夫婦別姓問題におけるきっこさんのツイート。選択的夫婦別姓反対の既婚議員が旧姓で活動するのはおかしいと言う意見は変です

この記事は約5分で読めます。

夫婦別姓問題におけるきっこさんのツイート。選択的夫婦別姓反対の既婚議員が旧姓で活動するのはおかしいと言う意見は変です

夫婦別姓問題におけるきっこさんのツイートが変です。選択的夫婦別姓に反対の既婚議員が、旧姓で活動するのはおかしいと言うのです。でも、反対派は旧姓を否定しているのではなく通称であるべきと言っているだけです。藁人形論法ではなく事実に基づくフェアな批判が求められます。そうでないと、国民は野党を信用してくれませんよ。

現職大臣署名の是非に過ぎない問題です

夫婦別姓について、自民党の国会議員有志が、選択的夫婦別姓制度導入に賛同する意見書を地方議会で採択しないよう求める文書を送ったことについて、丸川珠代大臣が名を連ねていたことが報じられました。

これがOGPです。


それに対して、きっこという人のツイートが、「選択的夫婦別姓賛成派」を勇気づけるものとなっているようです。


このことについて一言します。

結論から述べると、きっこさんのツイートは虚偽です。

なぜなら、丸川珠代大臣ら選択的夫婦別姓に反対の人たちは、旧姓で活動することをまるごと反対しているのではなく、戸籍まで別姓である必要はない(つまり通称の別姓でいいではないか)という主張です。

議員は通称が認められていますから、その意味でも「丸川」を名乗ることは全く自己矛盾していません。

ですから、このことは単純に、現職の大臣が名を連ねることの是非を問うだけの話なのです。

問題は、きっこという人が、このことで政治的な成果を求めているのではなく、反対勢力(夫婦別姓反対派)を唾棄することが目的化していることです。

こういうのを、藁人形論法を使ったポジショントークというのではないでしょうか。

だって、真面目に議論する気があるのなら、ではなぜ通称ではいけないのか、という反論をすべきではないのでしょうか。

賛成派も反対派も家制度からの解放を目指していない

私個人は、姓の制度的改正⇒戸籍法の改正⇒家制度からの解放、であるべきと思っているので、現状で良しという意見にも、選択的夫婦別姓こそが、という意見にも賛成することが出来ないことは、すでに述べたとおりです。

自民党が第5次「男女共同参画基本計画案」で夫婦別姓の表現が後退といわれているので姓を選べるとはどういうことか考えてみる
自由民主党が、政府が策定を進める第5次の「男女共同参画基本計画案」において「選択的夫婦別姓」の表現が後退したと話題になっています。しかし、そもそも選択的夫婦別姓制度自体、姓を選ぶという意味において本当に前進なのか、正直疑問を感じることもあります。

もう1度書きますが、佐藤と鈴木が結婚して、どちらか、もしくは両方を名乗る、という決まりは、結局ナニナニ家という家制度を守る考え方です。

佐藤と鈴木が結婚したら、佐藤だろうが鈴木だろうが高橋だろうが名のれることこそが、家制度からの解放だと思います。

ファミリーネームが統一されるべきというのは、「べき」とまでは思いませんが、家族法の心張り棒としてそれを掲げるのなら、それはそれで見識だと思います。

ただし、それはあくまで自由な姓を名乗れるなら、という前提です。

その様な意見ですから、私は現状の戸籍法も、「選択的別姓」も積極的に支持する気はありません。

賛成派は、きっこさんの虚偽ツイートとその賛同ぶりを見る限り、そもそも真面目に議論する気があるのかどうかすら疑問符がつきます。

余談ですが、社民党の福島瑞穂議員は、もともと「選択」派ではなく、婚姻で姓を統一する必要はない、という絶対別姓論者だったはずで、いつどのような理由で宗旨変えしたのかをきちんと説明すべきです。

では反対派はどうかと言えば、子どもが違う名字だと可愛そうだとか、ファミリーネームはひとつであるべきだとか、全面的に否定はできませんが、「決めつけ」のそしりは免れません。

だって、そんなもの、人によって感じ方は様々でしょう。

二階俊博幹事長ですら、母親が医師で旧姓で活動したが、無問題だったと証言しているではないですか。

まとめ

いずれにしても、どちらにも賛成していない「第三者」のわたしとしては、事実に基づいた議論を行っていただきたいですね。

反対側の論陣を、虚偽でもいいから叩きのめせばいい、という藁人形論法は不毛です。

私が見る限り、どちらも、旧姓の活動を否定はしていないのですから、「よりまし」の結論に到達できる可能性はゼロではないと思うんですけどね。

前にすすめるためには、くれぐれも低質なディベートごっこではなく、事実と道理で議論をお願いしたいと思います。

以上、夫婦別姓問題におけるきっこさんのツイート。選択的夫婦別姓反対の既婚議員が旧姓で活動するのはおかしいと言う意見は変です、でした。

キャッチ画像
Photo by Anastasiya Gepp from Pexels

選択的夫婦別姓 ―予想される大混乱― - 平野 まつじ
選択的夫婦別姓 ―予想される大混乱― – 平野 まつじ

【中古】 楽しくやろう夫婦別姓 これからの結婚必携 /福島瑞穂(著者),榊原富士子(著者),福沢恵子(著者) 【中古】afb - ブックオフオンライン楽天市場店
【中古】 楽しくやろう夫婦別姓 これからの結婚必携 /福島瑞穂(著者),榊原富士子(著者),福沢恵子(著者) 【中古】afb – ブックオフオンライン楽天市場店

コメント

タイトルとURLをコピーしました