多摩川浅間神社(大田区田園調布)は木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)を御祭神に富士山を神格化した浅間信仰の神社

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多摩川浅間神社(大田区田園調布)は木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)を御祭神に富士山を神格化した浅間信仰の神社

多摩川浅間神社(大田区田園調布)は日本でも有数の高級住宅地である田園調布の氏神様です。木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)を御祭神に富士山を神格化した浅間信仰の神社です。多摩川沿いの古墳がある高台に鎮座し社務所の屋上からは富士山も望めます。

コノハナサクヤヒメと富士山信仰と浅間神社

富士山信仰・浅間信仰について

多摩川浅間神社は、御祭神をコノハナサクヤヒメといいます。

『古事記』には木花之佐久夜毘売、『日本書紀』では木花開耶姫と表記する日本神話に登場する女神です。

浅間さま、お富士さんともいいます。

コノハナノサクヤビメは、富士山を神体山としている富士山本宮浅間大社(静岡県富士宮市鎮座)と、配下の日本国内約1300社の浅間神社に祀られています。

富士山本宮浅間大社(富士宮市鎮座)は、第7代孝霊天皇のときに富士山が噴火。鳴動常によって人が恐れて逃散し国中が荒れ果てたため、第11代垂仁天皇は浅間大神を山足の地に奉り、山霊を鎮められたのを起源としたといいます。

富士山信仰、浅間信仰といわれます。

余談ですが、要するに富士山信仰というのは富士山自体が神ではなく、御祭神の憑代・依代(よりしろ)すなわち神が宿る対象とされています。

御祭神の御神徳は、安産、子育て、縁結びなど女神としてのご利益ほか、農業、酒造繁栄、海上安全、航海安全、防火、機織りなど生活全般にわたっています。

浅間神社は大田区で3社あり、そのひとつが多摩川浅間神社です。

多摩川浅間神社は、旧下沼部村(現在の田園調布の南半部)の鎮守です。

ちなみに浅間神社はそのほかに、大田区大森西の浅間神社、大田区中馬込の浅間神社があります。

多摩川浅間神社を参拝する

東急多摩川線多摩川駅から徒歩で到着

多摩川浅間神社は、東急多摩川線多摩川駅の改札を出てすぐのところにあります。

多摩川浅間神社

駅改札を出て、戻るように線路沿いの道を歩き、最初の踏切のところに登り口がありますが、正面から入るにはそこからグルッと回ります。

東急多摩川線は、沼部から終点の多摩川の途中で地下に入りますが、ちょうど地下に入るところ、多摩川から見ると地上に出る辺りに見えるのが多摩川浅間神社です。

多摩川浅間神社については、正面に説明板があるので、そこから抜粋してご紹介します。

創建は800年前の鎌倉時代

多摩川浅間神社の説明板によると、創建は今から800年前、鎌倉時代の文治年間(1185~90)といいます。

多摩川浅間神社の説明板

右大将源頼朝が、豊島郡滝野川に出陣したので、妻政子が身を案じて後を追ったものの、わらじで足を痛めたそうです。

その治療で逗留した際、亀甲山(かめのこやま)に登ってみると、富士山が鮮やかに見えたとか。

お膝元の富士吉田には浅間神社があるので、政子はその浅間神社に手を合わせ、夫の武運長久(出征した兵が無事なこと)を願い、身につけていた正観世音像をその丘に建てました。

村人たちは、その像を富士浅間大菩薩と呼び、長く尊崇したというのが多摩川浅間神社の起こりだといいます。

木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)と多摩川浅間神社

多摩川浅間神社の御祭神であるコノハナサクヤヒメは、竹取物語のかぐや姫のモデルにもなったといわれる、日本神話に出てくる国津神という神様です。

多摩川浅間神社

漢字では、木花開耶姫、木花之佐久夜毘売、木華開耶姫などの書き方があります。

多摩川浅間神社では、木花咲耶姫と表記しています。

「桜の花が咲き匂うような……」といわれるところから、多摩川浅間神社の社紋は桜だそうですが、近くには桜坂というスポットもあります。

木花咲耶姫は、山嶽(やま)を守る神・大山祇神(オオヤマツミ)の姫君ですが、昔から山嶽は、神々の鎮まるところとして神聖視されていました。

説明板によると、その最たるものが木花咲耶姫の鎮まる霊峰富士。

六根清浄を唱えながら登拝し、その山容の雄大さにも似たご神徳を仰ぐ浅間信仰から、各地に勧請されているのが浅間神社ということです。

鮮やかな富士山を拝める社務所の屋上

多摩川浅間神社は多摩川台地にありますが、そこには10の古墳があります。

台地であることとともに、富士山を模した作り方になっていて、本堂に行くための道は階段で、鳥居の上にまた鳥居があります。

階段を上る際、多摩川の方から心地よい風が吹いてきます。

階段左右のゴツゴツした石は富士山の溶岩です。

富士山の溶岩

階段の中腹にある『小御岳石尊』と書かれた石碑。

小御岳石尊

富士山五合目にある小御岳神社に由来するものです。

社殿は、緑の屋根の向こうにさらに屋根がのっていますが、浅間造と呼ばれる2階建ての建築様式で、東京都では多摩川浅間神社だけです。

社殿

そして、社務所の屋上からは多摩川を渡る東急東横線を見おろせます。

社務所の屋上

天気が良い日は、右大将源頼朝の妻・政子が亀甲山(かめのこやま)で見た鮮やかな霊峰富士山をここで拝むことができます。

桜の季節は桜も見ることができます

多摩川浅間神社界隈のスポット

多摩川浅間神社は多摩川台地に連なっており、東急多摩川線多摩川駅の西口には、その多摩川台地(亀甲山)を公園とした多摩川台公園(大田区田園調布)があります。

古墳のある67154平方メートルの広大な公園の中に、古墳展示室や自然林の道、四季の野草園などがある大田区随一のスポットです。

多摩川浅間神社を沼部側に進むと、大田区内最古のトンネル(大田区田園調布)があります。

大田区内最古のトンネル

多摩川駅と多摩堤通りを結び、中原街道の下を通っていますが、トンネル自体は何の変哲もないところです。

中原街道を北上すると、ファミリーレストランのガスト田園調布店(大田区田園調布)があります。

ガスト田園調布店(大田区田園調布)はネットで注文と支払いができ予算や目的に応じたメニューを届ける宅配サービス実施
ガスト田園調布店(大田区田園調布)は、お弁当の宅配サービスも行っています。ネットで注文と支払いができ、ランチ弁当向きの価格帯、ガスト田園調布店の味をそのまま自宅やオフィスで食べられるメニューなど、予算や目的に応じた提供を行っています。

先日は、ガスト宅配の豊富なメニューをご紹介しました。

さらに進むと、六郷用水跡地遊歩道があります。

六郷用水跡地遊歩道

遊歩道もありますが、水も流れていて、鯉や鮒や金魚が泳いでいます。

鯉や鮒や金魚が泳いでいます

飼っていた金魚が大きくなって飼いきれず、放流する場合もあるのではないでしょうか。

多摩川浅間神社を参拝した際、あわせて六郷用水遊歩道を散策するのもいいかもしれません。

以上、多摩川浅間神社(大田区田園調布)は木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)を御祭神に富士山を神格化した浅間信仰の神社、でした。

不思議と自分のまわりにいいことが次々に起こる神社ノート
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