中華麺舗虎(大田区矢口)は昭和の佇まいとドラマ舞台の登場回数の多さで地元民だけでなくロケ地探訪者も訪れる有名店

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中華麺舗 虎、大田区でもっともドラマロケに使われた中華料理店

『中華麺舗 虎』(東京都大田区矢口)といえば、最近ではめずらしい昭和の佇まいと、ドラマ舞台の登場回数の多さでおなじみであるところから、もう地元大田区の人だけでなく、ロケ地探訪者にとっても超有名店です。常連客も多い同店をご紹介します。

戸田恵梨香も餃子を頬張った店

このシーン、何のドラマで、どこが舞台であるかわかりますか。

『SPEC~零~』という戸田恵梨香主演のドラマで、美味しそうに好物ということになっている餃子を頬張っているシーンです。

『SPEC~零~』

『中華麺舗 虎』は、大田区において、もっともドラマのロケ地に使われているラーメン屋さんです。

中華麺舗 虎

『東京都大田区 ロケ地情報』(http://loca.ash.jp/info/addr/kttkkuot.htm)によれば、『中華麺舗 虎』は、なんと近年9作品で使われています。

具体的には、『SPEC~零~』に、『重版出来!』『オトナ女子』『家族狩り』『でたらめヒーロー』『ラッキーセブン』『SPEC』『日本人の知らない日本語』『ロミオとジュリエット』などだそうです。

起用の理由を取材したことはありませんが、昭和の佇まいが残る中華料理店として、絵になりやすかったのではないでしょうか。

ありていに言えば、ある程度広く、適当に小汚い(笑)ところがいいのかもしれません。

お店の中は、カウンター席とテーブル席があります。

少なくとも2017年6月時点で、禁煙、分煙などは行っていません。

当然、客の中には平気でタバコを吸う人がいますが、誰も気に留めません。

嫌なら店に入ってはいけない(笑)だけのことです。

カウンターは、昭和の中華料理屋さんの“お約束”で赤い。

環境や塗料薬品の安全性等の問題から、最近は割り箸を採用していない店が多いのに、いまでも割り箸です。

そして、“お冷”は、レモンを絞っいるわけでもなく、お茶でもなく、コップにただの水。

昼間から、ビールを頼んで飲んでいる人もいます。

『中華麺舗 虎』の人気メニューは、もやしそば、餃子、五目そばなど。

五目そばはあんかけではなく、具材を個別にのせた塩味です。

五目そば

ランチメニューもあります。

ラーメン+半チャーハン

オーソドックスに、ラーメン+半チャーハン。

ラーメンはスープの色が濃くてしょっぱい。

麺は思いっきりかんすいを使っている黄色。

チャーハンはまんまるの半球形。

ごはんパラパラなのは、きちんと基本ができている証拠です。

いずれにしても、醤油と化学調味料の味が強く、これも昭和の中華料理店の“お約束”です。

作るものも客層も、思いっきり“昭和”なところが嬉しいです。

“昭和の中華料理店”の“お約束”をすべて踏襲

『中華麺舗 虎』。先代からの常連客は、『虎』と呼びます。

住所は矢口です。しかし、最寄りの駅は東急多摩川線武蔵新田駅です。最寄りというより、駅前です。

一方は、環状八号線沿いに入り口があり、もう一方は、武蔵新田駅を下車してすぐ店に入れるようにこちらも入り口があります。

『中華麺舗 虎』は、私が知っている限り、昭和50年代からありました。

先代夫妻と、出前担当の使用人の3人体制でしたが、高校の頃から制服で店に出入りしていた息子さんが店を継ぎ、今はその息子さん夫妻と、女性(娘さんか使用人かは不明)の3人体制のようです。

ところで、「昭和の佇まい」ってなんでしょう。

それは、ざっと枚挙するとこんなところです。

1.メニューがやたら多い
2.カウンターテーブルは赤色
3.箸は割り箸
4.分煙も禁煙も無視
5.味付けはしょうゆ味が濃くて化学調味料もしっかり使ってしょっぱい。
6.脂でベタベタした漫画の本がたくさん置かれている

『中華麺舗 虎』は、“昭和のラーメン屋”として、それらをすべて守っているのです。

新興のラーメン店は、やれ、豚骨味にこだわるだの、麺が特別な作り方をしているだの、デカ盛りだのと、特徴をつけようとします。

後発である以上、それは積極的取り組みであるし、その時々のトレンドもあるでしょう。

しかし、あまり特徴にこだわることで、逆に新興店が類型化して没個性的になってしまうことがあります。

そして、新興店は、効率が悪くなるのでメニューの間口広げませんが、それはともすればターゲットを絞ったかけになってしまいます。

たとえば、豚骨ラーメン店なら、最初からトンコツの嫌いな人はターゲットとして外れてしまいます。

その点、昭和の“欲張りメニュー”のラーメン屋さんは、1人だろうが家族連れだろうが、とにかくみんなで入っても何とかなります。

よそが“今風の個性”に走れば走るだけ、伝統的な店に懐かしさというニーズが発生します。

だから、『中華麺舗 虎』のような“昔ながらのお店”は、無性に行きたくなることがあるのです。

武蔵新田とは……

東急多摩川線武蔵新田駅の反対側には、すでにご紹介した松乃家があります。

松乃家が武蔵新田にやって来た。最も人気のあるスタンダードメニューはワンコインでお釣りが来るという松乃家のカツ丼
カツ丼といえば、日本人には定番の丼ものですね。カツ丼チェーン店も全国展開していますが、その中の一つである松乃家が武蔵新田にやってきました。となれば、大田区住民として食べに行かなければならないでしょう。というわけで、今日はワンコインでお釣りが来るという松乃家のカツ丼です。

松乃家の前の通りは、武蔵新田商店街があります。

武蔵新田商店街

武蔵新田商店街

ありふれた、というかかなり地味な駅前商店街ですが、大田観光協会の資料によると、東京の中で最も距離が長い商店街とのこと。

武蔵新田駅から旧鎌倉通りまで1.6キロ続いています。

武蔵新田という地名のもととなったのは、新田神社といいます。

新田神社

新田神社には、樹齢700年というケヤキの木があります。

ケヤキの木

ケヤキの木

触れると、「健康長寿・病気回復・若返り」のご利益があるといわれています。

武蔵新田商店街については、お店やスポットがたくさんあるので、改めてご紹介します。

大田区におこしの際、寄られてはいかがでしょうか。

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