新宿・渋谷エリートバラバラ殺人事件(2006年)は猟奇事件。漫画化したのは『実録!女たちの猟奇事件簿』(ストーリーな女たち)

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新宿・渋谷エリートバラバラ殺人事件(2006年)は猟奇事件。漫画化したのは『実録!女たちの猟奇事件簿』(ストーリーな女たち)

新宿・渋谷エリートバラバラ殺人事件(2006年)は猟奇事件。漫画化したのは『実録!女たちの猟奇事件簿』(ストーリーな女たち)です。2歳年上の妻が、夫を手に掛けただけでなく遺体を切り刻んで捨てたという猟奇的な事件でした。

『1人目:セレブ妻』というタイトルの漫画が、安武わたるさんがぶんか社から上梓した『実録!女たちの猟奇事件簿』(ストーリーな女たち)にあります。

新宿・渋谷エリートバラバラ殺人事件(2006年)を漫画化したものです。

最初、東京・西新宿で、男性の切断遺体(胴体)が発見されるというセンセーショナルな事件が起こりました。

警察は当初、暴力団関係者・中国系マフィアなどの抗争事件と考えていたようです。

次に、その12日後、今度は渋谷で腰から下の切断遺体が発見されます。

DNA鑑定の結果、2つの遺体は同一人物のものと判明。

最初の発見1ヶ月後には犯人が逮捕されましたが、加害者が妻、被害者が夫という意外な真相が衝撃を呼びました。

本書は2022年8月26日現在、AmazonUnlimitedの読み放題リストに含まれています。

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DVによって憎悪の感情は残り……

2002年11月頃、加害者の女性・旧姓:川口歌織受刑者と、被害者の男性三橋祐輔さんは知り合いました。

2人は出会ってすぐに惹かれ合い、12月から同棲を始めています。

そして、川口歌織受刑者は、三橋祐輔さんの子供を身ごもりました。

それをきっかけに、2003年3月には結婚することを決めています。

ただ、司法試験の受験生であった三橋祐輔さんは、法律事務所でのアルバイトしかしておらず、収入は決して高くなかったそうです。

川口歌織受刑者は、三橋祐輔さんの経済力に不安を感じていました。

そしてなんと、子供を育てていく自信がなくなり、中絶してしまったというのです。

そればかりか、結婚後数ヶ月で、夫婦仲そのものが怪しくなってしまいました。

三橋祐輔さんは、川口歌織受刑者に対して暴力を振るうようになっていきました。

そのDVが原因で川口歌織受刑者は、PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)を発症してしまいました。

そんな中で、お互いが不倫相手を作るようになっていました。

ただ、それでも川口歌織受刑者が抱いていた三橋祐輔さんに対する憎悪の感情は残りました。

川口歌織受刑者は、恨んだ相手のことを徹底的に追い込むまで執拗に攻撃する性格でした。

2006年12月12日午前6時頃、ワインボトルを手にした川口歌織受刑者は、自宅で寝ていた三橋祐輔さんに思いっきり殴打。

顔面を滅多打ちにして、三橋祐輔さんのアタマには、8箇所の挫創と亀裂骨折が刻まれ絶命してしまいました。

川口歌織受刑者は、三橋祐輔さんの同僚が訪ねてくることを恐れ、遺体の処理を行います。

遺体を自宅から運び出すためには、そのままの状態では運ぶのが困難です。

そこで、バラバラにすることに思い至ったのです。

しかし、2006年12月16日には、東京都新宿区西新宿の路上で、ビニール袋に入った上半身だけの遺体が見つかります。

当初は、歌舞伎町に近い新宿という土地柄、被害者を外国人と断定し、暴力団関係者・中国系マフィアなどによる犯行(抗争事件)という見方が強かった(Wikiより)そうです。

12月28日には、東京都渋谷区内の空民家の庭で、下半身のみの切断遺体が発見されます。

この下半身遺体と、西新宿で見つかった上半身遺体のDNA一致から、この遺体は会社員の男性(当時30歳)と判明。

最初の遺体発見から約1か月経った2007年1月10日に、川口歌織受刑者がついに逮捕されます。

一審判決は懲役15年。

弁護側は心神喪失による無罪を主張し控訴しましたが、2010年6月、被告の控訴が棄却され、懲役刑が確定しました。


今年出所予定なんですね。

加害者の「ほしのもと」には暴力が……

本作では、川口歌織受刑者が「三田香織(32)」、夫は「三田祐二(30)」として設定されています。

そして、冒頭からこの一文が。

外資系エリートサラリーマンとその妻の
家賃20万円の高級マンションの惨劇は
「セレブ妻バラバラ殺人事件」と呼ばれた

ストーリーは、三田香織の「ほしのもと」にスポットをアテています。

三田香織は、子供の頃、何かというと父に暴力をふるわれる「体罰」のしつけが行われていました。

君臨する専制君主のような開始社長の父親。

それにいっさい口応えしない母親。

「女は東京の女子大を出てスチュワーデス(キャビンアテンダント)になるもんだ」

という父親の決めつけで東京の女子大に入ったものの、航空会社はすべて不採用。

自覚的に人生を決められなかった彼女は、決められていた進路先が実現不可となると、目標を失い、派遣⇒水商売へ。

その時代に、生活は派手になったと描かれています。

ところが、手取り12万円の弁護士の卵である三田祐二と出会い、堕胎を機に三田祐二はより多くの収入を得るために、外資系の不動産投資会社に転職します。

しかし、水商売でお金持ちのパトロンをもってしまった三田香織には、それでも不満でした。

いつも喧嘩が絶えず、三田香織は暴力を振るわれていたようです。

そして、事件へ……。

実際の事件を漫画化した実録物

本書『実録!女たちの猟奇事件簿』は、タイトル通り、女性が主犯、もしくは共犯となった凶悪猟奇事件を描いたストーリーです。

具体的な場所や発生年、容疑者の実名などは書かれていませんが、実際の事件を漫画化した実録物です。

その目次です。

1人目:セレブ妻
2人目:秋田子殺し母
3人目:中国人妻…
4人目:スナックママ
5人目:赤い自転車の女
6人目:歯科医嫁殺人
7人目:皇族詐称事件

有栖川宮詐欺事件(2003年)は、高松宮宣仁親王のご落胤をカタッた詐欺事件。『実録!女たちの猟奇事件簿』(ぶんか社)が漫画化
有栖川宮詐欺事件(2003年)は、高松宮宣仁親王のご落胤をカタッた詐欺事件。『実録!女たちの猟奇事件簿』(ぶんか社)が漫画化しました。大正時代に断絶した皇族を称して結婚披露宴を開き、祝儀など約1200万円をだまし取った事件です。

8人目:埼玉女児虐待
9人目:介護殺人事件
10人目:代理ミュンヒハウゼン症候群事件
11人目:マリオネット殺人
12人目:ネットアイドル
13人目:父子保険金殺人
14人目:トリカブト事件

本庄保険金殺人事件は実際にあった事件(1999年)。漫画化したのは『実録!女たちの猟奇事件簿』(ストーリーな女たち)です。
本庄保険金殺人事件は実際にあった事件(1999年)。漫画化したのは『実録!女たちの猟奇事件簿』(ストーリーな女たち)です。後に逮捕された男性が、マスコミからお金を取ってインタビューに応じたことでも話題になった事件です。

15人目:主婦連続殺人
16人目:悪魔祓い殺人
17人目:大阪姉妹餓死
18人目:裁判官ストーカー
19人目:女教師事件簿
20人目:千葉長男殺人事件

すでに、トリカブト事件(本庄保険金殺人事件)、皇族詐称事件(有栖川宮詐欺事件)についてはご紹介しました。

興味深い事件がまだまだ収載されているので、機会を改めていずれご紹介できればと思います。

以上、新宿・渋谷エリートバラバラ殺人事件(2006年)は猟奇事件。漫画化したのは『実録!女たちの猟奇事件簿』(ストーリーな女たち)、でした。

実録!女たちの猟奇事件簿 (ストーリーな女たち) - 安武わたる
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