1時間でわかるVDIとVPN: 枯れかけた技術が再び注目されるワケ いまさら聞けない!(ツナマヨ著)は、VPN(仮想専用通信網)を解説したKindleです。通信時のプライバシーや機密情報をしっかり守れることで、仮想プライベートネットワークは注目されています。
『1時間でわかるVDIとVPN: 枯れかけた技術が再び注目されるワケ いまさら聞けない!』は、ツナマヨさんが著したKindleです。
オフィスのみではなく、自宅やカフェなど、場所をとわずPCを使用して仕事する時代は、社員に倫理を説いてまかせているだけでは対策したことになりません。
PCの盗難や紛失が起きれば、PCに保存されている機密情報が漏れ、取り返しのつかない重大なセキュリティ事故となってしまうからです。
デスクトップ仮想化(VPN)はそれらの問題を防ぐことができる技術であり、テレワークを行う上でははずせないものです。
『1時間でわかる』とタイトルにあるように、VPNについて平易に解説されています。
VPNとは「Virtual Private Network」の略で、日本語では「仮想専用通信網」となります。
簡単にいうなら、仮想の専用回線を介してインターネットに接続することで、プライバシーを守るというシステムです。
現代社会では、インターネットは仕事やプライベートに欠かせなくなりました。
VPN接続サービスを利用すると、パソコンやスマホ通信時のプライバシーや機密情報をしっかり守れます。
しかも比較的安いコストで利用できるため、大半のネットユーザーはVPNを使っているといわれます。
「大半の……」といいますが、私はその中に含まれていませんでした(笑)
ということで、ならVPNって何よ、という意味も含めて、本書を読んでみようと思いました。
本書は2023年5月18日現在、KindleUnlimitedの読み放題リストに含まれています。
VPNとは何だ
VPNについて、簡単にまとめてみます。
VPNの特徴
VPN(Virtual Private Network)は、インターネット接続時にデータを暗号化し、安全な通信経路を提供するツールです。以下にVPNのお得な特徴をいくつか紹介します。
プライバシーとセキュリティの向上:
VPNを使用すると、インターネット上の通信が暗号化されるため、第三者がデータを傍受することが困難になります。これにより、個人情報や機密情報の保護が強化され、セキュリティ上のリスクが減少します。特に、公共のWi-Fiネットワークなど、セキュリティが脆弱な環境での利用が重要です。
ジオブロッキングの回避:
一部のウェブサイトやストリーミングサービスは、地理的な制約により特定の地域からのアクセスを制限しています。VPNを使用することで、自身の位置情報を仮想的に変更できます。したがって、地理的な制約を回避し、世界中のコンテンツにアクセスすることができます。
匿名性の確保:
VPNを介してインターネットに接続すると、自身のIPアドレスがマスキングされ、実際の場所や身元を隠すことができます。これにより、匿名でウェブサイトにアクセスしたり、オンラインでの活動を追跡されるリスクを減らすことができます。
ファイアウォールの回避:
一部の国や組織では、インターネットへのアクセスを制限するファイアウォールが設定されています。VPNを使用すると、このような制限を回避し、自由なインターネットアクセスを享受することができます。
安全なリモートアクセス:
VPNは、遠隔地から安全にネットワークにアクセスするためのツールとしても利用されます。企業や組織では、従業員が自宅や外出先から社内のネットワークに安全に接続するためにVPNを利用します。
これらはVPNの一般的なメリットですが、利用する個人や目的によって重要な要素は異なる場合があります。
VPNの利点を最大限に活用するためには、信頼性のあるVPNサービスの選択やセキュリティを選ぶことでしょうね。
VPNの種類
VPNにはいくつかの種類があります。
1つ目は、インターネットVPNです。
これは、既存のインターネット回線を利用して仮想のプライベートネットワークを構築します。
2つ目は、IP-VPNです。これは、通信事業者が独自に保有する閉域網を利用してVPNを構築します。
3つ目は、SSL-VPNです。これは、SSL暗号通信を行うことができるVPNです。
4つ目は、IP Sec-VPNです。これは、IP層で暗号化や認証を行うVPNです。1
どの種類のVPNが適しているかは、利用目的によって異なります。
現在、ネットで、「無料のvpn」で検索すると、普通に業者のリストが表示されます。
もちろん、業者は営利事業です。
3ヶ月無料とか、お試しがあるとか、そういう限定的な「無料」でした。
やはり、信頼できる、利用価値のあるものは、それなりの対価を払わなければならないということです。
VPNのメリットとデメリット
VPNの最大のメリットは、通信内容を暗号化できることです。
これにより、通信データを安全にやり取りできます。
また、VPN接続にはメリットが豊富で、安全に社内情報へアクセスできることや、スマホやタブレットでも社内情報へアクセスできることが挙げられます。
さらに、VPN接続は専用線よりもはるかに低コストです。1
ただし、VPNにはいくつかのデメリットがあります。
1つ目は、通信速度が遅くなる場合があることです。
2つ目は、VPNを利用していると閲覧できないサイトがあることです。
3つ目は、コストがかかる場合もあることです。
4つ目は、信頼できないVPNの場合セキュリティに問題が出ることです。
VPNの通信は暗号化されている
本書によって、ある程度VPNについてわかってきましたが、さらに地固をする意味で、実は私はオーケーWebにも質問してみました。
その中で、理解を助けてくれた回答を引用します。
例えば、会社の本社と地方支店では当然異なるLANで構成されていて、それぞれがゲートウェイを介してインターネットに接続されています。
この場合、支店のPCから本社の共有データにアクセスしたり、プリンターで印刷したりすることは出来ません。
VPNを利用すると、支店のPCが本社のネットワーク上に存在するかの様に振る舞うので、本社でPCを操作しているのと同じ事が、遠く離れた支店から出来る様になります。
支店からだけでなく、出張先のホテルや客先のネットワーク、ファストフード店など、インターネットへ接続できる環境なら、VPNを利用して会社のネットワークに接続し、社内業務を行う事が出来ます。
これが元々のVPNの使われ方です。
ただし昨今は、セキュリティアクセスの手段としてVPNを利用する事を推奨する風潮にあります。
VPNの通信は暗号化されているため、外からはどんな通信をしているかは分かりません。
また、VPN接続中はVPNサーバが存在するネットワークを介してインターネットへデータが送信されるので、自身が接続している回線の所在地(グローバルIPアドレス)が利用するWebサービス側へ伝わらないと言った点があります。
添付画像は昔質問に回答した時のものに手を加えたものですが、VPNを利用しない場合、PC1,PC2の通信はルーターからそのままインターネットへ送信(黒線)されます。
添付画像では、PC1はルーターに設定されているVPNにより、サーバAと接続(赤線)され、サーバAのネットワークからインターネットへ接続されている様に相手には見えます。
PC2は、PC1同様ルーターのVPNでサーバAと接続されているのですが、VPNクライアントにより更にサーバBへ接続(青線)しています。よってPC2はサーバBからインターネットへ接続されている様に相手には見えます。
https://okwave.jp/qa/q10137104.html#answers
ということです。
いかがでしょうか。おわかりいただけましたか。
以上、1時間でわかるVDIとVPN: 枯れかけた技術が再び注目されるワケ いまさら聞けない!(ツナマヨ著)は、VPN(仮想専用通信網)を解説、でした。
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