「一見、いい人」が一番ヤバイ(下園壮太著、PHP研究所)は、あなたのまわりに潜む「一見、いい人」に振り回されない方法を解説した書籍です。あなたの周りには「いい人なんだけど……」自分は何か疲れる・振り回される、という人はいませんか。
『「一見、いい人」が一番ヤバイ』は、下園壮太さんがPHP研究所から上梓した書籍です。
下園壮太さんは、防衛大学校卒業後、陸上自衛隊初の心理幹部として多数のカウンセリングを経験された方だそうです。
本書は2022年7月12日現在、AmazonUnlimitedの読み放題リストに含まれています。
「一見、いい人」だから逃げ遅れて消耗する
本書『「一見、いい人」が一番ヤバイ』が対象とする「いい人」とは、あなたが日々、接する人のなかに「魅力があって、刺激的な人なんだけれど会った後は、なぜか気持ちがざわざわする人」や、「いい人なのに、どこか息苦しさを感じる人」「会っている時は楽しいけれど、その後なぜかぐったり疲れてしまう人」などです。
「あの人はいい人なのに、なんで一緒にいるとこんなに疲れてしまうんだろう」と気になっている人っていませんか。
本書によると「疲れ」の理由は明白で、ひとことで言うと「逃げ遅れ」だそうです。
「いい人に疲れる」というのは、「見るからに迷惑な人と一緒にいて疲れる」よりも、もっと状態が深刻といいます。
本書は、こう例示しています。
「いい人」のハズなのに、ときどきイラッとしてしまう後輩。
「なんでも私に話してね!」と言われ、ついあれこれ打ち明けてしまったけれど、周囲に言いふらされないか心配な聞き上手の先輩。
「任せるから! 頼りにしているよ!」と部下を信頼している雰囲気なのに、何らかの不都合が表面化すると「いや、○○君が責任を持ってやってくれていたから……」と、うっすらと責任逃れをする上司。
会社ではとても人当たりがいいのに毎晩のように愚痴メールをしてくる同僚。
疲れてもう帰りたいのに、「君はどうなり たいんだ?」と、熱心にコーチングしようとする上司など……。
つまり、「一見、いい人」というのは、 サイコパスのような、あからさまに「困った」「怖い」印象はまったくない、 ごく普通の人をさします。
普通の人だけれど、その人たちと付き合うと、自分が振り回されエネルギーを消費させられる。
見た目や雰囲気は文字通り「一見、いい人」であるため、よく付き合ってみないと、自分を消耗させる人だとは察知できないのです。
そこで、ズルズル一緒に過ごしているうちにじわじわとあなたのエネルギーは吸い取られるものの、そこから逃げ出すタイミングを逸してしまうわけです。
「一見、いい人」は、多くの場合自分に「悪意」がないため、相手が傷ついていることにまったく気が付いていないから始末に終えません。
現代では、「人と人は仲良く穏やかにつきあうべき」という理想ばかりが強調されます。
第三者に相談しても、うわべしか見ていないから「いい人じゃないの」と言われるのが関の山。
そんなことを言われると、「こんなにいい人を疎ましく感じる自分が間違っているのかも」と逆に思い始め、嫌だと感じている気持ちを否定したり、我慢したりすることに。
そして、さらにエネルギーを失っていく「消耗疲れ」が起こる、と本書は指摘します。
メンタルトレーニングには、さまざまな書籍や実践法があります。ですが、ほとんどが外国からの輸入ものです。 日本人と外国の方では、メンタルのベースが異なり、我慢強く、不安の大きい日本人に応じたやり方を行なう必要があり ます。私は、自衛隊や、一般の方々を対象にいろいろな角度から働きかけてきた結果、「これは役立つ」と思うものだけを お伝えすることにしています。
その「役立つ」内容をまとめたものが本書です。
自己愛者に気を付けろ
ところで、あなたにとって、「一見、いい人」とは具体的にどんな人ですか。
私にとっては、自己愛な人です。
自己愛というと、誤解されることがあります。
「自分を好きになって、自分を大事にすることの何が悪いんだ」と。
そうじゃないんですよ。
自己愛というのは、自分に誇りを持つ、自分を大切にする、ということとは似て非なるものです。
一言で述べますと、「自分は優れていて素晴らしく特別で偉大な存在でなければならない」と思い込むことです。
それの何が悪いかって?
要するに、一見自分を愛しているようでいて、実は「ありのままの自分を愛することができ」(Wikiより)ないことが悪いのです。
自分自身を、現実(真実)と向き合わせることから逃げているのです。
ましてや、他者を愛せるはずがない。
自分の理想像を「大事」にするあまり、都合が悪くなったり辻褄が合わなくなったりしたら、他者に嘘をついたり、裏切ったり、自分の不遇をもっぱら社会や周囲の人のせいにしたりするのです。
ただし、ふだんは、その人は「いい人」なのです。
なぜなら、対外的に「いい人」に見られたいという欲求があるからです。
しかし、実は自分ファーストですから、相手は振り回されて疲弊してしまうのです。
嘘もつくし、芝居もするしで、大変です。
そういう人と関わってはいけません。
人生で関わってはいけない人のタイプはよく指摘されますが、自己愛者こそ人生で絶対関わってはいけない人という話は、いろいろな人からされています。
たとえば、58万人のチャンネル登録がある、両学長 リベラルアーツ大学さん。
こんにちは??7/11
8年働いた職場で心も体もボロボロになっている時、信じていた方からの一言で打ちのめされちゃったんです??
この動画に出会って、自分を助けてあげることができました
学長を知った運命の動画?今はその最悪な出来事のおかげで、毎日が楽しいです??https://t.co/bSRFck6h1c
— モル@ハンドメイド??SNS挑戦するお母ちゃん (@handmade_okan) July 11, 2022
動画では、「心穏やかに生きるには付き合う人を選ばないといけない」「嫌な相手と関わる必要はない」という持論を前提として、以下の5つのタイプを「特に関わってはいけない人」として枚挙しています。
- マウントおじさん
- 正論バカ(モラルおじさん)
- いつも愚痴ばかり言ってる人
- キレてくる人
- 自分と他人の境界線がない人
詳しくは動画をご覧いただくとして、いかがですか、当てはまる人が身近にいませんか。
いたら、ただちに関わりを絶ったほうがいいですね。
本書にもありますが、日本人は農耕型民族のため、人と仲良くつながることが、とにかくよいことのようにされる価値観が幅を利かせますが、まあそれもことと次第によります。
詳しくは、本書をご覧ください。
以上、「一見、いい人」が一番ヤバイ(下園壮太著、PHP研究所)は、あなたのまわりに潜む「一見、いい人」に振り回されない方法を解説、でした。
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