大田区は東京湾に面し海水浴とともに海苔など漁業も行われてきたので、ふるさとの浜辺公園や大森海苔のふるさと館などがあります

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大田区は東京湾に面し海水浴とともに海苔など漁業も行われてきたので、ふるさとの浜辺公園や大森海苔のふるさと館などがあります

東京・大田区は東京湾に面しており、海水浴とともに、かつては海苔など漁業も行われてきました。現在も区内の東端、大森には、ふるさとの浜辺公園という東京都内では初の「区立」の海浜公園があり、その敷地内に、大森海苔のふるさと館という漁業関連の展示館があります。

先日、山本陽子さんの訃報で、生前のご活躍が偲ばれましたが、一部間違いが拡散されました。

海苔のCMに長年出ていたのですが、一部では「山本山」と紹介されていました。

これは間違いで、正しくは「山本海苔」です。


山本海苔店と山本山は、どちらも海苔の商品化と販売で有名ですが、別々の会社です。

山本山は1690年に創業し、もともとは煎茶で知られていましたが、海苔を扱い始めたのは後になってからです。

一方、山本海苔店は1849年に創業。社名通り海苔の会社であり、皇室献上のために味付けのりを開発したことで知られています。

ちなみに、「山本山」のCMは、山本富士子さんが出演されていました。

ところで、その海苔の原材料となる生海苔ですが、生産地は東日本、瀬戸内、九州ブロックに分けられ、関東では浅草海苔が、以前から有力なブランドです。

東京湾で養殖した海苔ということで「浅草」と命名されていたわけですが、その浅草海苔の産地は、実は浅草ではなく、江戸時代は大田区の大森や羽田でした。

特に大森は、「海苔養殖発祥の地」とされていましたが、東京湾の埋め立てにより海苔の生産が途絶えてしまったため、現在では東京湾沿岸では千葉県、それ以外は九州の有明海などの他地域による「OEM」になっています。

大田区としては、せっかくの発祥の地なので、その関連史料を残そうと、大森海苔のふるさと館を設立。


海苔づくりの道具や、当時の海苔船などを展示しています。

そして同館は、ふるさとの浜辺公園という海浜公園の中に設置されています。

東京湾の浜辺に囲いをつけて、かつての大森海岸を再現した白砂の浜辺があり、磯遊びを楽しむことができます。

大森ふるさとの浜辺公園は、東京都内では初の「区立」の海浜公園です。

ちなみに、お台場公園は「都立」の海浜公園です。

大森・美原通りと旧東海道の史跡

大森は、江戸時代に海苔を将軍家に献上した歴史をもっていますが、その名前は浅草海苔。

大森で獲れた海苔でも、商品名は浅草海苔なんですね。大森海苔ではないのです。

大森で獲った海苔を浅草で商品とした、もしくは売ったからそう名付けられたなどといわれていますが、私が小学校3年のときに経験した社会科見学で、担任の先生は、「大森」より「浅草」の方が名前がメジャーだからそうしたのだろうと説明してくれました。(大田区の小学校は、小学校3年次に大森の史跡や旧東海道を見学するのです)

大森には、旧東海道がほぼ往時の道幅のまま残されています(もっとも、地面は煉瓦で舗装されていますが)

美原通りといいます。以前もご紹介しました。

美原通り(大森本町、大森東)は旧東海道の品川宿から川崎宿の間に位置する大森海岸付近で旧東海道の面影残すスポット
美原通り(大森本町、大森東)は、旧東海道の品川宿から川崎宿の間に位置する大森付近にあたります。1918年(大正7年)の第一京浜国道建設工事で旧東海道が拡張されたときも美原通りは商店街だったため、今も美原通りは旧東海道の面影を残すスポットです。

・美原通り(大森本町2-1から大森東1-4付近)

美原通り(美原商店街、大田区大森本町、大森東)

名前は三原通り。今は「美原通り」と書いています。

北原、中原、南原の三つの通りを合わせた「三原」に因んだそうです。

美原通り

通りには、東海道の様子を描いたタイル画を見ることができます。

江戸風

商店街は、海苔の小売店や問屋が何軒も立ち並びます。

松尾

川島屋の店先

江戸時代は海沿いにあり、貸しボート場があったという説明の立札もたっています。

貸しボート場があった

とにかく自転車が多いです。

美原商店街

・旧東海道碑(大森本町2-2-5)

三原通り石碑.jpg

大森スポーツセンター前に、この場所が旧東海道であったとの記念碑がたっています。

旧東海道であったとの記念碑

美原通りの北端ですが、ほとんど意識されていません。

東日本は焼きのり、西日本は味付け海苔!?

以前1度、ご紹介したことがありますが、Jタウンネットの、「海苔といえば『焼きのり』?『味付けのり』?」というテーマで都道府県別に投票を行ったところ、東日本は焼きのり優勢で、西日本は味付け海苔が多かったそうです。


改めてネットを調べてみると、

東日本⇒焼き海苔、西日本⇒味付け海苔

というのは、以前から言われていたことだったんですね。

そういえば、近くのオーケーストアで売っている味付け海苔は、原産地は有明で製造会社は大阪でした。

みなさんは、焼きのり派ですか、味付けのり派ですか。

以上、大田区は東京湾に面し海水浴とともに海苔など漁業も行われてきたので、ふるさとの浜辺公園や大森海苔のふるさと館などがあります、でした。

大田区本 エイ出版社の街ラブ本 - ムック編集部, ムック編集部
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