視力が大幅にアップするNo.1自力療法 (『壮快』特別編集、マキノ出版)は、目の悩みを自力で治せる健康法を紹介しています。近視、老眼、緑内障、白内障、黄斑変性症、飛蚊症などに「確実に成果の上がっている方法」を標榜しています。
『視力が大幅にアップするNo.1自力療法』は、マキノ出版(『壮快』編集部)が編集、刊行した健康情報ムックです。
ムックというのは、書籍(book)と雑誌(magazine)の造語で、書籍としての体裁(コード)で、中は雑誌のように様々な記事を収載しているものです。
本書は、週刊誌や健康情報雑誌などに書かれてきた、目のトレーニング法を集めた5折(80ページ)の冊子です。
スマホやパソコンが生活必需品になった現代。
若いときの近視・遠視から、壮年期なら、パソコンのデスクワークによる眼精疲労やドライアイ、そして、中高年以降になれば、かすみ目、老眼、飛蚊症、白内障、緑内障などが対象になります。
きちんと眼科で治療を受け続けているからといって、必ずしもよくならないところが眼病の悩ましいところ。
人間、どこが不自由になっても困りますが、もしそこにどうしても順位をつけるのなら、1が脳、2が目ではないでしょうか。
本書は、そのような大切な目の様々な不具合に対応する、食生活の工夫から眼筋のトレーニングまでをまとめています。
目のリハビリトレーニング
文明の利器によって生活は便利になったはずですが、テレビやパソコン、スマホなどによって、眼だけはむしろ昔よりも確実に負担がかかっています。
しかし、医学が進歩したと言っても、近視、乱視、老眼、視神経性の視野欠損(緑内障や糖尿病網膜症など)等、目の機能の衰えや損失を回復させる治療はほとんど確立されていません。
そして、現代人はほとんどの人が、それらのうちのいずれかの病気・症状をもっているといわれます。
本書は、「遠くの文字が見えない」「目が疲れる」「目がショボショボする」「目がかすむ」「新聞の字がぼやけて読めない」「視界が狭くなってきた」「目が痛い」「失明するかもしれない」等々の目の悩みを対象にしています。
本書『視力が大幅にアップするNo.1自力療法』 の表紙には、「近視、老眼、緑内障、白内障、黄斑変性症、飛蚊症が大改善!」と書かれています。
ある程度の年齢になると、おそらくそのうちの半分以上に該当する可能性が高いと思います。
もちろん、このムックに書かれているトレーニングを行えば、0.01も怪しい近眼の人が、たちどころに2.0になるかというと、そんなことはないと思います。
緑内障で失った視神経が原状回復するわけでもないし、白内障の濁りは手術で治すしかありません。
本書は、器質的な改善というよりも、負担がかかって能力が十分に発揮できない目に対して、それを解消することで、そのとき持っている能力を存分に発揮できるようにする、ということではないかと思います。
要するに、リハビリですね。
たとえば、パソコンを長時間続けて肩をがこったときに、体をほぐして、同じ姿勢を続けていた身体をリフレッシュする体操がありますが、目にそれを行うものだと私は位置づけています。
おなじみのツールが付録で勢揃い
本書には、「視力回復マスク」「三点寄り目カード」「視力向上ポスター」「視力向上カード」など4つの付録もついています。
これらは、目のトレーニング法をご存じの方ならお馴染みのツールです。
たとえば、「視力回復マスク」は、ピンホールアイマスクのことです。
たしかにこれをつけると、今まで見えなかったものが裸眼でも見えるようになります。
ピンホールアイマスクをかけると、ピンホールによって目に入ってくる光はすでに集められているので、毛様体筋がうまくはたらかない場合(近視や老眼)でも像を結ぶことができる、つまりちゃんと見えるということです
通常、光は目の毛様体筋によって、水晶体から屈折して集められ目の奥で像を作るのですが、毛様体筋がうまくはたらかないと、屈折がうまくできずにきちんと像を作れない(近視や老眼)。
それが、ピンホールアイマスクをかけると、ピンホールによって目に入ってくる光はすでに集められているので、毛様体筋がうまくはたらかなくても像を結ぶことができる、ということです。
これを使うことで、「見るためのピント合わせの反応が『見える』トレーニングによって立て直されたり、見えることで肩こりが解消したり、ピンホールという小さな穴からものを見ることによる上目遣い・下目遣いが毛様体筋を鍛えることにつながったりする」(『壮快』2013年2月号)といいます。
付録ではなく、それを単独の商品で販売もされています。
ということは、多くの人に効果が実感されているのかもしれません。
「視力向上カード」も基本的な原理は同じですが、目に密着させないので、眼鏡使用のままトレーニングできます。
「三点寄り目カード」は、近くのものを見るときの焦点を合わせる訓練用ツール。
初期の老眼や仮性近視の人には効果があると書かれています。
「視力向上ポスター」は、数字がバラバラに表示されていて、目だけを動かしてその数字を追います。
パソコンなどの長時間作業のよくないところは、同じところを見続けることですが、あちこち見ることで眼の筋肉がほぐされるわけです。
本文は、眼科医、鍼灸医、医学ジャーナリストなどが、付録を使ったトレーニング法、目を左右に動かしたりマッサージしたりする日常的なケア、状態を改善するツボ、目に良いとされる食べ物の紹介などを執筆しています。
中には、「黄斑変性症で0.1に落ちた視力が天然だしで0.8!」という記事もありますが、「黄斑変性症で0.1」の人が、天然だしを使ったらみな0.8になることを保証しているわけではありません。
亜鉛不足を補うことで改善されることもありますよ、という内容です。その改善が数字にどうあらわれるかは人によって違います。
まあそのへんは冷静に受け止めつつ、目のトレーニングやケアの参考にされるとよろしいのではないかと思います。
健康関連の雑誌でときどき特集記事があるのですが、今回のような目のトレーニングだけをまとめたムックを1冊は持っていると便利かもしれません。負担にならない目の運動はたしかに参考になります。
いずれにしても、本書はネット風に言えば「まとめ情報」になっていて「4大付録」もついているので、目のトレーニング・ケアに関心のある方は一冊持たれると便利ではないかと思います。
私も強度の近視で目が疲れやすいので、トレーニング、3日坊主にならないように頑張ります。
なお、視力回復については、次の書籍も過去にご紹介しました。
以上、視力が大幅にアップするNo.1自力療法 (『壮快』特別編集、マキノ出版)は、目の悩みを自力で治せる健康法を紹介しています。でした。
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