モト冬樹さんの、「老害は差別用語」というブログでの指摘が話題になっています。SNSで安易に使われていることを受けてのものです。確かに気に食わない意見や振る舞いを一括にそう唾棄するのは反対ですが、ヘイトスピーチとは同列に出来ないという見方もあります。
まともな人は老害とは呼ばれない
モト冬樹さんのオフィシャルブログ『ツルの一声』によると、こう綴られています。
よくツイートで老害という言葉を
平気で
使ってるやつがいるけど
これも
立派な差別ということを
わかっているのかな?
記事はたったこれだけです。
すみません。短すぎて記事全文の引用になってしまいました。
それに対するまとめサイトがこちらです。
【芸能】モト冬樹「老害」という言葉に「これも立派な差別とわかっているのかな」 [爆笑ゴリラ★]
https://t.co/KlVGAWPUKw pic.twitter.com/0JjCsOmgNW— 畠中由宇・相互フォロー100% (@hata_follow) March 9, 2021
以下が主なコメントです。
6名無しさん@恐縮です2021/03/09(火) 20:55:35.85ID:94VZ3rsd0>>27
最初は老人ひとくくりで使っていたわけじゃないんだろうけど、
いまはひとくくりになってるかもねー
若害や赤ちゃん害とか言われる日も来るのか9名無しさん@恐縮です2021/03/09(火) 20:55:51.66ID:NMrMtK7N0
差別じゃねえ区別
老害じゃない年配者もちゃんといる11名無しさん@恐縮です2021/03/09(火) 20:56:10.00ID:JQXTuoAa0
ゆとりとか若造とかもあるけど16名無しさん@恐縮です2021/03/09(火) 20:58:21.61ID:2y0MWphj0>>98
まともな人は老害とは呼ばれない
まともじゃないから害なんだよ19名無しさん@恐縮です2021/03/09(火) 20:58:52.13ID:Tfgp+Bzg0
なら言われないように行動や態度で示せばいいだろ22名無しさん@恐縮です2021/03/09(火) 20:59:58.99ID:QY4M0Dio0
差別がどうたら言いながら使ってるやつはおかしいわな29名無しさん@恐縮です2021/03/09(火) 21:01:42.61ID:kmwg4V2Y0
老害じゃない老人に対しては言わないわけで差別じゃない
ということですが、みなさんはいかがお考えですか。
きちんと論理建てた批判が出来ないで、安易に唾棄したい時に使うことはあり、それは戒めるべきです。
また、認知症の高齢者に対しても、不適切な言葉だと思います。
しかし、だからといって、「老害」という言葉自体が、たとえば性差別や人種差別のような、いわゆるヘイトスピーチとは同列になるかというと、それもまた単純な見方ではないかと思います。
ですから、ひとくくりに「差別用語」という唾棄には留保をつけざるを得ません。
蓮舫議員の問題点は菅総理が年長者だからではない
結論から書きますと、私は、日本が「年功序列」という価値観を捨て去らない限り、「老害」は現実にあり得る、という考えです。
1月27日、参院予算委員会における立憲民主党の蓮舫議員が、菅義偉首相を攻撃したことが話題になりました。
「そんな答弁だから言葉が伝わらないんですよ、そんなメッセージだから国民に危機感が伝わらないんですよ。あなたには総理としての自覚や責任感、それを言葉で伝えようとする、そういう思いはあるんですか?」
これでネットは炎上しました。
「2位じゃだめなんですか」に始まり、二重国籍問題、総理のスピーチ事前公表問題など、自分に対する説明や弁明を求める声に応えなかった人が、「自覚や責任感」なるきわめて主観的な命題で、他人を悪し様に罵ることだけは熱心なことに、批判が集まるのはわかります。
しかし、それを報じた産経新聞の論点は、「年長者に向かって罵声を浴びせ続ける」からよろしくない、というもの。
そんな論評に、私は全く賛成できません。
我が国の議会は、年功序列や絶対王政の国じゃないんです。
銅像が立っているベテラン議員だろうが、初当選議員だろうが、同じ報酬なのです。
議員は皆、有権者の付託を受けた人として対等なのです。
敬意を払うべきは、その議員が多数の有権者を代表している、という一点のみです。
首相が、質問議員より若いか年寄りかなんて関係ありません!
ましてや、首相は公人中の公人ですから、あらゆる批判が出て当然なのです。
繰り返しますが、あくまでも蓮舫議員の質問の中身がないことが問題なのです。
だって、そんなことを言ったら、総理大臣が年長である限り、質問にたった議員は何も言えなくなるじゃないですかーっ
そして、まさに今回の問題はそこなんです。
年をとっているというだけで絶対化するから、「余人を持って代えがたい」などという、年寄の非合理な居座りの方便を正当化してしまうのです。
その非合理さこそが、「老害」とされる言葉や振る舞いをうんでいるのです。
代え難くても、変わるべき時は代わらなければならないのです。
本当に代え難かったら、この世の中のあらゆる営みは発展することなく廃れてしまうでしょう。
だって、人間の寿命は無限ではないのですから。
社会の発展を止めないためには、どんな偉業を成し遂げた人でも、いずれは次の世代にバトンタッチしなければなりません。
それが出来なければ、私はそれは「老害」だと思います。
そうでないと、世代間の関係も悪くなります。
高齢者介護を唾棄し、「安楽死はよ」などという暴言がWeb掲示板に飛び交うのは、私は「余人を持って代えがたい」などという、年長者絶対主義の価値観にストレスを貯めていることもあるのだと思います。
年長者への思いは「内心」で留めるべき
ですから、「老害」という言葉を禁じることに狂奔するのではなく、老害の実態をもたらすような社会的価値観を改めるべきです。
強制的に高齢者は引退せよ、とまではいいません。
蓮舫議員が、年長者を敬わない失礼なやつと心のなかで思うのも自由です。
ただし、年長者に下駄を履かせる人間関係や会話を「社会の常識」にするな、ということです。
年長者を敬うのは、あくまでも個人の価値観の範疇とすべきだ、ということです。
「いや、そんなことは許さん。年長者は偉いんだ」
と言い張りたいあなたは、どんなに気に食わない人が気に食わない事を言ったとしても、「老害」と唾棄することだけはおかしいですよ。
「老害」は、年長者と堂々と向き合わないあなたが作った現象なのです。
以上、モト冬樹さん「老害は差別用語」に「余人を持って代えがたい」という世代交代を妨げる息苦しい価値観をまず改めるべきとの声、でした。
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