川崎大師(川崎市川崎区)は、初詣の参拝客が全国で3番目に多い有名なお寺。最寄りの京急線同名駅では、同電鉄発祥の碑もたっています。今や、羽田空港へのアクセスで超過密ダイヤの京急にとって、川崎大師参拝客の輸送は原点でもあります。
『京浜急行発祥の地』の記念碑が記事に
京急の話題です。
2022年1月7日付毎日新聞朝刊神奈川面に、連載中『かながわ鉄道ものがたり』の3回目で、京急の原点の話が取り上げられている件です。
— 赤べコム (@akabecom) January 9, 2022
京急の全列車は、運転士の頭上に川崎大師平間寺のお守りが貼ってあることを紹介。
それは、京急と川崎大師が切っても切れない関係であるからと説明しています。
京急大師線は、今でこそ、京急川崎と小島新田間4.5キロを往復する盲腸線になってしまいましたが、『京浜急行百年史』 (1999年発行)によれば、1872 (明治5)年に、京浜急行の前身、大師電気鉄道によって新橋ー横浜間で最初の鉄道が走り、大師参詣の便を図るため川崎にも停車場 (現JR川崎駅)が置かれました。
そして、今も川崎大師への初詣の参拝客で、大師線の年末年始は賑わいます。
京急では、川崎大師駅に『京浜急行発祥の地』の記念碑を建てている、という話です。
産業道路駅地下化で今更行ってきました大師線 https://t.co/pkW7DmiR3N @YouTubeより
— 赤べコム (@akabecom) January 9, 2022
この動画で、4.5キロをネットで体験できます。
京急川崎ー港町ー鈴木町ー川崎大師ー東門前ー大師橋(旧産業道路)ー小島新田が停車駅です。
以前は、桜本を経由して塩浜まで走っていましたが、1964年に国鉄塩浜操車場(塩浜操駅・現在の川崎貨物駅)建設のため、小島新田駅以降が廃線になり、同駅が終点になったことはご紹介済みです。
今日は、もう少し川崎大師を詳しくご紹介しましょう。
川崎大師
川崎大師は、正しくは『真言宗智山派大本山金剛山金乗院平間寺川崎大師』というそうです。
成田山新勝寺(千葉県成田市)、髙尾山薬王院(東京都八王子市)とともに、真言宗智山派の大本山の寺院です。
関東初詣の代名詞
毎年、初詣参拝者のベスト×が発表されますが、ベスト3はいつも決まっています。
2022年は、まだ発表されていませんが、2021年は……
- 明治神宮(東京都)
- 成田山新勝寺(千葉県)
- 川崎大師 平間寺(神奈川県)
でした。
まあたぶん、2022年度もこの順位は変わらないと思います。
川崎大師(平間寺、真言宗)の大量輸送を一手に引き受けているのが京急ということです。
お正月はそれどころではありませんが、普段は川崎大師に続く仲見世通りに面する和菓子店で飴を買ったり喫茶室に寄ったりできます。
仲見世通りとくず餅
仲見世通りといえば住吉(神奈川県川崎市川崎区大師町4-47)の久寿餅。川崎大師にいちばん近いところにあります。向かって左側は店舗で右側が喫茶室になっているのですが、すみません、肝心のお店全景を撮り忘れてしまいました!
「葛餅」ではなく「久寿餅」としているのは、本葛を使った「葛餅」とは別のものだからです。
小麦粉を練って水にさらすと、でんぷんと、植物性たんぱく質であるグルテンに分けることができますが、そのでんぷんが小麦でん粉といわれるもので、小麦でん粉を1年貯蔵して蒸し固めて作ったのが「久寿餅」だそうです。
小麦でん粉は、たとえば馬鈴薯澱粉に比べて離水が少ない(吸水性がいい)ので、ソフトな食感の生菓子である「くずもち」を作りやすい材質なのだと考えられます。
北の湖銅像
大相撲の第55代横綱、北の湖前理事長の銅像は話題になりました。
銅像の隣に、「北の湖敏満の一生」が刻まれた碑があり、訪れた人はここを読むために滞在時間が長いのです。
輪島とともに“輪瑚時代”を築いた北の湖の現役時代のエピソードが刻まれています。
足下が土俵というのがいいですね。
力士にしても他の競技にしても、そして俳優にしても、かつての活躍を思い出し、後世の人に伝える場はあってもいいでしょうね。
やすらぎ橋
近くには、災難を除き幸福を招くといわれる朱色に塗られた「やすらぎ橋」と、その下には「つるの池」があります。
欄干には、悟りへと向かう段階(発心・修行・菩提・涅槃)を表す種子(梵字)20文字が刻まれています。
大師公園
川崎大師の境内ではないのですが、隣には大師公園という市営の公園があります。
長い滑り台が名物です。
大師公園大盛況??
テントが多いのよねー??
日常は戻ってるなあ?? pic.twitter.com/RxCWr3lcjp— jet (@no_surrender24) January 3, 2022
公園内には、瀋秀園(しんしゅうえん)という、川崎市と瀋陽市が姉妹都市になった記念に造られた日本最大の中国式庭園があることは以前ご紹介しました。
まあ、論より証拠で、実際に行かれることをおススメします。
入場は無料です。
大師橋駅
もうひとつ、大師線は大師橋という液があります。
が、以前は産業道路という駅名でした。
産業道路ではイメージが悪いとのことで名前が変わりましたが、駅は大師橋よりも産業道路の近く、というより真下にあるのです。
まとめ
ということで、大師線は小さな路線ですが、見所はたくさんあります。
初詣の時期は過ぎてしまいましたが、もちろん通年で参拝はできます。
よろしかったら、いかがでしょうか。
以上、川崎大師(川崎市川崎区)は、初詣の参拝客が全国で3番目に多い有名なお寺。最寄りの京急線同名駅では同電鉄発祥の碑も、でした。
祈りとご利益 川崎大師公式ガイドブック – 大本山川崎大師平間寺 発行