『中華そばさとう』というお店が、ネットでもいろいろな人に紹介されています。大田区羽田の穴守稲荷駅近くにあるため、午前中の飛行機に乗る予定の人が、午後に遅らせても寄って食べるとも言われています。それってどんな店なのと思い食べに行きました。
地味な店構えにシンプルな中華そばですが、それだけに昨今のラーメンがかなわない自信に満ちた存在感がありました。
『中華そばさとう』は、京急羽田空港線穴守稲荷駅で下車。
自動車の場合は、というか私がそうだったのですが、穴守稲荷神社の駐車場をお借りしてしまいました。
もちろん、『中華そばさとう』の車庫として、穴守稲荷の駐車場があるわけではありません。
この日は、しっかり参拝させていただきました。
電車の場合は、駅を出ると、駅前商店街「穴守ふれあい通り」に出ます。
ちなみに、穴守稲荷駅は、商店街に出るところに赤い鳥居があります。
「穴守ふれあい通り」を、多摩川方面にずっと歩いていきます。
途中には、磯崎家があります。
そして、2つめの大きな交差点で商店街が終わります。
弁天橋に続く道路ですね。つまり、バス通り。
そこを右に曲がり、つまり産業道路方面に少しだけ歩くと到着します。
ネットで絶賛しているので、どれだけ華やかなお店かと思いましたが、かなり地味な店構えです。
お店は、すべてカウンター席。
メニューもシンプルです。
中華そば以外には、トッピングとカレーライスしかありません。
初めてなので、オプションなしで中華そばの(大)を頼みました。
料金は先払いです。
そして、水ではなく麦茶がセルフサービスです。
さあ、いよいよ中華そばを頂きます
しばらくして、出来上がりました。
一言で印象を述べると、昭和の東京ラーメンが清湯になった感じです。
派手な具材のデコレーションや調味料による味付けは一切なし。
まさに中華そばです。
これだけシンブルですと、スープと麺それ自体のできにごまかしがききません。
調味料や具で、「なんとなくおいしい」ものに仕上げるわけではないので、シンプルさゆえの、手抜きしない丁寧な味作りが求められます。
まず、スープを飲んでみました。
うーむ。 煮干しと鶏ガラ出汁で、きちんと作っているなあと思います。
薄味ですが、作り込んでいる味です。
一口飲んだ後、もう一口、もう一口とやめられなくなる味です。
麺は中細。
完全に縮れているわけではないので、ここも昭和の中華そばです。
具は、トッピングを注文することが前提なのかもしれません。
なにもないと、わずかにメンマとチャーシューがのっています。
メンマは、たまり醤油につけた感じで少し色がついていますが、実にじんわりとした味わいです。
チャーシューは厚め。ただ、いい具合に油が抜けて、一方適度に味が染み込んでいます。
中華そばには、ギトギトの煮豚ではなく、こうした乾いているけど味がしっかりついている焼豚がいいのです。
ほぼ完食してしまいました。
デカ盛りでもなく、メニューも限られており、とくに安いわけでもない。
なのに、どうして羽田の名店になっているのかが、わかったような気がしました。
今度来た時は、トッピングとともに、中華そば以外に唯一のメニューであるカレーも合わせてオーダーしたいと思います。
- 作者:
- 出版社/メーカー: ジェイティビィパブリッシング
- 発売日: 2010/09/29
- メディア: ムック
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