文鳥を飼い始めました(オオノジュンコ著、Kindle版)は、主婦漫画家がヒナから育てた文鳥のぶんちゃんと過ごす日々を漫画で描いています。文鳥に興味がある方で情報がほしい方なら、。どなたにもお勧めできるほのぼのコミックエッセイです。
『文鳥を飼い始めました』は、オオノジュンコさんが上梓したKindle版コミックです。
タイトル通り、主婦漫画家であるオオノジュンコさんが、文鳥のぶんちゃんをヒナから育て、日常の気づいたことを漫画にしています。
今年は自分のことが何も出来ませんでした。最後ぐらい何かしようと思いまして、SNSで発表してきた文鳥漫画を1冊にまとめてギリギリ2020年内に出版できました!良かったら読んで下さい??アンリミテッドなら無料です。 pic.twitter.com/SiVDRFmgWm
— オオノジュンコ@文鳥漫画を電子書籍発売中 (@ohnojun5) December 31, 2020
本書は2022年8月2日現在、AmazonUnlimitedの読み放題リストに含まれています。
甘えるけれど眼球も突く、でも悪気はない
本書『文鳥を飼い始めました』には、実際に文鳥を飼ったことによる日々の気付きが漫画化されています。
最初のページでは、ヒナのぶんちゃんに餌をやるところから始まっています。
うまく口の中に押し込めず、今度はうまくやろうとしているうちに、ぶんちゃんはお腹がいっぱいにナリ、雛が満腹になると寝ることにオオノジュンコさんは気づきます。
次の漫画では、羽もだいぶ生え揃ったぶんちゃんは、飛べるようになりました。
オオノジュンコさんの指に止まっていると、腕のほくろに気づきます。
すると、さかんにそれをつつくぶんちゃん。
たんたんたぬきの人形を近づけると後退りするので、「怖がらせてごめん」と体ごと手ですくい取ってあげると、その手のぬくもりでまた寝てしまう、という話です。
最初は水も用心して、水浴びをしなかったぶんちゃん。
幼鳥期に水浴びさせないと、生涯水浴びをしなくなる可能性もあるらしいと心配していたところ、アクシデントで水浴びの器にボチャンと落ちてしまったぶんちゃん。
作者が心配すると、ぶんちゃんはその水をちょっと飲み、安心して水浴びを始めました。
私は文鳥を飼ったことはありませんが、飼った人にとっては「あるある」話なのでしょう。
また、飼いたい、もしくは飼い始めの人にとっては、参考になる情報だと思います。
どうぶつの森の攻略本1072ページを必死に読む娘とぶんさん。#どうぶつの森 #AnimalCrossing #ACNH #NintendoSwitch pic.twitter.com/XElfTDiC0D
— オオノジュンコ@文鳥漫画を電子書籍発売中 (@ohnojun5) May 1, 2020
文鳥はくちばしですべてを表現します。
怒っていても、よろこんでいても、くちばしでつつきます。
腕のほくろをひたすらつつくぶんちゃん。
皮膚を加えてつまむぶんちゃん。
痛いそうです。
作者は、目まで突かれています。
突き方次第では失明もします。
ほのぼのの中にも、一歩間違うと大変な出来事も含まれています。
生き物と暮らすというのは、そういうことなんでしょうね。
いいことばかりではない。
さりげなく、そんなことも教えてくれます。
その一方で、ふーっと息を吹きかけると、あっさりつつくのをやめます。
相手は悪気もないし、それほど強くもないのです。
ちなみに、ぶんちゃんはオスなのか、メスなのか。
文鳥はオスとメスの区別がつきにくく、作者は行動の特徴から「オスっぽい」と推理しています。
文鳥とインコの違いは?
部屋飼いの鳥というと、思い浮かべるのは文鳥とインコです。
そこで私の素朴な疑問は、文鳥とインコの違いです。
文鳥のほうが、小さくて丸いイメージがあります。
生物学的には、文鳥は鳥綱スズメ目カエデチョウ科に分類される鳥類です。
インドネシアのスズメですから、日本のスズメに似ています。
文鳥は孵化した後、スポイト等を使用し給餌することで人馴れし、懐けば手に乗せることも可能なので、ペットとして飼育されています。
一方、インコはインコ科に属する約330種類の鳥の総称。
オウム目を構成するふたつの科のうちの一つです。
もちろん、もうひとつはオウムなのですが。
アメリカ・アフリカ・アジアなど広い地域に分布しているそうです。
インコの中でもセキセイインコは、ペットとして飼育されることが多く、手乗りだけでなく人語を話すこともできるといわれます。
もちろん、話すことと会話を流暢にできることは別ですし、そもそも教えればできることもあるというだけで、実際にはほとんどのインコ、とくにメスはしゃべらないそうです。
最近は、コザクラインコやオカメインコなども飼育者が増えてきたようですね。
一方、文鳥は人語が難しいようです。
本書でも、「ピ」としか鳴きません。
コザクラインコやオカメインコは、金属音で鳴くとかなり部屋にも耳にも響きます。
インコは、いくらなついても機嫌が悪いと噛むことがあるが、文鳥は温厚でそんなことはない、といわれています。
が、鳥にも性格があり、文鳥だって噛むことがあるようです。
YouTubeの動画でも、ずいぶん飼い主にくちばしで何かを訴えるシーンはあります。
本書では、作者はぶんちゃんに目を刺されているし、しょっちゅうつっつかれて痛いそうです。
鳥は、手がないのでくちばしでしか感情を表現できません。
怒る表現も、じゃれる表現も、ご飯を食べるのも、すべてくちばしで行うのです。
また、加減もわかりません。
作者によると、毛づくろいのつもりが人間の肌には痛いそうです。
文鳥に限らず、鳥を飼うには痛いことを覚悟しなければならないのかもしれません。
もっとも、YouTubeの動画コンテンツを観ると、一時保護しているスズメが、インコや文鳥のようにくちばしで人間を威嚇するシーンはお目にかかったことありませんね。
もちろん、だからといって野鳥の飼育を勧めてはいませんよ。
文鳥もインコも、寿命は7~8年と言われています。
どちらが書いやすいかという点では、鳴き声が比較的静かなことや、放鳥後にケージに戻しやすいことなどから、インコよりも文鳥のほうが飼いやすいのではないかといわれています。
文鳥に興味のある方、文鳥を飼ってみたい方、文鳥を飼っているので情報がほしい方。
どんな方でも、おすすめできるKindleです。
なお、スズメの写真集と解説書籍『にっぽんスズメしぐさ』(中野さとる著、カンゼン)は先日ご紹介しました。
以上、文鳥を飼い始めました(オオノジュンコ著、Kindle版)は、主婦漫画家がヒナから育てた文鳥のぶんちゃんと過ごす日々を漫画で描く、でした。
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