、可能性について解説しています。『万能メモツールによる最高のインプット&アウトプット』というサブタイトルがついた、「できるビジネスシリーズ」の一冊です。
本書は、昨今話題のクラウドツール、Notionについての解説書です。
Notionがどれほど便利であるか、ユーザーが慣れると手放せなくなるほどの「万能メモツール」であり、ToDoリストの作成、動画の埋め込み、写真の管理など、多様な機能を提供していることを解説しています。
また、クラウドアプリとしての手軽さも強調されています。
みなさんは、ブログなどのネタ作りや記事作成、撮影した画像の保存や加工など、データの保存やアイデア出しのための管理ツールはどうされていますか。
私は、MS-DOS時代から、Windows7あたりまでは、不定形データベースという、文章を次々保存できる『知子の情報』(テグレット技術開発)を使っていました。
そこに、作成した文章や、その参考資料であるテキストベースのデータを入れておりました。
しかし、21世紀は、文字だけでなく画像や動画を組み合わせたデータを作成する時代になり、また、インターネットを利用して、どこでどの端末からでも利用できるようにするクラウドタイプのアプリが必要であるため、クラウドで使えるマルチなデータベースとしてなにかいいものはないかと思っていました。
知子の情報のユーザーの多くは、Evernoteという不定形データベースの「メモアプリ」に移行し、私も利用しているのですが、残念ながら、「ここんとこ、もうちょっとなんとかならないかなあ」と思える箇所がいくつもあり、まあ他にないので仕方なく、という感じで現在も我慢して使っております。←Evernote関係各位、失礼!
そんなユーザーたちを振り向かせるものとして、Notionという競合ツールが2018年にリリースされて以来、ぐんぐんシェアを伸ばしていまるのです。
Notionは、ネット上を保存場所として、あらゆるデータの作成、編集、保存などが自在にできるクラウドツールです。
若年層に人気のNotionがユーザー数1位のEvernoteを追う!メモアプリの利用実態調査 https://t.co/XgWJIEgwNP
メモアプリとしてNotionは利用者が急増していて、それ以外のアプリは軒並みユーザ数が減っているというデータが??
— 田原聖悟 (@shogocat) March 8, 2022
これが2021年時点での利用者数順位です。
1.Evernote
2.OneNote
3.Todoist
4.Notion
ただし、OGPの記事によると、「最も顕著な特徴として「Notion」を利用するユーザーが2020年12月あたりを境に大幅に増加してきていることが読み取れます。」と、書かれています。
この世界は先行者、つまり、本来ならEvernoteが強いはずなのです。
なぜかといえば、既存ユーザーは長年利用して蓄積されたデータがあるので、いったん利用すると、簡単に他ツールに移れないのです。
にもかかわらず、Evernoteを含め、他のシェアを食いながら、Notionだけはのびているというのです。
ですから、記事は「長年サービスを継続している他のサービス(「Evernote」や「OneNote」など)と比較するとまだユーザー数は少ない現状ですが、今後もサービスが浸透し、ユーザー数も着実に増加していくことが考えられます。」と、今後Notionユーザーは更に伸びるのではないか、ということを期待しています。
ではNotionてどんなツール?
Notionは、あまりにも多機能なため、正直、この2000字程度のブログでは、すべてを語り尽くすことはできません。
また、業務利用に大きな力を発揮しますが、個人ユーザーにとっては、あまり重要ではないでしょう。
そこで、個人ユーザーにとって優れているもっとも基本的な点を、なるべく簡単に書きます。
Notionでは、作成した文章や、撮影した画像・動画などを、保存管理したデータベースの作成、サイトの作成、タスク管理、カレンダーの管理など、多様な作業を一つのアプリ(Notion)で行うことができます。
本来なら、それらは別々の複数アプリを使わなければできないことでしたが、Notionにより、ユーザーは複数のアプリを行き来することなく、パソコンで行うであろうほぼ全ての作業を、一つの場所(Notion)で行うことができます。
また、Notionはさまざまな種類のコンテンツをサポートしています。
テキスト、PDF、html、画像、動画、Officeデータなど、あらゆる形式のものを扱えます。
たとえば、Notionのひとつのページ(画面)に、手入力テキスト、画像、動画、Officeデータなどをすべて埋め込むことができます。
ですから、どこかで撮影をしたら、その画像とメモ書き、当時の事情がわかる簡単な動画などをいっぺんにそこに貼り付けてアルバムのように保存できます。
たんに埋め込むだけでなく、きちんとレイアウトして、それをサイトとしてネット上に公開することもできます。
リンク、埋め込みなど、ほぼすべての種類のコンテンツを一つの場所で管理できるのです。
自分のマシンにインストールするアプリもありますが、それらのデータは、SSブログに書き込むように、Notionの画面に埋め込みます。
つまり、クラウド上に保存・管理するということです。
これはいいですよ。データが増えても、自分のマシンがデータで重くならないし、マシンが突然壊れても、Notionの方で、作ったデータは預かっててくれるわけですから。
私は昔、火災で、パソコンが全部燃えてしまいましたが、データの多くをクラウドサービスにあずけていたために、火災以前のメールなども復元できました。
データが大きくなければ無料版で十分、学生は無料で有料版利用も
Notionでどんなことを表現できるのか?
Notionで使える全てのブロックサンプルを作成しました。
これからNotionを触ってみようという人は是非チェックしてみてください。https://t.co/vvUIKgRyPH pic.twitter.com/2UNsvOTQPL
— とうまろ/ Notionをプロのツールに変える (@heytoumaro) February 25, 2024
これでも、ちょっとイメージしにくかったかな。
EvernoteやOneNoteを使われている方は、こうしたデータベースの価値については、おわかりいただけると思います。
で、イメージしにくい方は、論より証拠で、無料ユーザーとして登録して、実際に使われたら良いと思います。
検索窓から「Notion」で検索すると、「プロジェクトがつながるコネクテッドワークスペース | Notion 」というページがトップに表示されるので、そこから登録できます。
無料版でも、大きなデータでなければ(画像・動画などは5MB以内)、機能は有料版と同じように使えます。
ちなみに、Notionには、他のサブスク(月額)サービス同様に学割があるのですが、学生は、無料で有料版の機能を利用できます。
私は現役の院生なので、「学割」を利用しています。その点も嬉しい。
せっかく、便利なツールがあるのですから、ネットユーザーなら、上手に使って人生を充実させましょう。
Notionで実現する新クリエイティブ仕事術 万能メモツールによる最高のインプット&アウトプット できるビジネスシリーズ – 村上 臣