えきめんや京急川崎店といえば、1971年に作られた京急線京急川崎駅構内の立ち食いそば店。伝統的な立ち食いそば店です。硬めの天かすが一面に広がっているたぬきそばと、お盆付きで上品に盛り付けられているざるそばをご紹介します。
えきめんやとは
えきめんやとは、京急ロイヤルフーズが運営会社の立ち食いそば店です。
「京急」というように、京急グループの会社です。
えきめんやは、京急線京急川崎駅構内のほか、えきめんや品川店、えきめんや横浜店、えきめんや/えき缶酒場 黄金町店、えきめんや弘明寺店、えきめんや上大岡京急店、えきめんや金沢文庫店、えきめんや追浜店、えきめんや横須賀中央店、えきめんや北久里浜店、えきめんや京急久里浜店、えきめんや三崎口店など、京急の駅構内で営業されています。
他の私鉄路線の立ち食いそばは減っているので、これらのお店にはぜひ頑張っていただきたいですね。
もとより、最近は、立ち食いそばと、大衆的なおそば屋さんの境目がわかりにくくなってきました。私は立ち食いそばというと、文字通りたって食べる駅のそば屋をイメージします。東急の「しぶそば」とか……。
でも最近は駅のスタンドそば屋は少なくなり、座席のある「立ち食いそば屋」がふえてきました。
えきめんやは、伝統的な「立ち食いそば」です。
京急ロイヤルフーズは、駅構内のえきめんやのほか、えき缶酒場、紅龍小吃(ほんろんしゃおちー)、紅龍酒家(ほんろんしゅか)、焼肉 BUSANなどのほか、吉野家やケンタッキーフライドチキンなどお馴染みの店のフランチャイズ店も運営しています。
京急大師線に向かい合う形で開店
産業道路駅地下化で今更行ってきました大師線 https://t.co/7ouYOYcmhb @YouTubeより pic.twitter.com/4cWESJNWXl
— 芋 (@kayano2019) October 4, 2020
京急大師線は、京急川崎から川崎大師を経由して小島新田までを往復する盲腸線です。
本線は各駅停車の待避線のある2面4線で高価化され、大師線はその下にホームがあります。
以前は、本線との直通急行も走ることがありましたが、今は京急川崎ー小島新田間の往復のみ。
えきめんや京急川崎店は、その大師線のホームと向かい合う形で開いています。
私の記憶では、1971年までは、現在ベーカリーのあるところにあったのですが、それが現在地に移りました。
お店は屋根が上にあるデザインで、お店の外に食券売り場があります。
たぬきそば(380円)
たぬきそばは、日本そばを扱う店で、おそらく100%提供されているでしょう。
お店によっては、「かけ」がなくて、どのメニューも天かす入りは当然、というところもあるくらいです。
つまり、「かけ」はなくても「たぬき」はあるということです。
えきめんやのたぬきそばは、とにかく天かすが多い。
硬めの天かすが一面に広がっていて、そばが見えないぐらいです。
つゆまで完璧にいただかないと、この天かすをパーフェクトにいただくことはできないでしょう。
これが、やわらかい天かすですと、いただいているうちにドロドロしてくるのですが、硬いのでそれがありません。
つゆは、甘じょっぱい関東のそばのつゆそのものです。
ざるそば(360円)
ざるそばは、小腹がすいた時にちょうどいいメニューです。
お盆には、ざるそば、つゆ、薬味の皿がバランス良くレイアウトされます。
ちなみに、えきめんやは、できたメニューの配膳も回収もセルフサービスです。
量は多すぎず少なすぎず。
のりは細めに刻んでいますが、決してケチっていません。
つゆは、関東のざるそばらしい濃い色のつゆ。
といっても、しょっぱすぎるわけではなくちょうどいい塩梅です。
他のメニュー
えきめんやの共通メニューをご紹介します。
かけそば・うどん310円、ざるそば・うどん360円、玉子そば・うどん380円、わかめそば・うどん380円、かき揚げそば・うどん440円、ちくわ天そば・うどん440円、きつねそば・うどん440円、たぬきそば・うどん380円、海鮮かき揚げそば・うどん480円、カレーそば・うどん480円、肉そば・うどん520円、かけ+ミニ丼セット590円。
立ち食いそば屋の典型的なメニュー構成です。
今は、「立ち食いそば」と普通のそば店の違いがボーダレス化してきましたが、以前から言われていたことは、普通のそば店が二八そばで、いわゆる立ち食いそばが、小麦粉6のそば粉4という原材料比です。
つまり、普通のそば店のほうが倍のそば粉を使っていることになりますが、最近は、立ち食いそばでも「十割そば」を出す店(渋谷の嵯峨谷)、「二八そば」を出す店(大塚のみとう庵)もあるそうですし、そもそもそばの割合が多いほうが美味しいのかどうかは感じ方の違いもありますから、一概に言えません。
適度に小麦粉が入らないと、ツルツル感が失われてしまうのです。
その意味では、そば店のジャンルがどうかというより、自分自身がその時に食べて美味しいと思えるそばこそが、自分にとっての高級品と思います。
その店、えきめんそばは、歴史と伝統のある安定の味で信頼できます。
えきめんや家訓
えきめんや京急川崎店の食券機の真上に、「えきめんや家訓」という看板があります。
鮮度命の生麺一筋
挽きぐるみの旨味とともに。
迎える出汁はかつお一徹。
澄んだ風味を本醸造の濃口醤油で
なおもキリリと引き立てること。
つるりつるりと口に含めば、
香りや良し、歯切れや上々。
のど元を滑らかに麺が流れて、
風味は鼻を抜けるべし。
皆の立喰い、しかして贅あれ。
「皆の立喰い」というフレーズがいいですね。
みなさんも、京急線に乗られたときはいかがですか。えきめんや。
以上、えきめんや京急川崎店は伝統的な立ち食いそば店。硬めの天かすが一面に広がるたぬきそばと上品に盛り付けられるざるそば、でした。
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