磯崎家という和菓子屋さんは、穴守稲荷とともに連想できる大田区有数の名店です。「穴守ふれあい通り」という京急羽田空港線穴守稲荷駅前商店街にあり、羽田太鼓・穴守の鈴など、文字通り羽田や穴守稲荷をイメージするオリジナル和菓子を販売しています。
羽田・穴守など地域に密着した名物を販売
磯崎家は、和菓子屋さんらしい店構えです。
店内に入ると、店員さんがさっそく黒豆茶を出してくださいました。
豆大福、黒糖まんじゅう、ふぶき(きんとん)、きんつば等一通りそろっていますが、
磯崎家のイチオシ商品は、羽田太鼓に穴守の鈴です。
羽田太鼓というのは銅鑼焼(どら焼き)で、穴守の鈴は一口最中(もなか)です。
羽田にしろ穴守にしろ、地名から命名したご当地和菓子です。
「羽田」というのは、もともとこの地は「羽田」であり、現在の住居表示も羽田(4丁目)にあるための命名であると思われます。
「穴守」というのは、もちろん穴守稲荷からの命名です。
穴守稲荷は、もともと羽田沖にありました。
それが戦後、進駐軍の空港建設によって、京急穴守線(現京急羽田空港線)稲荷橋駅のすぐ近くに移転。
稲荷橋前の駅名も、穴守稲荷駅に。穴守という名前もご当地ということになったわけです。
羽田太鼓は3種類あったのですが1つは売り切れでしたので残りの2種類を買いました。
いずれも粒あんで甘さほどほど。皮はやわらかかったです。
虎焼・一粒栗です。
黒糖銅鑼です。
銅鑼・手芒栗です。(白いんげん、売り切れだったのでパンフレットから)
穴守の鈴は、穴守稲荷神社の鈴をイメージして作ったそうです。
中はやはり粒あん。餡子は北海道産大納言小豆だそうです。
穴守稲荷に参拝した人がおみやげに買って帰るのにちょうどいいですね。
京急羽田空港線穴守稲荷駅
京急線の大田区高架化が完了し、大田区における京急線の踏切は3箇所だけになりました。
そのうち2箇所は、羽田空港線穴守稲荷駅の前後にある踏切です。
京急羽田空港線が糀谷まで高架化し、またそれ以前から大鳥居駅の地下化、旧羽田空港(現天空橋)以後の地下化などがありましたが、穴守稲荷駅だけはそのまま手付かずでした。
そのため、京急羽田空港線は、高架(京急蒲田→糀谷)→地下(大鳥居)→地上(穴守稲荷)→地下(天空橋→羽田空港国際線ターミナル→羽田空港国内線ターミナル)と、まるでジェットコースターのような路線になりました。
それはともかく、本記事でご紹介する和菓子店・磯崎家は、穴守稲荷駅を降りたところにある駅前商店街「穴守ふれあい通り」にあります。
京急線は、快速特急(快特)の止まらない普通電車の駅のほうが、駅前商店街が発展している感があります。
本線の雑色、梅屋敷、羽田空港線では、糀谷、そして穴守稲荷などがそれにあたります。
おそらく大店舗がないので、地元住民のニーズを受け入れるためには駅前商店街の存在が必要だったということでしょう。
穴守稲荷に参拝された際には、お寄りになってはいかがでしょうか。
磯崎家
144-0043 東京都大田区羽田4-11-7
03-5705-2558
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