味噌汁の具材、今日は何ですか?(瀬尾幸子著、学研プラス)は、具だくさんのみそ汁はただの添えものではなくおかずだと提唱しています。健康器具や健康食品を新たに買うことなく、日常的な営みである食事から健康効果を見直そうというねらいもあります。
味噌汁は「(具を)切る」「煮る」「味噌をとく」だけの簡単な調理だが、具だくさんのみそ汁はただの添えものではなく、立派なおかずなのだ。
それが本書の趣旨です。
「だしをとる」の工程がありませんが、具沢山は「具から旨味が出て、味噌汁がとても美味しくなる」と、具沢山の味噌汁を披露しています。
本書で紹介されている味噌汁の材料は、2人分+おかわり1杯分をもとに説明されています。
具沢山でおかわりをすると、おかずがなくてもそれだけでお腹いっぱいになるといいます。
味噌汁は、
1.みそがあれば作れる
2.誰でも作れる
3.野菜がたくさん食べられる
と、魅力を挙げています。
「野菜がたくさん」とありますが、おかずにするだけあって、肉やバターも入っています。
「ほうれん草+粒コーン+バター」とか、「かぼちゃ+鶏もも肉+長ネギ」とかね。
レシピとして重宝すると思いますよ。
味噌汁の健康効果
味噌汁の歴史は古く、その起源は平安時代といわれています。
当時は、豆を塩漬けにした保存食でしたが、鎌倉時代になり、中国から伝来したすり鉢を使用し、味噌汁として利用が始まったと言われています。
お寺の住職が、「一汁一菜」の食事スタイルに採り入れた、という説をよく聞きます。
いずれにしても、現在では、味噌汁は健康食品のひとつとして数えられています。
何より、和食の献立には欠かせない一品です。
味噌は大豆、麹、塩を発酵させて作られ、約1500種類の成分が含まれています。
その中には、大豆由来の血圧を下げる成分や、米麹由来の腎臓から食塩を排出する成分が含まれていることが研究で明らかにされています。
また、味噌汁の具材に含まれるカリウムは、塩分を排出する効果があり、わかめなどの海藻類に含まれる食物繊維は塩分摂取をキャンセルする効果があるとされています。
ただし、近年、減塩がいわれるようになり、味噌そのものが塩分を含んでいるため、味噌汁は高血圧を引き起こす不健康な献立ではないかと疑われることもあるようです。
それに対して、共立女子大学家政学部・上原誉志夫教授の研究では、味噌汁が高血圧を引き起こすという一般的な認識に疑問を投げかけています。
共立女子大学の公式サイト(https://www.kyoritsu-wu.ac.jp/advance/magazine/2017/03/18/)によると、味噌には血圧を下げる成分が含まれており、腎臓から塩分を排出する助けとなる成分も含まれていることがわかったのです。
研究によると、味噌汁を飲んでも血圧に影響はなく、むしろ血管年齢を10歳程度若返らせる傾向があることが確認されました。
これは、味噌汁の摂取が血管の硬さを反映するCAVIという値を低下させるためです。
さらに、味噌汁に含まれる大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た効果を発揮し、若い女性にも高血圧の予防として推奨されています。
そのほかにも、味噌汁にはたくさんの健康効果がいわれています。
??味噌の健康効果!
○がん予防
○血圧上昇を抑える
○コレステロール値を抑える
○骨粗しょう症予防
○腸内環境改善
○免疫アップ#味噌#味噌汁 https://t.co/IlGfAXw66f pic.twitter.com/3Rbu3Onnwp— ヨシ社長(日暮芳久)???????? (@yoshi001) March 27, 2024
大豆イソフラボンについては、摂りすぎるとよくない、納豆2パックでその数値に達してしまうという厚労省の発表もありますが、味噌汁一杯の大豆イソフラボンは、納豆1パック(50g)の4分の1程度なので、おかわりしてもちょうどいいぐらいだと思います。
具だけでなく「煮汁」も有効利用
味噌は昔から貴重なたんぱく源で≪味噌の医者殺し≫と言われる程、健康効果の高い食物です✨
腸内環境を整え、アレルギー/便秘/不眠/冷え性/食欲不振などにも効果的です👩⚕️
朝は味噌汁を飲んで腸内を元気にしましょう😃✨✨ pic.twitter.com/1ADGXFDQ1c
— 医療,健康お役立ち@情報 (@J8O0YG2oSrdsiPp) March 26, 2024
私は、本書の「おかずにする」「野菜をたくさんとれる」という趣旨には大いに共鳴しており、たとえば、キャベツ、たまねぎ、にんじん、もやし、生姜などの野菜のほか、大阪王将の業務用冷凍餃子を入れたり、人気の「さば缶」を使った残りの煮汁を加えたりします。
「サバの水煮缶入り.」いしだひでヲ氏撮影
上記の上原誉志夫教授は、味噌汁が日本の食文化において単なる伝統的な食品ではなく、健康維持に寄与する可能性があることを示しています。
「おかず味噌汁」は、アイデア次第で何通りもバリエーションは増えますね。
もちろん、何でも食べ過ぎはよくありませんが、味噌汁を適量摂取することで、塩分の過剰摂取による健康リスクを避けつつ、その健康効果を享受することができるでしょう。
みなさんのご家庭では、おかずになる具だくさんみそ汁、作られていますか。
以上、味噌汁の具材、今日は何ですか?(瀬尾幸子著、学研プラス)は、具だくさんのみそ汁はただの添えものではなくおかずだと提唱、でした。
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