『やっぱり知らないほうが幸せな話』(雑学活脳研究会著、アントレックス)は、食べものや健康など生活にかかわる意外な雑学集です。移動中に読めるサイズ。今まで思っていたことがそうではなかった、と気付かされることがまとめられています。
タイトルを見るだけでも結論がわかる
京都の老舗ベーカリー進々堂が賞味期限を偽装 「冷凍だから大丈夫」:朝日新聞デジタル https://t.co/k9C7UZDMtV
— れいこ (@msreicoo) January 19, 2022
先日、京都のベーカリーの賞味期限偽装報道が話題になりました。
老舗だからといって信用できない。
いったい、何を信用したらいいのでしょうかね、消費者は。
ということで、今回ご紹介するのは、『やっぱり知らないほうが幸せな話』(雑学活脳研究会著、アントレックス)という書籍です。
食べものや健康など、生活に直接かかわるトリビア雑学集です。
以前購入したのですが、書籍コードがないので、主にコンビニで販売されているようです。
本書は、一口に言えば雑学集です。
雑学といえば「トリビア」が代名詞になっていますが、かの『トリビアの泉』が扱っていたのは、知っていたからといって、それがどうしたといいたくなるような雑多でマイナーな知識。
本書の場合は、食べ物や健康など、生活に関わりのある「話」を集めています。
タイトルだけ一部抜粋しましょう。
といっても、タイトルを見れば結論がわかるのですが……。
- ダイエットをすると体臭が臭くなる!
- 現代人の死体は腐敗しにくくなっている!
- 朝ジョギングすると、命を落とす危険性がある!
- 口呼吸している人は、老化が早い!
- 整形手術をした人は、長生きする!
- 風邪をひいたら「汗をかくと治る」はウソ!
- 喉が渇いた時のビールが、脱水症を招く!
- 一部の激安店の霜降り肉は、注射針で牛脂を注入している!
- 酒を飲むたびに、脳細胞が死んでいく!
- 一部の激安チェーンの寿司は、化学物質だらけ!
- カキ氷のシロップに、昆虫で作った着色料が使われる!
- 高級寿司店のシャリには、古米が混ぜられている! ……etc
……カロリー不足は、体内に蓄えた脂肪などを燃やして対応するものの、その過程で脂肪酸や乳酸などのにおい成分を発生させるから
……限定的なケースだが、長期入院者の日和見感染を防ぐため抗生物質が投与されるので、腸内細菌がほとんど死んでしまい、腐りにくくなる場合がある。
……脂肪細胞に蓄えられた中性脂肪が分解され、毒性のある遊離脂肪酸が増え不整脈が起こり、心室細動から突然死を招く場合もある。
……口呼吸によって、細菌感染しやすかったり、睡眠障害や慢性疲労などを起こしたり、筋力が衰えたりしてして加齢現象が加速する。
こんな感じで、150近く話が詰まっています。
偽装については、正直なところ、消費者は原材料の賞味期限まではわかりません。
ただ、「一部の激安店の霜降り肉は、注射針で牛脂を注入している!」「一部の激安チェーンの寿司は、化学物質だらけ!」といったところは、事前に偽装メニューを回避できる知恵かもしれません。
まあ、すでに知られていることもあるし、拡大解釈的なものもありますが、カバンに入れて、通勤、通学など移動中に読むのにはいいかもしれません。
ダイエット臭と呼ばれる体臭について書きましたが、ムリな食事制限をすると、体がカロリー不足になります。 補うために体内に蓄えた脂肪などを燃やすなどして機能する過程において、脂肪酸や乳酸などの臭い成分を発生させ、汗と一緒に排出されるからです
ただ、それだけではなく、たとえば空腹のときもその作用は起こります。
夜遅くなってから電車に乗ると、なんとなく鼻をつくような甘酸っぱい臭いがしませんか。
あれは、空腹で発生するケトン臭といわれています。
食事もせずに、残業で頑張っている人がたくさん乗っている、ということです。
一方、健康情報については諸説あるのがつねで、たとえば「アルコールで脳細胞が死滅することはない」という説もあります。
もっとも、それは「適度な量なら」という条件付きなんですけどね。
1タイトル1ページでまとめられた全143ページの552円+税です。
今や書籍の販売チャネルも多様化
ところで、書籍と書きましたが、本書は奥付見てもISBN(書籍の商品番号のようなもの)が見当たりません。
ISBNが見当たらないということは、トーハンや日販、その他従来の取次店(書籍の問屋)を通ってないということです。
Amazonや楽天ブックスでも扱っていませんでした。
つまり、書店には配本されておらず、アントレックスという会社の独自の販売チャンネルで売るしかありません。
コンビニ販売もそのひとつなんでしょう。
ほとんど同人誌や自費出版のノリですね。
いまどき自費出版でもISBNコードぐらいつけてくれますが。
どうやって売るんだろうと思って公式サイトを見たところ、通販を手広くやっている会社なんですね。
世間知らずで知りませんでした。
おそらく、この書籍もネットを使った何らかの販売戦略があるんでしょう。
Amazonが、街の書店をつぶした、なんていわれていますが、同社のようにAmazonにすら頼らず書籍販売を行っているところもあるのは少し驚きました。
また、先日ご紹介したように、AmazonKindleなど、ネットは電子書籍に進出しています。
ネットは、従来の常識(取次店を通す)も書き換える、もしくは多様化させつつあるということです。
私が起こした市井文化社も、ISBNコードは持っています。
ふた昔半ぐらい前でしたが、取次店に頭を下げて、取引要件を満たすべく、自費出版の営業などしたこともあります。
が、これからはそんなことをしなくても“ネットをどう利用するか”を考えればいい時代なんですね。
私が購入したのはファミリーマートでしたが、興味がある方はコンビニの書棚を1度ご確認ください。
本書に限らず、Amazonにはない興味深い書籍が並んでいますよ。
以上、『やっぱり知らないほうが幸せな話』(雑学活脳研究会著、アントレックス)は、食べものや健康など生活にかかわる意外な雑学集、でした。
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