さくらのブログは、さくらのレンタルサーバーに付帯する50プログ開設サービスですが、3月2日で新規アカウントを受付終了すると発表しています。その理由は、各種CMSの発展や情報提供手段の多様化による利用者数減少だそうです。駆け込みで加入しますか?
従来ユーザーは使えるも新規は受付停止
レンタルサーバー利用初心者の御用達ともいえる、さくらのレンタルサーバーで、重大なお知らせが発表されました。
2021年3月2日をもって、さくらのブログ新規アカウントを受付終了するというのです。
さくらのブログというのは、さくらのレンタルサーバー利用者が50ブログまで開設できる付帯サービスです。
「新規アカウント」というのは、今加入していない人だけでなく、レンタルサーバー自体は利用していても、ブログを一つも作っていない場合は、さくらのブログが新規に作成できなくなるそうです。
ただし、既にブログを1つ以上作成していれば、従来どおりブログの追加作成やすべての機能が利用できるそうです。
さくらのレンタルサーバーを「初心者の御用達」と書きましたが、月額131円(年間1571円)のライトコースや同524円のスタンダードコースなど、廉価でサーバースペースをレンタルできる、つまりコストのハードルが低いので始めやすいレンタルサーバーなのです。
それに加えて、さくらのブログを50ブログ作れるサービスが付いているので、初心者だけでなく複数のサイトを運営したいユーザーに重宝していました。
その、さくらのブログサービスが新規受付を終了するわけです。
3月2日まで、駆け込み加入が続くかもしれませんね。
さくらのブログの重宝するサービス
さくらのブログというのは、無料ブログサービスのseesaaブログやSSブログと同じエンジンを使っています。
しかし、無料ブログはいつ終了するかわかりませんし、強制的に広告も入ります。
広告を外すためには、そのブログごとに有料サービスに切り替えなければなりません。
さくらのブログは、お金を払っているサービスですから、広告が出ません。
そこで、広告の出ないブログサービスを求めているユーザーにとって、使い勝手が良かったのがさくらのブログです。
ライトコースなら、年額1571円で、50ブログが広告無しで使えるのです。
単純にその金額で割ると、1ブログ30円程度という計算です。
しかもレンタルサーバーが主たるサービスですから、独自ドメインのサイト(ブログ)を運営しながら、広告の出ないブログエンジンも利用できるということです。
これだけのサービスは、さくらのレンタルサーバー以外ありません。
50ブログも開設できることが驚きかもしれませんが、商品ごとにサイト(ブログ)を作る量産型のアフィリエイターにとっては、50ブログ開設は造作も無いことなのです。
また、サーバー構築にあまりコストを掛けたくない少人数の会社や団体が、たとえば社員・スタッフにアカウントを一つ付与してブログを開設することもできるわけです。
ただ、昨今ではも当然のように行われている、レスポンシブデザインや、無料SSLなどのサービスがまだだったので、ユーザーはそれを待ち望んでいました。
レスポンシブデザインというのは、パソコン、タブレット、スマホなど、様々な画面の大きさに対応できるWebデザインです。
無料SSLというのは、昨今のURLが採用している「https://」という、ウェブサイトから送信されるデータを暗号化する仕組みを無料で使えるサービスです。
無料ブログでも、SSブログのように無料SSLを採用しているサービスがあるので、さくらのブログでもそれが期待されていたわけです。
しかし、新サービスどころか、新規アクセス受付中止ですから、従来ユーザーは引き続き使えると言っても、さくらのインターネットはブログサービスに積極的ではないのかとがっかりしてしまう「お知らせ」だと思います
後退するブログサービス
さくらのブログの新規受付停止について、さくらのインターネットは次のように理由を説明しています。
各種CMSの発展や情報提供手段の多様化により、本サービスのご利用者が年々減少しており、今後もこの傾向は継続していくと想定されることから各サービスの見直しに先立ち、2021年3月2日をもって新規のアカウント発行の受付を終了させていただきます。
ネット社会をめぐる3つの理由から、サービスのご利用者が年々減少していると説明しているわけです。
各種CMSの発展
CMSというのは、コンテンツ・マネジメント・システム(Contents Management System)の略です。
Web制作の知識がない人でも、簡単にWebサイトの管理・更新ができるシステムおよびツールを指します。
ありていに述べれば、既存の無料ブログサービスに頼らなくても、レンタルサーバーで自分のお好みのCMSを使ってブログを開設できるということです。
商用(有償)では、Movable Type(ムーバブル・タイプ)、ShareWith、Blue Monkey(ブルーモンキー)、NOREN(ノレン)、はてなブログMediaなど。
オープンソース(無償)では、WordPress(ワードプレス)、Drupal(ドルーパル)、Joomla!(ジュームラ!)などか有名です。
それらのCMSは、検索されるときに上位に出やすい(SEO)ような作り方をしているし、更新・運営をより便利にするような補助機能(プラグイン)も追加できるようになっています。
繰り返しになりますが、無料ブログサービスは、いつ終了やルールの変更があるかもしれません。
せっかくサイト(ブログ)を開設するのなら、たとえレンタルサーバー代が少しかかっても、安心して自分にとってより使い勝手の良いCMSでサイト(ブログ)を運営したい、と考えるユーザーが増えてきたということです。
情報提供手段の多様化
情報提供手段というのは、SNSや動画投稿サイトを指していると思われます。
たとえば、Twitter、You Tube、Facebook、Instagram、TikTokなど、ネットユーザーが、意見や情報を発信するツールはまさに多様化しています。
もちろん、それらとブログの特性や役割は、本来別のもので棲み分けはできるはずです。
ただ、選択肢が少ない頃は、たんに画像をペタっと貼り付け、一言ぐらいキャプションを付けただけの、記事と言うにはちょっと物足りないブログもたくさんありました。
それが、より適したツールが出来たことで、InstagramやFacebookなどにシフトしたということです。
SEOをめぐる変化
理由には明記されていませんが、SEOの変化もあるのではないかと思います。
以前、Google検索で上位表示されるために、他サイトからのリンクが多いことが大切な要件だった時期がありました。
そこで、「他サイト」を自作して、自分のメインサイトにリンクを貼る、いわゆるサテライトサイトを大量に作成する必要があり、そのために少なくないユーザーがさくらのブログを利用していました。
しかし、現在のGoogleは、コンテンツの中身を重視するとともに、リンク目的のサテライトサイトは評価されなくなってしまったため、その点でもさくらのブログのニーズは減ってしまったのかなと思います。
「多様化」はネットツール発展の必然
無料ブログサービスは、ここ数年、縮小の傾向にあることは否めません。
たとえば、ヤフーが運営するブログサービス『Yahoo!ブログ』は2019年12月15日で提供終了し、翌日からは既存の記事すら閲覧ができなくなりました。
ソネットエンタテインメントが提供していた『So-netブログ』は、2019年10月1日からSeesaaブログを運営するSeesaaに事業譲渡され、『SSブログ』と名称を変更しました。
現在は併営されていますが、同じエンジンで2つの無料ブログ運営は、現在は様子見で、いずれ統一(どちらかに合流)されるのではないかという気もします。
SSブログは有料サービスを終了しており、いずれにしてもサービス自体の縮小感は否めません。
GMOインターネットグループの 女性向けブログサービス『ヤプログ!』も、2020年1月31日でサービス終了しました。
そうした動きの中での、さくらのブログの新規アカウントを受付終了です。
このまま、いずれはさくらのブログ自体が将来的に終了するのか、それとも残ったブログについては今後も間違いなく運営されていくのかはわかりませんが、いずれにしても、これからのブログ記事は、よりブログの特性に適応した記事が残るということだと思います。
「多様化」は、ネットツール発展の必然ということではないでしょうか。
以上、さくらのブログはさくらのレンタルサーバーに付帯する50ブログ開設サービスですが、3月2日で新規アカウントを受付終了と発表、でした。
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