安藤裕衆議院議員が、「税金は財源ではありません」というMMT(現代貨幣理論)の立場から、自由民主党内で補正予算の必要性を提言するとしています。その決意の根拠として、スペンディング・ファーストといって、税収は財源ではないことを改めて述べています。
補正予算の財源は税金ではない
もと記事は、安藤裕衆議院議員のブログです。
3度目の緊急事態宣言を受けての記事です。
菅総理は、総理記者会見では「補正予算は考えていない」と明言。
それに対して、「自民党内からの意見で、変えていかなくてはなりません」との決意を述べています。
衆議院議員 あんどう裕『きょうから緊急事態宣言』
⇒ https://t.co/wvULf9Ah1g #アメブロ @ameba_officialより— 石川良直 (@I_yoshinao) April 26, 2021
アメリカでは、200兆円の追加経済対策が実行に移され、コロナ終息後の経済回復への期待が高まっていることを挙げ、改めて補正予算の必要性を強調。
さすれば、「財源はどうするんだ」という話になりますが、MMT(現代貨幣論)の立場から、「財源は税ではなく国債でいいのです。」と明言しています。
そして、関連テーマとして、自らのYou Tubeの動画を挙げています。
【政治】税金は何のためにあるのか?-税は政府の財源ではない!? https://t.co/Y9YKAbLqkE @YouTubeより
— 石川良直 (@I_yoshinao) April 26, 2021
該当部分を引用します。
今、政府は国民の皆さんから広く税金を集めて、その税金を元手に政権運営をしている。公務員の給料を払ったりとか、公共事業の支払いをしたりとか、そういう諸々の経費をですね、税金を集めてその税金を元手に行ってるんだ。そういう説明をされてますよね。
僕もそう思っていたんで消すど、だいたいの国民の皆さんも、そう思っていると思います。
だけど、それが実は間違いなんだという話を今日はしたいと思います。これちょっと考えてみればわかるんですけれど、税金を集め、その税金を元手に行政運営をしているとしたらですね、まず国民の皆様は、何もしないうちに、とりあえず政府に税金払ってもらわなきゃいかん、という話になります。
だから、仕事を始める時に、給料ももらってないのに、とりあえず税金だけ払ってもらわないと政府が支払いできないんですよっていう話になりますよね。それっておかしいじゃないですか。
基本的に税金て後払い後払いですよね。会社であれば、決算をした後に2カ月後に納税をしますで。個人であれば、給料から源泉徴収はされるにしてもですね、例えば事業をやっている個人の方であれば、12月31日で帳簿を閉めて、それで決算して税金の計算をして、3月15日までに所得税の確定申告をして納税しなきゃいけないということになっています。税金て後払いですよね。
じゃあ、一番最初に政府が1年間行政運営しようとしたら、じゃあどうしてたのか。
実はですね、政府が日本銀行からお金借りて、そのお金を元手に支払いしてたんですね。
だから、実は税金を払う前に政府は支出をしている。その支出をしているときに、日銀からお金を生み出して、生み出したお金で、給料の支払いをしたりとか、いろいろなものを買ったりとか、公共事業の支払いをしたりとかしていたんですね。
そうすると、国民の皆さんのところにお金が行き渡ります。お金が行き渡るんで、皆さんはそれで税金の計算をして納税することができるんですね。なので実は順番が逆なんです。
これはもう、MMT(現代貨幣理論)の基本であるスペンディング・ファーストですね。
よく、スペンディング・ファーストは正しくないという反MMTの意見があるのですが、もとのお金が、お金を借りるところからスタートしていることに反論はできるのでしょうか。
安藤裕衆議院議員は何を述べているかと言うと、今は、お金を生み出すときである、と述べているのです。
それは国債です。
財務省が、「国の借金」という表現をしていますが、そうではなくて、国民に流通するマネーストックを生み出すのです。
反MMTの書き込みはいつも同じパターン
安藤裕衆議院議員のブログ記事で、Web掲示板にスレッドが立ったのでご紹介します。
【安藤裕議員】税金は政府の財源ではありません。財源は国債です。国債とは借金ではなく通貨を新しく発行する行為です。 [ボラえもん★]
https://t.co/0AyPndSVye pic.twitter.com/bPTnrj82GB— 石川良直 (@I_yoshinao) April 26, 2021
主なコメントを引用します。
2ニューノーマルの名無しさん2021/04/26(月) 13:51:34.80ID:MR735+ut0
ハゲのくせに正論言いやがって4ニューノーマルの名無しさん2021/04/26(月) 13:52:25.77ID:UW3XOfkb0>>14
じゃ 無限にすればいいな!
うはうはだ7ニューノーマルの名無しさん2021/04/26(月) 13:53:19.63ID:Z7sGi/cv0>>13>>14>>18
なら税金を廃止して全ての財源を国債で賄えよw
そんなアホな事を実施してる国は世界中ないけどね12ニューノーマルの名無しさん2021/04/26(月) 13:54:27.95ID:+KSjRaBQ0
日本は通過発行権ないんでしょ?
これだけデフレで25年間GDP上昇しないどころか下落してるのに
株価吊り上げしか出来ないんだから異常だよ32ニューノーマルの名無しさん2021/04/26(月) 13:58:56.67ID:2i+5Pter0
金を印刷してバラまいたら国債の信用度度か下がる
現状でも日本の信用度は現状でも韓国以下48ニューノーマルの名無しさん2021/04/26(月) 14:03:36.42ID:7QcfBVwC0>>50
その理屈で消費税を廃止してくれたら信じる
どうせできないんだろうけど
アンチなのか無知なのかわかりませんが、典型的な反MMTのコメントがきれいに並んでいる印象です。
税金がいらないんだろうなとか、国債の信用が下がるとか、もうMMT(現代貨幣論)の立場の方々が、何度説明したかわからないことばかりじゃないですか。
MMTにおける徴税の役割は、もうこのブログではフォーマット化されている定型文です(笑)
MMTにおける徴税の役割とは、おおまかなところで、以下のようなことが考えられます。
- インフレ抑制
- 格差の是正
- 円の通貨としての価値を担保する
- 社会秩序を守るために利用する
……MMTによる国債発行のコントロールはインフレ率による
……累進課税によって富裕層と中流層・貧困層との格差を広げないようにする。そもそも富裕層にとっての税は、同額であっても中流層・貧困層よりも犠牲が少ない
……納税義務を貨幣(円)で果たすことで、その貨幣に価値(需要)が生まれる
……お酒やタバコに税金をかけることで、需要をコントロールすることができる
また、主流派経済学者は、GDPに対する政府債務の比率が高くなりすぎると、やがて国債価格が暴落して貨幣価値が下落するハイパーインフレが起きると警戒しています。
でも、その話は私は20世紀の頃から聞いていますが、ハイパーインフレどころかデフレのまんまじゃないですか。
戦後のどさくさのときならいざしらず、成熟している現代の日本では、現実性の乏しい「懸念」ではないのでしょうか。
逆に言えば、もうどこかで見聞きしたことでも、何度でも繰り返し述べることが必要なのでしょうね。
知識だけでなく持久力も、ということです。
以上、安藤裕衆議院議員が「税金は財源ではありません」というMMT(現代貨幣理論)の立場から自由民主党内で補正予算の必要性を提言、でした。
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