れいわ新選組・山本太郎代表が“文春砲”の菅義偉首相に「財政出動すればスキャンダルは吹っ飛ぶ」とアドバイスしたのが話題です。といっても、総理官邸で直接ではなく、東京スポーツの取材に答えたものですが、MMTのアピールの方が、他の野党のような紋切型非難と差別化できると考えたのでしょうか。
仰天発言ですが財政出動という持論
れいわ新選組・山本太郎代表が、独自の言い回しでMMTをアピールです、
『文春オンライン』が報じた、菅義偉首相の長男・正剛氏が筆頭株主の会社から多額の政治献金を受けているというニュース。
菅首相 長男が筆頭株主の会社から献金770万円 #菅義偉 #菅正剛 #スクープ速報 #週刊文春 #文春オンラインhttps://t.co/HyzubhRjxv
— 文春オンライン (@bunshun_online) March 24, 2021
それを受けて、れいわ新選組の山本太郎代表はこう述べています。
れいわ・山本太郎代表 “文春砲”の菅首相にアドバイス「財政出動すればスキャンダルは吹っ飛ぶ」 https://t.co/QfKPAHMNBs 思いきつた発言ですが、紋切型非難しかしない野党よりも面白いし自説(#MMT)のPRにもなっている
— 石川良直 (@I_yoshinao) March 25, 2021
菅総理は裏の方、陰で暗躍する権力者だと思うんですよ。その方が(文春砲で)表に出てしまうと、(世間から)注目されてしまう。利権などがあったにしても、総理にならなければ、そこまで叩かれなかったと思う。
そこで突破口は、持論のMMTを提言。
「積極的に財政出動すれば今度のスキャンダルは吹っ飛びますよ」と述べました。
結局、政治は真っ白じゃなきゃいけないと思っている人が少ない。政治はどうせ汚いんだろう、という理解。でも、一部の人間に今おいしい思いが集中していることに憤りを感じる人が多い。(菅首相が)自分もおいしい思いをしてるけど、みんなもおいしい思いをさせるスタンスの総理に今からなれば、政権を維持できますよ。
有権者もクリーンなものを求めているわけじゃないし、という、聞きようによっては仰天発言です。
が、たしかに、ここで紋切り型の非難をしても、結局何も変わらないのは、これまでの自民党スキャンダルで実証済み。
そこで、さりげなく持論の財政出動を述べるというのは、考えましたね。
支持率の挽回に、これはあり得るかもしれません。
口汚い罵倒は政策論争に値しない
供給能力を毀損させ続ける政府。
20年以上のデフレに
新型コロナの現在、通貨発行で損失補填の徹底を行わなければ、
供給能力は破壊され続ける。年200兆円の通貨発行で人々の暮らしと供給能力を守れ。https://t.co/QKsB8BJSzR
貸し切りバス 運送収入“半分以下に減少”事業者の約9割が回答— れいわ 山本太郎 消費税廃止!住まいは権利! (@yamamototaro0) March 17, 2021
もちろん、れいわ新選組・山本太郎代表は、たんなる目立とう精神でそのようなインタビューに応えたわけではありません。
一貫して、財政出動を訴え続けました。
しかし、金子勝氏は、山本太郎氏を批判というより、口汚く罵倒することに熱中しています。
金子勝氏が山本太郎氏を激しく批判「カルトを超えてアホの極みだ」 https://t.co/De4wLLBJ05
— 石川良直 (@I_yoshinao) March 25, 2021
前回の都知事選で、「反自民」と称する人々は宇都宮健児さんに一本化できないからと言って、山本太郎さんを責め立てているわけですが、「クズ」や「キ×ガイ」はどっちだと思いますね。
まず、誰が立候補しようが、何人立候補しようが、そんなものは立候補する人の勝手です。
力づくで下ろすことが、いかに非民主的であるかは、宇都宮健児さんご自身が、前々回の選挙でされたばかりではありませんか。
自分がされたことを、今度は他者にするというのは、非常に陰湿です。
だから、いわゆる野党陣営は信用されないのです。
それと、いつまで小沢一郎的足し算でものを考えているの、と私は思います。
既存勢力の足し算ではなく、新しい旗を国民は待っている
要するに、カタマリを大きくすれば基礎票が増えるという考えですよね。
大きくしたところで、自由民主党より大きな数字になれるんですか。
そもそも野党全党が一緒にヤることは現実的に難しいですが、机上の計算として全野党がひとかたまりになったとして、しょせん少し増えるだけで、それだけでは自由民主党には勝てないですよね。
単純な足し算ではだめなんだ、ということが気づかないのでしょうか。
既存のカタマリを少し膨らますことより、自由民主党政治を変えられる新しい旗を掲げることが必要です。
もちろん、「新しい旗」といっても、民主党⇒立憲民主党、などという、たんなる「看板の架け替え」ではだめです。
立憲民主党と国民民主党の合流、などというのも、下野した連中の、ほとぼりさめての再結集に過ぎません。
そうではなくて、新しい旗です。
毀誉褒貶あっても、それを愚直に訴え続けているのが、れいわ新選組・山本太郎代表ではないでしょうか。
では、れいわ新選組の「新しい旗」とは何か。
バブル崩壊以来の緊縮財政とはっきり対決する「財政出動の旗」です。
MMT(現代貨幣理論)です。
候補の一本化なんか出来なかった
話を戻しますが、宇都宮健児さんと山本太郎さんが、一緒にやれるはずはなかったのです。
なぜなら、財政政策が180度違うから。
山本太郎さんは財政出動を一貫して訴え続けてきましたが、宇都宮健児さんは「無駄を省く」でした。
「無駄を省く」というのは、要するに緊縮財政です。
公共工事をやめて、ダムを中断して水害をもたらしましょう、ということです。
財務省の言うプライマリーバランス論を信じて、給付金は一切出さずに、餓死や自殺、倒産、閉店を出しまくりましょう、ということです。
金子勝さんが、それでいいというのは自由です。
しかし、だからといって、それではだめだと立候補した山本太郎さんを口汚く罵倒するというのは、おかしいんじゃないの、ということです。
え? 財政は国政で、都知事選に持ち込むものではないって?
前回、都政で改正できない「憲法」を守ると称して、鳥越なる候補を担いだのはどんな勢力でしたっけ。
許しがたきは日本共産党です。
その時は、それまで担いできた宇都宮健児候補を力づくで降ろし、鳥越で惨敗したにもかかわらず、『しんぶん赤旗』には、前回の宇都宮候補よりも得票が増えたと信者向けにアピールしました。
それは、前回の頑張りを否定する文言でした。
その前は、それこそ候補一本化の妨害にも負けずに宇都宮健児候補で戦い、細川護熙候補を上回る得票をしました。
そのことで、支持者がどれだけ頑張ったか。
鳥越は、力づくで候補を一本化したのですから、得票は増えてい当たり前。
むしろ、もっと取れたのに取れなかったのです。
そんなカタマリが、立憲民主党と日本共産党を中心とした「反自民」勢力です。
みなさんは、いかが思われますか。
以上、れいわ新選組・山本太郎代表が“文春砲”の菅義偉首相に「財政出動すればスキャンダルは吹っ飛ぶ」とアドバイスしたのが話題、でした。
Photo by Joshua Rawson-Harris on Unsplash
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